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3020ストーリー~『第二の地球』と戦士の記憶を辿りながら~  作者: ユニィウルフ
〈第一章〉共鳴する過去の灯

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コロナ禍3020-2


 少し前に、メイキョウテレビのロビーにて……モニターにニュースキャスターが映っており、眉をこわばせながら人々に避難を呼びかける声を呼びかけ続けた……。


 【速報】シャドウ・ウイルスがメイキョウ地方へと出現


 「繰り返し、お伝えいたします。シャドウ・ウイルスの出現が確認されました。市民の皆様は、戦士達の指示に従って、命を守る行動を最優先し速やかに避難してください! 繰り返し、お伝えします――」


 そんな中で、一人のアーティストがマジックユニットを手に持って、唯一で引き留めていた芸人と話していた……。


 「ホンマに行くんかいな? ウイルスの大群だらけで危険やで?!」

 「はい! フューチャーファイターズはアタシを助けてくれたので! この前のこと以前にも助けられたことが沢山あって……アタシを救ってくれました……アタシはマジックユーザーだけど、攻撃マジックは得意じゃないし、支援マジックや歌で応援ぐらいしかできないけど……アタシはこの街が好きだから……アタシは自分のやり方でみんなを守りたいんです!」

 「……そこまで言うなら……でも、万が一の為にも手が空いている戦士も――」

 「アプルはアタシ達がボディーガードを引き受けるから、問題ナッシング!」

 「豪華客船『オーシャンスピリッツ号』に乗ったつもりでいてくれよなっ!」


 ザ・インターネッツのツッコミ担当の『山根(やまね)』の目の前に、弓とヨガのポーズをし始めた女戦士が、アプルの隣に立っていた。


 「えっ、弓ちゃんは知ってるけど……初対面で絶対せえへんポーズしとるあんたは?」

 「アタシ? アタシはミライ図鑑でお馴染み! フューチャーファイターズの宣伝兼ね射撃員担当の『大喜山(おおぎやま) 八二三(やつみ)』ちゃんです♪」

 「み、ミライ図鑑って? ああ、それよりもこのあかん空の中で、外にいてもええかって事やねんけど……」

 「Typeの力を持ってるヤツは全然平気だぜ! 一般人はマスクしねー状態で長くいると具合悪くなっちまう! ほい、コレ!」

 「おお、布マスクや……ってなんやこれ!」


 八二三が山根に渡した布マスクは、かなり斬新なデザインだった……まるで、ヴィジュアル系バンドを連想させるようなデザインだった……。


 「ヴィジュアル系バンドがレイト地方のおじさんに付けたら、属性が混ざってカオスになってまうやろ! ……まぁ、気に入ったからもらっていくで! おおきに!」

 「気に入ってもらって嬉しいぜ! 今度、ヴィジュアル系バンドのライブがあるんだが、これ付けてゲスト出演してみたら――」

 「八二三~! 今はライブどころじゃないっしょ!」

 「アタシの他に蜥影さんも来ることになっており、彼にも助っ人としてルームメイトも呼んでくることになってるんです!」

 「そして、フューチャーファイターズ側にも、防御に長けている子呼んでるから、心配しないの!」

 「そこまで言うなら……俺は畑中(はたなか)と共に避難するわ……くれぐれも気いつけてな」


 山根は速やかに、相方のボケ担当の『畑中』を探しに、楽屋にいったん戻っていった。そして、三人はテレビ局のドアの前で急ごうとした。


 「よーっし! それじゃあ、『打倒メイキョウタワーに出て来る大型ウイルスに向かって歌や踊りを披露する大作戦』スタートだっ!」

 「おっー!」「お~! ……って作戦名長すぎ……」


 三人は急いでテレビ局から出ると、メイキョウタワー行きのテレポーターに向かって走っていた……。

 そして、向かった先には猫ハーフの戦士と赤いメッシュの男性と釣りジャケットを着た男性と巡り合わせたのだ……。


 「来たか」

 「お待たせ~! 待たせちゃった?」

 「やぁ、駆がさっき、シャドウ・ウイルスの討伐作戦に行くって聞いてビックリしちゃったけど、「メイキョウタワーに出て来る大型ウイルスを食い止めて! なるべくみんなと一緒に戦ってね!」ってメッセージを残したから……それで、俺もルームメイトも呼び出したんだ」

 「よう! 君が蜥影の仲間たちだね! 初めまして! 俺は『魚塚(さかなづか) 碧正(あおまさ)』だよ! 今日はよろしくね!」


 碧正は明るい表情で、みんなに挨拶をした。すると、弓は会ったことがあるかのような表情をしていた……。


 「え?! あんた、特番の時代に『最強! トップスクール!』で出てきたあの碧正?! 魚に詳しい釣りの高校生って言ってた……」

 「おお、そうだぜ! 特番時代の頃はまだ視聴率がイマイチだったから、見てくれた人がいてくれて安心したよ~!」

 「今はそれどころかじゃない。そろそろ連絡するのだ」


 弓と碧正はテレビ番組で盛り上がっていた最中に、留美は顔色一つ変えないままオペレーターに通信を繋げた。


 「トア~? こっちは全員揃ったよ!」

 「うんうん! 全員いるね! 初めましても人もいるね! 私はオペレーターの『トア』! 早速だけど、大型ウイルスの反応がメイキョウタワーの近くにあるんだ! 現在唯一のメイキョウ地方のシンボルで壊されたら大変! 今回の作戦にも使うからね……!」

 「使う……?」

 「アプル・ディーパさんには、そこに向かって私達の支援をお願いしたいの! さらに、不安がっているみんなも歌で安心させて!」

 「要するにメイキョウタワーで歌って欲しいって事ですか?! やります!! やらせてください!!」

 「ありがとう~! あっ!! みんな、武器を構えて!! アプルさんと八二三は、合図を出したらメイキョウタワーに向かって!」

 「おう! 『おでん!』の合図で行くから、アプルもそれまでは覚えているマジックでしのいどけよ!」

 「お……おでん?? 普通『今だ!』じゃないの?」


 アプルは「えっと……」と言わんばかりの表情で、八二三を見つめていた……留美は、アプルに声を掛けた。


 「通訳すると、ベタな合図を送ると相手に警戒されてしまうから、相手に分かりづらい合図を事前に伝えておくって言ってるのだ」

 「なるほど……? その考えは一理ある……」

 「みんな……! 間もなく出現! 戦闘準備!!」


 メイキョウタワーの目の前に出現したホールから、どこかで見たような影と共に、大きなメカメカしい兵器が地へと降りてくる……。


 「ニャフフフ……ここだとわかるとは……敵ながら素晴らしいニャ……」

 「黒薔薇の使い『ヴェンル』!」

 「毒キノコの術者『ベンガル』!」

 「IQ百億のAIロボット『シャド・ニャン』!」

 「三人組合わせて……」

 「「「ウイルス先遣隊三人組だ!」」」


 ウイルス先遣隊三人組は、大きな音とずっしりした衝撃波で、戦士達を目をつぶらせた。


 「うわ~でっけ~! 何だか映えそうなデザインじゃん?!」

 「この声って……この前拠点に侵入した三人組じゃん!」

 「あ~ら、あの女はここにいないじゃない。あんた達だけでアタシ達に挑む気?」

 「トキちゃんのこと? アタシも戦士だし、トキちゃんばっかりやらせるなんて、荷が重いじゃん! それに彼女は今、一番重大な事をやってるから! アタシ達は引き下がるわけには行かないじゃん?」

 「俺は駆とウルの力になりたくて、ここに来た……二人はシャドウ・コロナの戦いに貢献するから……その分、俺たちはここでウイルスを食い止める! 悪く思わないでね!」

 「フン、度胸だけは認めてやる……でも、俺たちウイルス先遣隊の『バグズ・アーマー』に勝てるかな?」


 ウイルス三人組が乗ってる兵器、バグズ・アーマーは蒸気を発しながら目を光らせた……!


 ――その一方で……。

 各自でウイルスとの防衛戦を繰り広げている間、私達はシャドウ・ウイルスの一体、『シャドウ・コロナ』の元へと出て来るウイルスを倒しながら、向かった。

 また、凛星と李徴の他に、私とセナは笑と駆と美菜を、李徴はウルを、凛星は天閃野家に連絡を繋げて、若葉と楠木に声を掛けて、凛星の屋敷付近へと集合し、シャドウ・コロナの出現予兆へと向かうことにした。

 凛星は、私達の先頭に立って、シャドウ・コロナの出現予兆に通る道へと案内した……。


 「みんな、着いたわ。ここが発生源である場所よ」

 「……いよいよだね……」

 「凛星様、フューチャーファイターズを代表して感謝する。事を急する事態だったため、通信を通じて集合するような形になってしまったことを謝罪したい……」

 「いいえ……こうなったのは私があまりにも戦士を勘違いで嫌悪してしまった事で起こったことよ……」


 凛星は、これまで協力を拒んでいた事を後悔して、目を閉じながら話していた……。凛星の手元から手持ちの端末を取り出しながら、私達に見せた。


 「以前、天閃野家の檜木様と協力して、コロナの事について調べたことがあるの……前に部下であるウイルスを呼び出して、一つの建物を平気で潰して能力を見ることがあるの……」

 「人がいても……ですか……?」

 「ええ、人や生き物を生死関係なく……孤児院を壊した最後以来、全く現れなかったわ……それに……事件の真相の調べたんだけど……李徴さんが言ってた事全て、本当だったみたいね……さらに、彼女の死刑についても書かれてたわ……彼女はあの残酷な状況をどう捉えるのかを間違ってしまったようね……」

 「……!!」

 ――「笑ちゃん……逃げて! なるべく振り向いちゃダメよ!」

 「おばさんも一緒に逃げようよ!」

 「おばさんは、あの怪物を倒さないといけないの! もし、倒したらいつもの場所に行こう! 約束!」

 「や……約束……!」


 笑は突然、冷たい目つきでシャドウ・コロナがいる場所へと走っていた……。


 「あっ、笑! 待ちなさい!」

 「追いかけないと……!」

 「ええ?! 待ってよ!」


 笑は言葉を発さないまま、どんどん道なりに沿って進む……後から私達も追いかけて走っていった! しかし、若葉達は追いかけずに留まった為、美菜は向かおうとするが振り返った。


 「あ、あの……? 若葉様と楠木様はどちらへ?」

 「美菜様、私達はここでウイルスの気を引くことに専念いたします」

 「出現予兆に近ければ近いほど、ウイルスが出やすいこと李徴さんに言われたから、君たちはコロナの方を任せたい」

 「わかりました……それでは、こちらを……えいっ!!」


 美菜は杖を高く上げて、二人に支援マジックを与えた。


 「『パワード』と『プロテク』ですね……感謝いたします」

 「お二人様、どうかご無事で……あっ、疲れたら休憩を取るようにしてくださいね」

 「お気遣いいただき、ありがとうございます」


 美菜はかなり出遅れながらも私達の元へと、追いかけながら向かった……。


 「聞こえますか、お父様」

 「若葉に楠木……聞こえるぞ! 本葉も酢橘もおる! おや、凛星殿がいないようだが……」

 「凛星様は先ほど「シャドウ・コロナの弱点は私が知ってるから、李徴さんやイリルさんと一緒に行動するわ。国立家の兵士達にはあなたの指示に従うように伝えたから心配しないで」……とフューチャーファイターズと共に行動しています……」

 「なるほど……それでは、我々も行動開始するぞ! 各陣形はそれぞれの防衛対象を防衛せよ!」

 「天閃野家の誇りにかけて……参ります!!」


 笑を追いかけている最中に、レイが慌てたような表情で、私達に通信した……。


 「大型ウイルス、出現予兆を確認……! 場所はすぐ後ろです!」

 「……! バグト・タラチュラ! こんな時に限って!」


 レイの通信の通り……道中の後ろの真上から大きなホールから、蜘蛛型の大型ウイルス、『バグト・タラチュラ』が出現した……! ウルは迷うことないような感じで、大剣を構えながら奴の前に出る……!

 

 「やむを得ねぇ……ここは俺が相手する!」

 「無茶だよ! オレも一緒に――」

 「駆、ここで体力を使ったらコロナに勝てねぇよ! 俺はこのバグト・タラチュラに因縁がある。もし、万が一の為にも助っ人を呼んでる! さぁ、行け!」

 「わ、わかったよ……ウルも気をつけて!」

 「君の望み通り、ここは任せる……ウル……変わったな……」


 バグト・タラチュラはウルに任せることにして、私達はシャドウ・コロナの元へと向かった……そして、ウルはこわばった表情ながらもニヤリと笑っていた。


 「フン、久し振りだな、バグト・タラチュラ。もしかしてフューチャーファイターズを裏切った組織、『マネーイズタイム社』の元責任者……の方が良かったのか?」

 「ブガァァァ……!!」

 「その姿となり、言葉も話せるねぇなんて残念だったな。利益に重視しすぎて、ウイルスに寝返った結果がこれだ。さぁ、来い!」



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