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3020ストーリー  作者: ユニィウルフ
〈序章〉始まりのニュートラルシティ
10/19

Act.3-3 クリスタルを廻って


 「駆さん! 応援が近くにやってきます!」

 「応援!? どこに?」


 笑と共に現場に到着したら、大型で、キノコのようなウイルスが他のファイターズ4人に向かってかなり威嚇している様子だった。


 「私、助太刀に行ってくるから、イリルさんは隠れていて!」

 「待って、私も……うっ……」


 身体の痛みが、走る前の時よりも悪化していた。腕一本動かしただけで酷い陣痛が伝わってくる……。


 「大丈夫だよ! 私、戦いは得意だから!」

 「……わかった」


 笑に言われるがまま、私は壁に隠れることにした。でも、万が一笑も怪我したら……。


 「こちら、笑、現場に到着しました」

 「了解です、分析の結果、『テング・マッシュ』です! 強力な毒を駆使してきます! 皆さんどうかご無事で……!」

 「来たよっ!」

 「エミ~ちょうどよかった~!」


 笑はファイターズの四人の元へたどり着いた。大型のウイルス『テング・マッシュ』の上にいる女性が不機嫌そうに言ってきた。


 「あら~また増えたじゃない? まぁいいわ。先生、やってください!!」

 ドクククク……!


 キノコ型のウイルスはどうやら毒を発砲するようだ。毒玉や毒キノコを出現させ、ファイターに襲い掛かった。


 「わわっ! みんな気を付けて! 触っちゃダメだ!」

 「まかせて! 私がキノコを一掃する!」


 笑は地面に生えてきた毒キノコ型の攻撃に対して、一気に仕掛ける。


 「ストライク・ホイール!」


 毒キノコ型の攻撃は一気に吹き飛んで、消え去った。しかし、テング・マッシュの攻撃はすぐさま攻撃を続ける。


 「先生! すぐさま、沢山振りかけてください!」


 テング・マッシュは毒の胞子を沢山ふりまいて来た。毒胞子は、触ったらただじゃ置かないだろう。


 「チッ……厄介だな……」


 ふりまいて来た胞子に対して、茶色の髪の少女はひるまなかった。


 「あの胞子はあたしに任せて!」

 「ほりゃぁぁぁぁ!」


 茶色の髪の少女は、Type「Wind」の攻撃を胞子に向かって放った。すると、『クラスター』反応が起こり、胞子が一気に消し飛んだ。


 「え~?! 噓! 先生、しっかり!」

 「今だ! 油断してる内に攻撃だ~!」


 先ほどの言葉に対して、ファイター全員が連携して、テング・マッシュに向かって攻撃を仕掛けた。


 「そこだっ!」

 「痺れろ!」

 「ヴァーダー!!」

 「もう一回、ストライク・ホイール!」


 連携して、テング・マッシュの体力が消耗していったようだった。すると、上に乗っている女性が……。


 「ぎゃぁぁ! もう何なの!最近のファイターは!」

 「……半分ベンガルが油断している気がするけどな…」

 「どうするニャ……? このままだと負けてしまうニャ!」

 「いや、まだよ! 先生、お願いします!」


 ベンガルがという女性がテング・マッシュに指示を出して、毒の霧をばらまいてきた。そしたら、視界をさえぎられると言わんばかりに、周囲のファイターを遠ざけていく……。


 「うわっ! 毒霧か⁈」

 「げげっ! ダメだ! あたしだけじゃ、あの霧は多すぎる!」

 「クリスタルをどうしてもいただくわよ!」


 テング・マッシュはファイターの隙をみて、一気に腕で攻撃を仕掛ける。


 「……?!」

 「あ、あぶない!!」


 笑は青い髪の少女を庇って、反撃を仕掛けようとした。しかし、威力が重すぎて、反撃を仕掛けることができなかった……。


 「うわぁぁぁ!!」

 「あっ……!」

 「笑ちゃん!!」


 笑は吹き飛ばされた衝動にて、壁にぶつかり、身動きが取れない状態になってしまった……やっぱり私が……でも痛い……痛いけど……行かないと……!


 私は笑との会話がフラッシュバックして耳に残ってくる――


 「わかった! そう言う事なら私もエスコートするよ!」

 「大丈夫! でも、今はあそこ、ウイルスの発生予兆地で、私たちファイターズが防衛戦に待機してるの。その怪我じゃ戦うの危険でしょ?だから、もしウイルスに襲われたら私に任せて!」

 「……ううん……大丈夫……」

 「大丈夫だよ! 私、戦いは得意だから!」

 

 ――今日、出会ったばかりなのに、彼女の優しさが伝わってきた……私が戦闘が危険だからと、一緒エスコートしてくれたし、探し物も調査中にも関わらず、探してくれた。そして、何より心に残るのは、涙目ながらも話してくれた、孤児院についてだ。大切だった者が突然失っても、ファイターとしての活動できる前向きな姿勢を見せた所だ。


 「さっすが~先生! 最初にあの女からトドメを刺しちゃってくださいっ!」

 まずい……テング・マッシュが笑に向かって、押し潰そうとしていた!

 はっ……!


 「もしも『―――大戦』が終わったら一緒に……宇宙で一番素敵な場所へ行きましょ!」


 頭の中で、誰かの声が浮かび上がった……この子はきっと、私を待っている人……なの……? 笑達と誰かを助けるために、私は全力で走った……!


 「はぁぁぁぁぁ!!」


 次は私の番……私が笑を守る番だ……! テング・マッシュの攻撃を私は盾で弾き飛ばして、笑を庇った。


 「イ……イリルさん……?!」

 「この感じ……? まさかあの方がトキワタリ……」

 「笑……後は私に任せて……」


 テング・マッシュの攻撃を盾で防いだ後、私は霧やキノコも剣で振り払いながら、全力で前に出た。そして、奴の腕を利用しながら、私は大きく飛び上がった。


 「イリルさん……すごい……!」

 「急所は……そこだ!」

 

 手のひらに力を蓄えて、落下攻撃でテング・マッシュの頭上を狙う。


 「はぁぁぁぁぁ!!」

 そして、剣を突き刺した。急所を突かれたテング・マッシュは力を失い、ウイルスの三人組の方に、体制が崩れていく。

 ドクククク……


 「ふニャぁぁぁぁ! 体制を崩したニャ!」

 「ひぃぃぃぃぃ! こっちに倒れてくる! 押し潰ぶされちゃう~!」

 「えぇい! もう矢無負えないわ! 撤退するわよ!」


 「「「また来週~!」」」

 

 さっきのウイルスの三人組が掛け声をかけて撤退をした。


 「テング・マッシュの消滅を確認、皆さんお疲れ様でした!」


 ……あれ? 世界がぼやけて見える……身体が上手く動かなくなってきた……。私は安定しないままこのまま――


 「あっ!」

 

 

 「うぅん? ここは……」


 気づいていたらコールドスリーパーの上にいた。でも、前回いた病院程には、他のコールドスリーパーが少なく、代わりにコンピューターやカプセルなどが並んでいた。前とは別の病院だろうか……。


 「あっ! イリルさん! 良かった! ここは、ファイターズの拠点で、医療室だよ!」


 ファイターズの……拠点か……。


 「目を覚ましたようだね! オレは――」


 目が覚めたら笑の他に、赤色のパーカーの男子と青い服を着た女子のファイターもいた。

 私を含めてそれぞれ自己紹介をした。

 赤色のパーカーの男子は大谷おおたに かけるグローブを使った戦いが得意なファイターだそうだ。

 青い服を着た女子は篠原しのはら 美菜みなマジックを使う『マジックユーザー』と呼ばれる者の一人だそうだ。話によると、二人共ファイターになってからまだ間もないらしい。


 あ、武器についての説明してなかったな……私は全然覚えてないから、駆達との話した内容の一部から、説明をするよ。

 戦闘法人と呼ばれる団体から、国に認められた武器のカテゴリー、16種類の中から選ばないといけない。その中のでは私やネリネとか言う女子が使ってたような、片手剣、駆が得意とするグローブ、ウルとか言う獣人が使う、大剣、美菜が使う、長杖、そして、笑が得意とする、ジェットブーツ。

 他にマジックユニットや弓矢なども許可が出ている。当然だが、武器を使って悪行を行うと法則違反となるから、基本的に敵対している者と戦うときのみ、使うように国から呼びかけられている。


 「なるほど……」

 「あっ……!」


 笑は何かを思い出したかのような反応を示した。


 「ねぇ、二人共、イリルさんの所持品見なかった? 剣と盾の他に、小さなロボットもあったんだけど……」

 「小さいロボット? あぁ、もしかしてこれ? 動いていないみたいだけど……」


 駆が端末を操作したら、先ほどタイムマシンで見つけた小さなロボットが出てきた。


 「あの後、ウルが回収してたんだ!」

 「良かった! ありがとう駆さん! 逢神さんにもお礼を言わなきゃ……」

 「あ……あの、トキワタリさん……いえ、イリルさん、確認したいことが……」


 美菜は少し緊張しながらも、私に問い掛けた。


 「これは……あなたのクリスタルでしょうか……?」


 美菜が取り出したのは、光輝いた雫型の橙色のクリスタルだった。これって……私のなの……?


 「ごめん……よく分からない……」

 「そうなんですか……これはどうすれば……」

 「ちょっと待った、美菜!」


 駆は何かを思いついたかのように言った。


 「これを、このロボットに入れたら、動かせられるんじゃないか?」

 「え……? これを……?」

 「もしかして、このクリスタルは、ロボットのエネルギーってこと?」

 「あぁ、昔こういう感じのロボットを本で読んだことがあるんだ! もしかしたら……」

 「わかりました…それでは、ロボットに……」


 駆の言う通りに、美菜はロボットにクリスタルを入れた。すると、ロボットが浮かび上がって来て、目を覚ましたかのように起動し始めた。

 

 起動中…

 認証中…

 認証確認ヲ、完了シマシタ。サポートモードニ、変更シマス。

 

 ロボットが私に対して認証したりしていた後、見事にロボットは完璧に動き出したそうだ。すると、ロボットから何故か、懐かしい声が聞こえた気がした……。




 「久しぶり……『イリル』……」

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