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目覚め
温かくてふわふわして気持ちいい。
極上のベッドに寝てるみたいだ。最近ずっとよく眠ってなかったからな…
今日って平日だっけ?ていうか今何時?
はっ、仕事!?
一郎は飛び起きた。
えっと、昨日も仕事の後公園で酒飲んで終電で帰って…そーだ、電車乗り過ごして知らない駅で降りて、その後どうしたんだっけ?つーか、今何時!?
ふかふかベッド(?)の上で正座した状態でキョロキョロと辺りを見回す。
家のベッドじゃない、よな。すげーふかふかのベッドなんだけど、高級ホテルに泊まっちゃったのかな。金足りなかったらどうしよ。じゃなくて、スマホ俺どこ置いた?
目が覚めてよくよく見てみると、一郎の寝ていたベッド(?)は、純白の毛で被われている。ベッドというより毛足の長い絨毯のようだ。しかも一郎が座っている中央辺りが盛り上がっていて、両サイドにいくにしたがって緩やかに傾斜している。
「ベッドじゃなくてソファーなのかな?てか、スマホどころかカバンも見当たらないんだけど。」
その時、ベッド(?)が膨らんだ。
「えっ、何これ!?」