表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
9/35

謎が冒険する日2

ハリネズミ?に進化して一週間が過ぎた。


(大分触手にも慣れてきたな。

にしても触手と吸血のコンボがあんなにヤバイとは思わなかったな…)


時は2日程前


謎の生物はハリネズミ?に進化した時と同じ場所にいた。

周りには木々が乱立し木と木の間に小さな水溜りがあり水は周り一面に生えている苔のせいか緑色になっていた。

おそらく微生物?の時はこの水溜りにいたと思われる。

その水溜りの側に謎の生物はいた。


(もう苔は飽きた!

不味い…

どっかに食べれる物はないかな?)


謎の生物は苔を食べ飢えをしのいでいた。


(肉が食いたいなぁ。

肉体操作もLvが3になったし<謎の人格>に吸収させて遠くに獲物を探しに行くべきかな?

でも俺が触手を使えなくなるのは本末転倒だし…

どうしたらいいと思う<謎の人格>?)


(私が吸収したとしても肉体操作のスキルは無くなるわけではありません。

少し紛らわしいですが私は謎の生物のスキルで、私が使えるスキルは当然私の保有者である謎の生物も使えます。)


(それを早く言えよ!

吸収っていうからてっきり俺は使えなくなるもんだと思ってたよ!)


(私は使えなくなるとは一言も言っていません。

謎の生物が勝手に勘違いしただけです。)


(確かにそうかもしれんが誤解を招く言い方をしたお前が悪い!)


(はぁ…頭悪…

…誤解を招く言い方をして大変申し訳ありません。)


(今頭悪いって言ったよね!?

全く謝罪に誠意がみられないんだけど!?)


(私はスキルですので誠意と言われても困ります。)


(スキルのせいにすんなっ!)


などと馬鹿なことをやっていると音が聞こえてきた。

何かが茂みを移動している音だ。

謎の生物は警戒して木の陰に隠れつつも音がする方を見つめた。


ガサッ


ぴょこ


現れたのは兎、しかし地球の兎とは異なり口は大きく開き鋭い牙が生えている。

その兎は辺りを見回していた。

そして謎の生物と目が合う。

突如兎は涎を垂らしながら走ってきた。

地球の兎は飛び跳ねて可愛らしいイメージがあるがこの兎は違う。

その走る姿はまるで狼のようだった。


(うおっ、ヤベェ!!

<謎の人格>今すぐ肉体操作を吸収しろ!

これは逃げられん。)


(すでに<肉体操作Lv3>と<吸血Lv3>の取込みは完了しています。)


(いつの間に…てかなんで吸血もなの!?)


(来ますよ、攻撃と防御は私がしますので回避に専念してください。)


(あ、はい。)


謎の生物は何か違うと思いながらも回避に専念した。

しかし、兎のスピードが思ったより早かったため避けるのが紙一重になり、冷や汗を流す。

だがそれが功を成したのか、兎は木にぶつかりそうになり慌てて踏み止まったが体勢を崩す。


(今です!

突っ込んでください。)


(は、ハイ!)


もはや謎の生物は<謎の人格>の言いなりだった。

そんな言いなりの謎の生物はがむしゃらに兎に突っ込んだ。

謎の生物と兎がぶつかる寸前で<謎の人格>は全ての触手を兎に突き立てた。

そして刺したそばから吸血する。

その威力は絶大であった。

物の数秒で兎は動けなくなり、10秒が経つ頃には干からび絶命していたのだ。


[レベルが上がりました。]


(凄まじいな触手と吸血のコンボ!!

だけど血の吸いすぎで腹が破裂しそうだ…)


(それぐらいは我慢してください。

怪我をするよりかは遥かに良いでしょう。)


(まぁな。

でもしばらく動けそうに無いな。)


(それは仕方ありませんね。)


(にしても助かったよ。

<謎の人格>が俺の指示より先に行動を起こしてくれて。

素直に見直したよ!)


(感謝の気持ちが足りてませんね。

もっと崇めるように感謝してください。)


(……やっぱうぜぇ…)


こうして謎の生物は初めて戦闘らしい戦闘で勝利を収めた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
バナー画像
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ