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謎が冒険する日1

謎の生物は只今絶賛困惑中だ。

謎の生物を地球で例えるならばハリネズミだろう。

しかし、その姿は似ているが実際は全く異なる者である。

体長はハリネズミよりも一回り小さい。

12〜15cmと言ったところだろうか。

次に針だ。

地球のハリネズミは背中全面に針がびっしりと生えている。

しかし謎の生物は針と針の隙間が結構空いている。

数もそこまで多くはない、約100本程だと思われる。

しかし針の長さは圧倒的だ。

自分の体長の2倍はある。

歩きにくい事は間違いない。

あと大きく異なる部分はその目だ。

目は紅く輝いており、左右の目の中間よりも少し上のあたり、人間でいうところの額部分にもう1つ目があった。

この第3の目は左右の目とは違い真っ白に染まっていた。


しかし謎の生物は自分の体など見ていない。

見ていたのは自分の背中にそびえ立つように生えている針だ。

その針は真っ直ぐ伸びているものもあるが、中には動いて…いや、蠢いているものがある。

非常に嫌悪感を抱く針を見て謎の生物は混乱状態に陥っていた。

謎の生物は慣れない体で重度の混乱状態に陥った。

その結果、全ての針が蠢いたのである。

非常に気持ち悪い光景に謎の生物は意識を失った。




(う、うーん…)


(おはようございます。)


(おはよう…ひどい夢だった。

俺の背中に触手が生える夢なん…て…

ぎゃああああああ!!!)


謎の生物は再び混乱状態に陥った。


(謎の生物にさらに磨きがかかりましたね。)


<謎の人格>は嬉しそうにそう言った。


(うるせー!!

お前絶対に感情あるだろ!?

しかもドSとか…)


(ありがとうございます。)


(褒めてねぇーよ!!

はぁ、はぁ…

まぁでもお前のお陰で少し落ち着いてきた。)


(そうですか。それは良かったです。)


(ふぅー。

とりあえずこの体は防御力だけは高そうだ!

それになんか見てて怖いしよっぽどの事がなければ襲われる心配もないだろ!

よし、そう思えばこの体も悪くない!

悪くないはず…)


自己暗示をかけるようにそう呟き、次の確認作業に移った。


(よし、次はステータスの確認だ!

見るのが非常に怖いがせっかく転生したのに死ぬのは嫌だ。

ふぅー…ステータス!!)



名前: 空欄

種族: ハリネズミ?

レベル: 0/15

HP : 13/13

MP : 2/2

SP : 12

[筋力] 6

[魔力] 1

[敏捷] 8

[ ? ] 2


[スキル]

<触手Lv8> <吸血Lv3> <肉体操作Lv1>

[?スキル]

<謎の人格2>

[称号]

異世界から来た謎生物 恐怖の象徴


(ふぅー…

もう驚くのに疲れたよ…

名前から[ ? ]まではいい。

<触手Lv8>と<肉体操作Lv1>もまだ理解できる。

あんなに触手が生えてるし…Lv8なのも頷ける。

<肉体操作Lv1>もその触手を操るためのスキルなのは分かる。

だが<吸血Lv3>ってなんだよ!

牙なんて生えてねーよ!!)


口内を手で調べてみるが牙なんて生えていない。

普通よりも少し小さい歯が生えてるだけだ。


(あ!!)


突然頭に電気が走ったように閃いた。

そして見た。

針のような触手を一本、頭に近づけて…


(!!先端が注射器の針みたいになってる!

もしかして触手で吸血すんのか?

100本ぐらいあんのに、これ全部で吸血したらヤバイんじゃないの?)


自分が100本の触手で吸血する想像をしてみる。


(怖いわ!

あれ?でもそれって強くね?

相手が攻撃してきたら触手でガードして相手に刺さったら吸血…このコンボなかなかに強そうだ!

そう思ったら今の体は結構良いかもな!)


そう思い次なる問題に移る。


(で、なんで<謎の人格>さんは<謎の人格2>になったんだ?)


(それは謎の生物の進化時に[ ? ]を使い成長したからですね。)


(なるほど、俺に許可なく[ ? ]を使って成長したと…うん、まぁいいんだけどね!

そこは一言ほしいな!!)


(…)


(無視かよ!

ウザさに磨きがかかってるじゃねえか!

はぁー、もういいよ…

それでどんな成長したんだ?)


(演算速度が上がり、スキルの吸収ができるようになりました。)


(吸収?吸収したらどうなるんだ?)


(例を出しますと、<肉体操作Lv1>を吸収したら私が謎の生物の肉体を、一部操作出来るようになるとかですね。)


(なるほど。

じゃあ俺は体の操作だけして、<謎の人格>が触手で攻撃や防御するっていうのは出来るのか?)


(可能ですが<肉体操作Lv1>では難しいかと思います。)


(どうやったらLvは上がるんだ?)


(訓練あるのみですね。)


(よっし。

なんかやる気出てきたし、称号のことは見なかったことにしよう!

そうしよう!)


そうして謎の生物は自分の体に慣れるため訓練し始めた。




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