謎による精神攻撃の日3
謎の生物が2度目の進化をした時神々は震えた。
謎の力がいきなり膨れ上がったからだ。
神々は未知なるものに弱い。
それは何故か?
神々はほぼ全てを理解し知識として蓄えてるためだ数百年以上なかった事態に陥れば誰でも驚き大なり小なり恐怖する。
それに加え謎の力の成長が早すぎたために神々は震えた。
side 聖女 アリア
時は謎の生物が2度目の進化をするほんの少し前に遡る。
「みなさん良くこんなにも早く集まってくれました。
ありがとうございます。」
ここは神聖国パステニア。
現在ここには各国の聖女や巫女、戦乙女や大魔導士が集まっている。
まだ到着していない人物も半分程いるが。
先ずは各々が自己紹介を始める。
知り合いもいるが初対面の人がいたためだ。
自己紹介が終わり各々が近況を話し始めたが程よいところで神聖国パステニアの王女であり聖女であるアリア=ウル=パステニアが凛とした声で言う。
「みなさん時間はあまりありませんのでそろそろ本題に入らせて頂きます。
みなさんもご存知だと思いますが先日に下りた神託の件です。」
その瞬間先ほどまで和やかだった空気が一変した。
そもそも神々に仕えるもの同士でも仲のいい国同士でもなければ協力なんてしない。
だが今は協力しなければいけない。
それ程の緊急事態という事だ。
「これからどう対応していくか今いる皆さんで話し合いたいと思います。
それでは…!」
アリアはそこまで言って突如呆けた顔をして虚空を見つめた。
他の者たちも皆同じような状態になった。
それぞれが仕える神から神託が下りたのだ。
(アリアよ、たった今謎の力が膨れ上がるのを感じたのじゃ。
聖女達だけではもう対処が出来ないだろう。
このままでは手遅れになってしまうのじゃ!)
「そ、そんな…ではどうすれば?」
(全ての国…いや、全ての人類で原因を見つけ早急に排除せねばならんのじゃ!)
「ですがそれでは北の魔王への対処が疎かになり奴らに攻め込まれてしまいます。」
(魔王の一人や二人、後でどうとでもなる。
そんな事よりもこちらの方が大事なのじゃ!)
女神ヘラウスはひどく慌てて魔王のことなどどうでもいいと放った。
その焦りようはアリアに恐怖と危機感を募らせた。
「わ、分かりました。
早急に各国の王たちと話し合い全人類で事の原因と排除に当たります。」
こうして謎の生物は知らぬ間に神々に精神攻撃をし、全人類は敵になった。