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謎に遭遇する日1

謎の生物は今、太陽が昇ってきた方角に向かって歩いていた。


(しかし、ノリと勢いで旅に出たのはいいけど、今後の目標とか何にも決めてなかったな。

なにかいい目標か目的があればいいけど、何かないかな?)


(人間の国でも目指せばいいんじゃないですか?)


(人間の国に行って何するんだ?

俺は魔物だから討伐されるだけだと思うけど…。)


(謎の生物が人間達に追い立てられる…とても面白そうですね!)


(全く面白くねぇよ!

たしかに一度はこの世界の人間の国は見てみたいとは思うけど、命を賭けてまで見たいとは思わん。)


(そうですか、それは残念です。

では魔族の国に行くのは如何ですか?

魔族ならば意思疎通さえ出来れば、いきなり殺されることもないのでは?)


(おーなるほど。

てか魔族とかいるんだな。

初耳だ。)


(私もいるのかどうかはわからないですけどね。)


(なんで知らないのに言ったの!?)


(謎の生物の記憶に魔族などが出てくるお話があったので言ってみました。)


(あれ?

<謎の人格>って俺の記憶を覗けるの!?)


(当然です。

もちろん謎の生物の恥ずかしい記憶も知ってますよ?

例えば…)


(うん!

やめようね!?

お願いだからそれ以上は言わないでほんとお願いします!!)


そんな感じで色々ありながらも謎の生物は森の中を進む。

出発してからすでに3日が経過した。

途中で、前回倒した兎ではなく地球の兎とほぼ同じの兎を倒したり、狼の時は少し苦戦したが相手が1匹でわざと隙を見せたらいきなり噛みついてきたので顔に無数の触手を刺して吸血し、倒したりしていた。

そんなこんなで謎の生物は森を移動していたのだがようやく森の終わりが見えた。


(おぉ…やっと森を抜けたぞ!

結構長かった。)


森を抜けた後に広がるのは広大な草原。

地平線まで続きこの先は草原しかないと言わんばかりの草原があった。

その光景を見て謎の生物は意気消沈してしまう。


(はぁー…長い森を抜けたと思ったら次は草原か…

やる気無くなるわー。

一先ず休憩……!!)


謎の生物は休憩しようと辺りの安全を確認しようとして見つける。

地平線に微かに見える巨体を…。


(まじか!

こっから見えるってどんな巨体なんだよ!)


(アレに踏まれたら即死ですね。

さぁ行きましょう!)


(何?

俺に死んで欲しいの!?)


(いえ。

私は謎の生物が踏まれる姿を見たいだけです。)


(だからアレに踏まれたら死んじゃうの!

無理だから、俺には難易度が高すぎる。)


と言いつつも謎の生物は休憩の事を忘れ巨体の方に歩いて行く。


(結局行くんですか?

もしかしてドMなんですか?)


(違うよ!

あんなに巨体な生物をもう少し近くで見て見たいだけだ!)


謎の生物は好奇心旺盛であった。



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