謎が冒険する日5
謎の生物は今落ち込んでいる。
なぜなら、微生物?の進化した時を思い出していたからだ。
(はぁー…
微生物?の時と同じでどうせ進化してもハリネズミ?からハリネズミ??何だろうな…。
進化の意味あんのか!?)
(しかし、進化せねば強くなれませんよ。)
(まぁそうなんだけども。
しゃあねぇやるか!
その前に今のステータスの確認だけしとこう。)
謎の生物はステータスと念じる。
名前: 空欄
種族: ハリネズミ?
レベル: 15/15
HP : 23/23
MP : 6/6
SP : 7
[筋力] 15
[魔力] 5
[敏捷] 19
[ ? ] 32
[スキル]
<触手Lv8> <吸収Lv1> <大食いLv2>
[?スキル]
<謎の人格2>(<肉体操作Lv6>、<吸血5Lv>)
[称号]
異世界から来た謎生物 恐怖の象徴
(お、<大食い>と<肉体操作>と<吸血>のレベルが上がってる!
幸先がいいな。
もしかしたらハリネズミとは違う進化する予兆なんじゃね?
よし、さっそく進化だ!)
[進化しますか?]
謎の生物はよろしくお願いしますと念じ、さらにはお辞儀までした。
元日本人の性だろうか?
謎の生物は襲ってきた睡魔に身を委ねる。
うっすらと感じる水の中を漂うような感覚。
謎の生物は目を開け戦慄する。
緑一色の風景と透明の微生物が漂う光景に。
(な、な、なぜ…
何故だぁぁーー!!!!)
………
……
…
謎の生物は目をカッと開いた!
(夢かよ!!!
びっくりしたわ!
ありえそうだから余計にびびった。
なんてったって異世界から来た謎生物っていう称号があるくらいだからな。
進化したら退化してましたー…テヘッ
なんて事になったら笑えねぇ…。)
(一人で勝手に盛り上がって楽しそうですね。
気持ち悪い。)
(<謎の人格>の毒舌っぷりにも少し慣れてきたよ。
俺のスルースキルがどんどんレベルアップしていくのを感じるぜ。)
(そんなスキルはありません。)
(いや、分かってるけどね。
本当にあったらびっくりだよ!
もういいよ、進化の確認したいから邪魔しないでくれ。)
謎の生物はそう言い放ちまずは自分の体を見る。
(体が倍近く大きくなってる!
それに爪も伸びてる。
触手の数も増えたように思う。
確かにこんだけ一気に変われば進化したっていうのにも頷ける。
微生物??の時は小さすぎて違いが分からなかっただけなのかもな。
よし、次はステータスだ。)
名前: 空欄
種族: ハリモグラ?
レベル: 0/20
HP : 41/41
MP : 13/13
SP : 17
[筋力] 28
[魔力] 11
[敏捷] 31
[ ? ] 57
[スキル]
<触手Lv9> <吸収Lv3> <大食いLv4>
[?スキル]
<謎の人格2>(<肉体操作Lv7>、<吸血6Lv>)
[称号]
異世界から来た謎生物 恐怖の象徴
(何故だ!!!
ハリネズミ??、じゃねーのかよ!
なんでモグラになってんだよ!
確かにハリネズミはモグラに近い生物って聞いたことあるけども…
爪が伸びたのはモグラになったからか?
ま、まぁそれ以外はステータスの伸びもいいし、スキルのレベルも軒並み上がってるからあんまり悩まないようにしよう。)
(それで旅に出るのは何時頃にしますか?)
(そうだな…。
体も大きく変わったし、今日は少し訓練して体に慣れるよ。
出発は明日の朝にしよう!)
(分かりました。)
謎の生物は水溜りの周りを軽く走ったりして体の調子を確かめた後、苔を食べながら明日の旅に出る方向を考えた。
結論が出ると眠くなってきた謎の生物はそのまま眠りについた。
翌朝、日が少し出てきたところで謎の生物は目を覚ました。
そして苔を少し食べ、軽くストレッチ?をした後謎の生物は太陽が出てきた方向に歩み始める。
(よし!
前世も含め初めての旅だ。
気合いを入れて行くぜ!!)
こうして謎の生物の冒険は始まった。




