謎が冒険する日4
教育?をされた謎の生物は<謎の人格>に<大食い>のスキルを取得して貰った後、自分が生まれたであろう水溜りから500mほど離れた地点に来ていた。
獲物を見つけレベルを上げ進化するためだ。
謎の生物は敵に見つからないように茂みの中を移動していたが触手が茂みに引っかかりガサガサと音を鳴らすので、余計敵に見つかりやすくなると思い茂みから出ることにした。
謎の生物は茂みから出た…瞬間、吹き飛ばされた。
棍棒を持った緑色の肌をした者によって。
(ぶほっ)
(私が咄嗟に触手でガードしなければやられていましたよ。
とにかく早く起き上がってください。
死にますよ?)
(いてて…
何が…?)
謎の生物は周りを見る。
そこには棍棒を持った緑色の肌をした者がいた。
体長は人間の子供ぐらい、頭には小さな角が左右に一本ずつ生えている。
そして涎を垂らし、食う事しか考えてないその顔には理性の欠けらも見られない。
(も、もしかしてゴブリンって奴か!?)
(そのようですね。
どうしますか?)
(もちろん倒す!)
(では、何とかあの棍棒を掻い潜って接近してくださいね。)
(お、おぅ…
よし、気合いだ。)
謎の生物はゴブリンらしき者に突っ込んだ。
ゴブリンは棍棒を振りかぶり近づいて来た謎の生物に一気に振り下ろす。
謎の生物は棍棒避け、行けると思ったのだろう、ゴブリンに詰め寄る。
だが、またもや吹き飛ばされることになる。
ゴブリンが右足で蹴り飛ばしたのだ。
(いてぇ…
クソッ、せっかくのチャンスが…)
「グ…グギャギャ」
ゴブリンは何故か悶えていた。
当然だ。
謎の人格が触手で防御したからである。
針のように先端が尖っている触手で防御すれば当然相手に刺さる。
(嘆いている暇はありませんよ。
早く突っ込んでください。)
(あ、はい。)
謎の生物は倒れているゴブリンに接近する。
ゴブリンもやられまいと持っている棍棒を倒れた状態で振り回す。
しかし素早く回り込んだ謎の生物に反応出来ず背後に回られる。
その瞬間に勝負は決した。
謎の生物はゴブリンの背中に体をぶつける。
そして謎の人格が触手を刺し吸血する。
「グ…ギャ…」
(今回は前回の兎との戦闘を踏まえ動けなくなる程度までしか吸血していません。)
(そうか、ありがとう。
でもそれでも腹は一杯だけどな。
まぁ動くのにはほとんど影響しないと思うけど。)
(兎よりも大きい分血の量が多いのでしょう。
<大食い>で容量は増えたとはいえこれは今の所どうしようもありませんね。)
(そうだな。
で、このゴブリンはどうしたらいい?
虫の息とはいえ生きてるけど。)
(放っておいたらそのうち出血多量で死ぬと思います。)
(じゃあ放置だな。
わざわざとどめを刺すのもなんか嫌だし。)
(分かりました。では木陰に隠れながら休憩しましょう。
謎の生物も防御したとはいえダメージを受けているはずです。)
(そうだな。
少し疲れたよ。)
そう言い謎の生物は近くの木陰に身を潜めた。
(どのくらいダメージを受けたのかステータスで確認して見るか。)
名前: 空欄
種族: ハリネズミ?
レベル: 12/15
HP : 14/18
MP : 5/5
SP : 4
[筋力] 11
[魔力] 3
[敏捷] 15
[ ? ] 22
[スキル]
<触手Lv8> <吸収Lv1> <大食いLv1>
[?スキル]
<謎の人格2>(<肉体操作Lv5>、<吸血4Lv>)
[称号]
異世界から来た謎生物 恐怖の象徴
(あれ?
あんまりダメージ受けてない!?)
(それは<吸血>で血を吸い、その血を<吸収>でエネルギーとして吸収する事でHPが回復したんです。)
(すげーなおい!
攻撃と防御と回復が同時に出来るってメチャクチャ強いじゃん!)
(今の<吸収>のレベルでは同時とは言えませんが。
しかし、レベルが高くなればそれも可能でしょう。)
[レベルが上がりました。]
[進化が可能です。進化しますか?]
そんな話しをしていると突然頭の中にアナウンスが流れた。
放置していたゴブリンが絶命したのだろう。
(よし!
これで進化すればいよいよ俺の冒険が始まるな!)
(ここで進化するのですか?)
(いや、あの水溜りに戻ってからするよ。
生まれた場所だからなのかあそこはホッとするんだよな。)
(そうですか。
では戻りましょう。)
(おぅ。)
そうして謎の生物は戻っていく…
謎の生物は全く気付いていなかった、普通はゴブリンを倒したぐらいではレベルが一気に3も上がることはないということに。
前回の兎と同様にこのゴブリンもただのゴブリンではなかったということに…




