謎が冒険する日3
謎の生物は2日前の戦闘後、腹が膨れ上がり一日中
腹痛に悩まされた。
昨日の昼頃にようやく回復し、その日は軽い訓練だけして兎の肉を少し食べた後直ぐに眠りについた。
そして現在、謎の生物は目を覚ました後残っている兎の肉を食べ軽い訓練をした後この先の事について考えていた。
(うーん…そろそろここを離れて旅に出たいけど、
もう少ししたら進化も出来そうだしなぁ。
やっぱり旅に出る前に進化はしておくべきだよな!
この前の兎も強かったし出来るだけ力はつけてからじゃないと危険だな。
そういえばSP結構溜まってたよな?
使ってみるか。
ステータス!)
名前: 空欄
種族: ハリネズミ?
レベル: 12/15
HP : 18/18
MP : 5/5
SP : 24
[筋力] 11
[魔力] 3
[敏捷] 15
[ ? ] 22
[スキル]
<触手Lv8>
[?スキル]
<謎の人格2>(<肉体操作Lv5>、<吸血4Lv>)
[称号]
異世界から来た謎生物 恐怖の象徴
(昨日も見たけどやっぱりあの兎は結構レベルが高かったみたいだなレベルが一気に12も上がってるもんな。
まぁラッキーだったと思えば良いか!
にしてもSPってどうやって使うんだ?
分かる<謎の人格>?)
(取りたいスキルを思い浮かべ願えば取れると思います。)
(そんな事で良いのか?
じゃあ先ずは<大食い>のスキルだな。
この前みたいに腹痛に悩まされるのはもうゴメンだ。
じゃあやってみるか!
<大食い>のスキルが欲しい!!)
(しっかりとお願いしないと無理ですよ。)
(願えって言われても誰にお願いすれば良いんだ?
神様にでも願えばいいのか?)
(いいえ、私にしっかりとお願いすれば取れます。)
(お前にかよ!!
さっき聞いた時になんでやってくれないんだよ!)
(甘やかしては教育上悪いと思いまして。)
(俺ってお前に教育されてたの!?
初耳だよ!
はぁー…もう良いから早くしてくれ。)
(しょうがないですね。
やって差し上げましょう。)
(ほんと、日が経つごとにうざくなってきているな…)
(SP15を使い<吸収Lv1>のスキルを獲得しました。)
(あれ?<大食い>って言うスキルはないのか?
<吸収>のスキルがあれば血を飲み過ぎても腹痛にならないのか?)
(<大食い>スキルは存在します。
それと<吸収>のスキルでは飲み過ぎれば普通に腹痛を起こします。)
(じゃあなんでそれ取ったの!?
いい加減にしろよ!
勝手に貴重なSP使ってんじゃねえよ!!)
謎の生物は地団駄を踏み怒鳴りつけた。
しかし、それは悪手だ。
<謎の人格>という策士の前では良いように転がされるだけなのである。
(現在の体格では<大食い>のスキルだけでは先日の兎みたいに自分よりも大きい相手であればたいした効果が見込めません。
しかし、<大食い>で容量を拡げ、<吸収>でエネルギーに変換する効率を上げれば先日のように苦しむことはないでしょう。
ちなみに<大食い>のスキルはSP5で取れます。)
(そ、そうなんだ…。
でもそれならそうと言ってくれればいいのに。)
(…兎との戦いの後褒められたので今回も出来るだけ役にたとうと…グスッ……。)
(あ、あれ?
ご、ゴメン。
俺が悪かったから謝るから許して!!)
(本当に反省していますか?)
(え?
も、もちろん!)
(仕方ありませんね。
今後はこの様なことがないようにしてください。)
(あ、あれれ?)
こうして謎の生物は<謎の人格>によって少しずつ調きょ…教育されていく。




