ディオ・ダフォトス共通 分岐
「――――冗談じゃないわ!!」
こんな人間なんて信用できない。
大臣といえば、物語りにおいて王より危険だ。
こいつは絶対に怪しいし、何かたくらんでいるに違いない。
クラリオンが本当に大臣と協力しているか、証拠もないのに承諾できるわけがない。
「さっきのハナシ、承諾はあるの?」
「フォフォ……ではご自分が納得なさる証拠を見つけられてから要らしてくださいですぞ」
大臣は王に嘆願し、証拠を探すための一週間の猶予を与えると言った。
「……どうしろってのよ」
「フロライナ様」
「ディオ!」
よかった。知り合いがいた。
「お父様がどこにいるか知っている?」
彼ならクラリオンの行方を知っているはずだ。
一応は大臣のこともはなした。
「そんな取引を……」
「あなたが知らないなら大臣を信用するわけにはいかないわね」
「ですが、なぜ大臣は貴女と息子に婚約など」
「そこが怪しいのよ……わざわざ婚約なんて」
向こうの視点から考えれば、捕虜として私を捕らえるでも良いし、むしろそちらが普通だ。
「そうではなく、婚約することが政略ならば相手は大臣の息子である必要がないのです」
「……あ」
なぜ私を助けたいか、ではなく、なぜルヴィストスと婚約させたいのかを考えるべきだった。
「おまえたち」
「お兄様!」
ダフォトスはパーティーに参加していなかったようで、寝起きらしい。
「まったく、今日は厄日だ……」
「お父様が行方不明なの、これからどうするか、考えましょう」
「……そうだな」