シャルドネend B 再会=別れ
城へ乗り込んだ私達は、地下牢を探していた。
手分けして我等が魔王を探す。
通路の奥に鍵の間があり、なにか魔方陣が描かれている。
皆がこちらに集まって来た。
「これは、魔力封じの印ですね。かなり強力です」
ディオが顔をしかめる。ダフォトスは扉に近づこうとしない。
私は半魔、シャルドネは堕天使なのであまり効果を感じないが、彼等のように強い魔族には、辛いのだろう。
「おそらくは、この中にいると考えて間違いはない筈です」
ディオの言葉に納得する。
「逆説を言えば魔王を封じる他にこんなものを使う必要はないってことだよ」
とダフォトスが言った。
二人には頼めないので、魔から一番遠いシャルドネが印の札をはがした。
――――扉が開く。
「お父様!」
―――魔王クラウリオンがいた。
「ようやくここまでたどり着いたか」
「フォフォフォフォ」
大臣ヴサとお茶を飲みながら。
――――――――
「まさか二人が手を組んでいたなんて初耳だよ」
ダフォトスは不機嫌そうに言う。私はヴサに初めて会ったとき聞かされていたが。
なにはともあれ、見つかったのだから良しとしよう。
「シャルドネ、ありがとう。貴方が提案したお陰で見つけられたわ」
「いえ、僕が言わずともいずれは来ていたでしょうし……」
そうかもしれないが、あのタイミングで城に行こうと再び提案してくれたから、早く見つけられたのだと思う。
あれからしばらく話し合いになり。
彼等の契約通りに大臣は人国を統治、魔王は荒れた拠点の場を変えることになった。
「貴方ともこれでお別れね」
シャルドネはどういうわけか、天界に帰還することになったらしい。
「いつの日か、また会いましょう」
【normal...ついに見つけた】