回答者・アルゴ6歳(農家ジェームズの愛馬)
どうも。養女のメリーです。幼女のメリーじゃなくてごめんなさい。
あのですね、今日は相談があって。
今、お時間よろしいでしょうか?
_回答者・アルゴ6歳(農家ジェームズの愛馬)
「ヒヒン」
アルゴさん。アルゴさん。
メリーはなんだかわからなくなっちゃいました。
「ヒンヒン」
草美味しいですか?
ふふ。採りたてですよ。
はぁ~。
「あのなメリー。アルゴにブラッシングしてくれるのはいいけどよ。
俺を素通りして馬に人生相談はないんじゃないか?」
あ、度重なる嫁姑問題と浮気でお嫁さんに逃げられたジェームズさん。
「嫁は逃げてないから。出産が近いから実家に戻ってるだけだから」
違いますよ?
お姑さんに「私がジェームズを産んだ時はつわりなんてなかったけどね。腹の子はジェームズの子なんだろうね」って言われた時に「こいつ元が太いからじゃね?」って笑ったから、
ぶち切れて実家に帰られたのですよ?
「正確な情報掴んでんじゃねぇよ!
なんで夜逃げされたのにお前が知ってんだよ!」
だって、ねぇ。
「ヒンヒン」
「俺わからないから、アルゴの馬語わからないから。お願いだよメリー。
うちの家庭事情をうちの馬から聞くのはやめてくれ」
聞いたのはお嫁さんからですよ。
妊婦さんに乗り合い馬車はつらいでしょう?隣町までうちの馬車を使われたのですよ。
それで、はい。お嫁さんから
『まともな食事を取らないだろうから、届けてあげて欲しい』
って頼まれましたので、お弁当です。昼と夜2食分。
残さず食べて下さいね。
「お、おぅ、そうか。悪いな」
いぇいぇ、どういたしまして。
私も毎日は無理ですから、お隣のレイラと日替わりで配達しますね。
良いお嫁さんですね。
「うむ、、悪いな。、、よし。俺ここで食うわ。
メリー、恋愛相談あんだろ?まぁ俺はこの通りで何の参考にもならないだろうけど、喋るだけ喋ってけよ」
「ヒンヒン」
えっ!ジェームズさんって、
お嫁さんから告白されてお付き合いを始めたって、本当ですか?
「ブフォッ!」
あ、お嫁さんの指示により、激辛弁当です。
レイラは激甘弁当を担当するそうで。
『美味しく食べられないつらさを
身を持って知りやがれ。
ついでに痔悪化しろバーカバーカ』
以上、伝言でした。
「」
「ヒン?」
辛い匂いがしなった?だってアルゴさん辛い匂いお嫌いでしょう?
ちゃんと具材に隠し入れたに決まってるじゃないですかぁ。
「ヒンヒンッ」
きゃぁ!髪もしゃもしゃやめてぇ~
もうっお返ししちゃいますよぉ~
「ヒンヒンッ」
きゃっきゃっきゃっ
「俺の前でイチャイチャするんじゃねぇぇぇ!
わかったよエリーゼを迎えに行くよ
土下座して謝って日頃の感謝を言葉と行動で示してやるよ
誠心誠意尽くすぜちくしょう!
アルゴ!行くぞ!」
「ヒン?ヒンヒヒン?」
勢いで行っても失敗するぜ。
姑さんはどうすんだよ、旦那。
ですって。
「通訳ありがとよ!そして俺の馬は渋い語り口なのかよ!
お袋は子どもが産まれても出入り禁止だ!行くぞアルゴ!」
「ヒンヒヒン!ヒッヒッヒ」
「あぁ任せろって言ってくれたんだろ、相棒頼んだぜ。
メリー。俺は子どもが産まれるまで戻らんから、畑はお前とレイラで好きに収穫してくれ、それとな」
は、はい。
「『貴方は私を妹のようにしか思ってないのを知っているし、たくさんの女の人が貴方を取り合ってるのも知ってるけど、
この月を見上げる時に私は貴方の隣にいたいの。私を選んで?ジェームズ、貴方が好きよ』これがエリーゼが収穫祭の時に言ってくれた告白だよ。一瞬で惚れたね。
じゃぁな!がんばれよメリー!」
う、
う、
うきゃぁぁぁ!
ドキドキした!ドキドキしました!
きゃぁぁぁ!