表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
宿屋のメリー告白大作戦  作者: ミツキ
5/48

回答者・アルゴ6歳(農家ジェームズの愛馬)


どうも。養女のメリーです。幼女のメリーじゃなくてごめんなさい。


あのですね、今日は相談があって。

今、お時間よろしいでしょうか?




_回答者・アルゴ6歳(農家ジェームズの愛馬)


「ヒヒン」


アルゴさん。アルゴさん。

メリーはなんだかわからなくなっちゃいました。


「ヒンヒン」


草美味しいですか?

ふふ。採りたてですよ。

はぁ~。


「あのなメリー。アルゴにブラッシングしてくれるのはいいけどよ。

俺を素通りして馬に人生相談はないんじゃないか?」


あ、度重なる嫁姑問題と浮気でお嫁さんに逃げられたジェームズさん。


「嫁は逃げてないから。出産が近いから実家に戻ってるだけだから」


違いますよ?


お姑さんに「私がジェームズを産んだ時はつわりなんてなかったけどね。腹の子はジェームズの子なんだろうね」って言われた時に「こいつ元が太いからじゃね?」って笑ったから、

ぶち切れて実家に帰られたのですよ?


「正確な情報掴んでんじゃねぇよ!

なんで夜逃げされたのにお前が知ってんだよ!」


だって、ねぇ。


「ヒンヒン」


「俺わからないから、アルゴの馬語わからないから。お願いだよメリー。

うちの家庭事情をうちの馬から聞くのはやめてくれ」


聞いたのはお嫁さんからですよ。

妊婦さんに乗り合い馬車はつらいでしょう?隣町までうちの馬車を使われたのですよ。

それで、はい。お嫁さんから


『まともな食事を取らないだろうから、届けてあげて欲しい』


って頼まれましたので、お弁当です。昼と夜2食分。

残さず食べて下さいね。


「お、おぅ、そうか。悪いな」


いぇいぇ、どういたしまして。

私も毎日は無理ですから、お隣のレイラと日替わりで配達しますね。

良いお嫁さんですね。


「うむ、、悪いな。、、よし。俺ここで食うわ。

メリー、恋愛相談あんだろ?まぁ俺はこの通りで何の参考にもならないだろうけど、喋るだけ喋ってけよ」


「ヒンヒン」


えっ!ジェームズさんって、

お嫁さんから告白されてお付き合いを始めたって、本当ですか?


「ブフォッ!」


あ、お嫁さんの指示により、激辛弁当です。

レイラは激甘弁当を担当するそうで。


『美味しく食べられないつらさを

身を持って知りやがれ。

ついでに痔悪化しろバーカバーカ』


以上、伝言でした。


「」


「ヒン?」


辛い匂いがしなった?だってアルゴさん辛い匂いお嫌いでしょう?

ちゃんと具材に隠し入れたに決まってるじゃないですかぁ。


「ヒンヒンッ」


きゃぁ!髪もしゃもしゃやめてぇ~

もうっお返ししちゃいますよぉ~


「ヒンヒンッ」


きゃっきゃっきゃっ


「俺の前でイチャイチャするんじゃねぇぇぇ!

わかったよエリーゼを迎えに行くよ

土下座して謝って日頃の感謝を言葉と行動で示してやるよ

誠心誠意尽くすぜちくしょう!

アルゴ!行くぞ!」


「ヒン?ヒンヒヒン?」


勢いで行っても失敗するぜ。

姑さんはどうすんだよ、旦那。

ですって。


「通訳ありがとよ!そして俺の馬は渋い語り口なのかよ!

お袋は子どもが産まれても出入り禁止だ!行くぞアルゴ!」


「ヒンヒヒン!ヒッヒッヒ」


「あぁ任せろって言ってくれたんだろ、相棒頼んだぜ。

メリー。俺は子どもが産まれるまで戻らんから、畑はお前とレイラで好きに収穫してくれ、それとな」


は、はい。


「『貴方は私を妹のようにしか思ってないのを知っているし、たくさんの女の人が貴方を取り合ってるのも知ってるけど、

この月を見上げる時に私は貴方の隣にいたいの。私を選んで?ジェームズ、貴方が好きよ』これがエリーゼが収穫祭の時に言ってくれた告白だよ。一瞬で惚れたね。

じゃぁな!がんばれよメリー!」


う、

う、

うきゃぁぁぁ!

ドキドキした!ドキドキしました!

きゃぁぁぁ!



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ