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宿屋のメリー告白大作戦  作者: ミツキ
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回答者・散歩途中のシャンテル


どうも。養女のメリーです。幼女のメリーじゃなくてごめんなさい。


あのですね、今日は相談があって。

今、お時間よろしいでしょうか?



_回答者・散歩中のシャンテル



「そもそも恋愛って人に相談するものかしら」


そうなんですよ~

なんでだか上手くいかなくて。

だから告白する前の段階から作戦を練り直すべきかと悩んでまして。


「私は力になれないわ。

告白なんてする方じゃなくてされる方だから。あなたの悩みは想像ができないもの」


シャンテルさんは村1番の美人ですものね。モテモテですね。


「そうなの。それに、私はあなたに無いものを持っているけど、私、あなたの持ってるものはいらないし」


あぁ、はい。シャンテルさんは人生の大先輩ですから、生きてる年数の分だけ部屋に物が溢れますよね!


「…そうね。でも私は王都に親族を持つ両替商の一人娘だから、どれだけ荷物が増えても困らないけど、

あなたは、一人娘とはいえ、養子でしょ?弟さんも2人もお生まれになったし、手荷物をまとめる準備に忙しいのじゃなくて?」


あぁ!ご存知でしたか!

そうなんですよ、去年うちの宿からの景色を書いた絵がですね、

なんでも王子さまの家に飾っていただいたそうで。いやぁ広告費のかからないよい宣伝になったらしく、秋から冬の予約完売したので

今本店の拡張工事中なんです。


「王子さまの家?王子宮のこと?」


さぁ、田舎の景色ですから、トイレにでも貼ってるんじゃないですかね。


そうそう!

王都に留学経験のあるシャンテルさんにしか聞けないことなんです!


「い、いいわよ。なんなりと聞きなさいな」


はい!この度わたくしメリーは、人生初の、こ、告白をしようと思いましてですね。

その前に、まず先達者のお話をちゃんと聞こうと思いまして。


1.王都留学時、交換日記をされていた7つ下のジョルジュ君当時13歳と、その後どうなりましたか?


2.王都留学時、避暑地で交際されていた管理人マロウ氏当時57歳と、その後どうなりましたか?


3.王都留学時、交際されていた自称吟遊詩人エドワード氏は詐欺罪で投獄中ですが、大丈夫でしたか?


やっぱり幅広い年齢層とお付き合い経験のある方からのお話を、お伺い


あれ?シャンテルさんがいない。


「わふ」


わぁ。走るの速いっ。

お美しくて学もあって経験抱負な方は足も速いのですねぇ、チャルさん。


「わふ?」


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