回答者・門番フィリップ
どうも。メリー&チャロです。
並べるとお菓子のようですね。
チャロさんは真っ白でふわふわですからね。でも後ろ足で立ち上がったら
私の身長を超えるのですよ。
ご存知でした?
あのですね、今日は相談があって。
今、お時間よろしいでしょうか?
_回答者・門番フィリップ
「恋愛相談も人生相談も乗らんぞ」
目の下のクマが怖いです。
「あのなメリー。
田舎の村でも、自警の為に門番は必要なんだ。盗賊団などの外部から危険を防ぐ為に門番はあるんだ」
いつもお仕事ご苦労さまです。
「だが昨日の夜から、俺たちがやったことは、村長の夫婦喧嘩の仲裁と、両替商の親子喧嘩の仲裁と、その娘の捜索で山で一晩越した。外部関係無ぇ」
そうなのですか?村長宅は心当たりがありますが、両替商さんは珍しいですね。
「なんだメリーは関わってないのか」
お嬢さんには昨日のお昼にお会いしましたが、お元気でしたよ。
「まぁ店の金庫がどうって叫んでたし、商売のことだろ。あとお前の両親から、もしも村を出るようなら止めて欲しいとお願いされたけどなぁ。
『あいつが街道使うわけがない』と全員一致してたぞ。一応チャロには見つけたら連行してくれと頼んだけどな」
「わふっ」
「うんうん。チャロはちゃんと門から出入りするいい子だよな。
穴掘って近道作ったり、木から木へロープを使わず飛び移ったりしないもんな」
若気の至りですね。でもフィリップさんはいつも巧妙な罠で私を捕まえてましたよ?
「お前を追って山で遭難するより、芋を焼いて誘い出した方が早かったんだよ。なんか食う物あるんだろ?出せ」
川魚の燻製と新鮮野菜のサンドイッチです。
「…お前が朝までどこにいたのかよく分かった」
ちょっとゴタゴタしていたのですが、
その件は正直に両親に相談する決意はしたので大丈夫です。
ただもう一個が、どうすればいいのか。
「あ?恋愛相談も人生相談も乗らんぞ。俺は女房に浮気されて逃げられたボンクラだからな」
いえいえ、娘を持つ父親の意見が聞きたいのです。
なんというか、心の準備に。
「ミカエラか?確かに反抗期の娘はいるが。口ばっかり育って小姑かよあいつは。で?
父親の服は一緒に洗いたくないと言われた時の心境か?」
川で叩き洗いをすると生地が傷むから、フィリップさんの服だけ井戸水で一枚一枚を手揉み洗いされてますよね。
「そ、そうか。しかし口うるさいからな、うちの娘はなっ」
確かにフィリップさん自慢が始まると止まりませんねぇ。
私も負けじと挑むのですが、ミカエラさんのように、無精髭が何日目だとか、爪を切る時の順番まで把握するのは難しくて。
「いやでも、料理はまだまだ下手だぞ!俺が見てないとすぐ火加減間違えるからな!」
あぁ!「ラブラブ共同作業☆萌えて燃えてファイヤー」はお料理の事だったのですね!
「お前の相談に乗ろう。すぐ乗ろう
そして俺は今すぐ家に帰りたい」
はい!
あのですね、こう、ミカエラさんには負けますけど、私もお父さんが大好きでですね。
その、本当は色々相談したいけど、
心配もかけたくないし、でも1番信頼出来るのはやっぱりお父さんでして。
「おぉい!俺は今日から有休三日取るからな!お前ら死ぬ気で働け!」
もう、もう、聞いてますか?
「聞いてるとも。脳内で愛娘の声に変換しながら聞いてるとも。
で、大好きなお父さんが何だ?」
そ、その、ちょっと気になる男性がいてですね、
「出身地、家族構成、現在収入と貯蓄、人柄と健康状態を聞いた上で却下だ」
えぇ!えぇ~!
「本来は問答無用で却下だが、クソみたいな男に引っからない為の傾向と対策だ」
いや、お付き合いとかじゃないですよ?まだ気になるなってぐらいで、
「却下だ。俺の娘が他の男と腕を組んでいる姿を想像するだけで、俺は血涙を流す。そして実際に腕を組んでいる姿を目撃した場合は、相手の男が血まみれになる」
「キュウン」
フィ、フィリップさん、お顔が怖いです。
「いいかメリー。気になる人って表現は正解だ。ただしそこから出るんじゃねぇ。男親はな、娘の片思いの相手を侮るのと日記の閲覧はしちゃいけねぇんだ。だがな、お付き合いする人には口も手も出していいんだ!俺の娘は嫁にやらん!」
ひぇぇぇ!
「回答は以上だ!じゃぁなメリー!親父さん泣かすなよ!」
ひぇぇぇ!
__フィ~リップ!待てまだ仕事がっ
__うるせぇ!娘と風呂に入るんだっ
__落ち着け!ミカエラたんと風呂に入るのは許さんぞ!
__そうだそうだ!せめて覗かせろ!
__お前らっ並びやがれ!粛清だぁぁ!
ひぃぃぃぃ!ひぃぃぃ!




