#15 1回戦
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さて、1回戦と行きますか。
腕がなるぜ。
《それでは、1回戦を開始します。》
ゴングがなる。
始まった。
俺は素早く身構え、向かってきた5人を滅多刺し!!
フッ、雑魚が。
俺は最速なんでね。
そして周りにいた10人をリズムよくレイピアで刺していく。
キルによる速度補正もあるから、とりあえず弱そうなのを狩っていく。
なるべく強そうなやつとは距離を取っていこうか。
おっと、あの盾使い、なかなか上級者だな。
後で相手しなければならない。
そのためにも一刻も早く速度補正を上げて置かなければ。
1,2,3と。
よし、駆除完了。
あとはあの盾使いとその仲間たちだな。
俺は神速で間合いを詰める。
ガイアを振るい、仲間のヒーラーの胴体を一突き……したはずだった。
ガキン。
何やら硬いものに阻まれた。
……嘘だろ?こいつ俺が見えてんのか?
盾使いの盾が、俺のレイピアを弾いていた。
まじかよ。
なら、ちょっと本気出させてもらいますかね。
「天意直通」
実は俺、剣道もできるんですよ。
フッ、と短く息を吐く。
ここから縮地、からのガイアを突く……と見せかけて、横を取る!!
盾使いは驚いて振り返るが、もう遅い。
仲間の一人を串刺しにする。
ポリゴンが砕け散った。
続いて盾使いの盾を上に弾き上げ、胴体を超速で突きまくる。
鎧を貫通し、赤いダメージエフェクトが出る。
……まだ立ってるのか、やるな。
そう思った刹那だった。
足元が、爆発した。
俺はすんでのところで回避する。
あぶねー、俺HP1なの忘れてた。
こういうカウンターパンチャーかよ。
仕方ない、一旦距離を取る。
そして、これは前代未聞の方法だが……しゃあない。
一か八かやるしかない。
俺は空中に向かって全速力でユニバースを突き出す。
その瞬間、バンッと乾いた音が聞こえて、空気が爆ぜたように動いた。
やっぱりだ。
ソニックブーム。
こんな神ゲーに、空気の計算が搭載されてないわけがない。
盾使いと愉快な仲間たちは吹き飛ばされた。
ゲームセット。
《1回戦を終了します。勝者はPN:トールさんです。》
無機質な機械音声のアナウンスが勝利を告げた。
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