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悪魔の仮面と彼女  作者: くわ
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ないちった

それから数十分、俺はキネットの話を聞いていた。

悪魔に堕ちるには、怒り、それも通常の明日になれば忘れるような怒りではない、黒く、マグマのような一生冷めることのない怒り、それが人を悪魔にする、らしい。

悪魔は凶運であり、災害であり、不幸であると、自分でも制御できない、そして人にも影響がある、悪魔はそれをばら撒く。人を不幸にし、自分を不幸にして、燃え尽きる、それが悪魔。

一番の不幸は寿命、これが急激に短くなる、もともとの寿命の四分の一程度に短くなる、

誰にも見てもらえず、独りで死ぬ、それが悪魔。

そんな話を聞かされて、はいそうですか、と信じれるはずがない、それが人、悪魔に堕ちると物事に関心が無くなる、人が死のうが、自分の寿命が縮もうが関係ない、そう思えるのが悪魔に堕ちた人。

まだ俺は信じ切れてない、そしてキネットが言った。


「その仮面かぶってみて、そしてら嫌でも信じるから。」


そう言って持っていた悪魔の仮面を差し出す。

俺は被りたくなかった、それも当然、そんな不気味な仮面かぶりたくない、そしてかぶったら、俺は今の俺の現実から切り離される、そんな気がした、でも見詰めていると、不思議と被りたくなるそんな仮面。

俺は手に取りおそるおそる被った。それを。悪魔の仮面を

体に違和感、一瞬何か重いものが体に被さった、そしてすぐに馴染む。


俺は悪魔になっていた。


キネットがどこからか持ってきた鏡を俺にを向ける、俺は気付いた、そして気付かされた、自分の人間だったころの姿形がもうないことを。

そして手に入れた、新しい体を、別にほしいかったわけじゃない。いつの間にか手に入っていた。

黒い体、鎧のような体、もう戻れないそう感じた。

鏡を通して、俺の顔、悪魔の顔が笑っている、そう思えて、手放す人の面影を、手放す人の体を、そして諦める人間に戻ることを。


だが俺は嫌だった。認めることも、俺が堕ちたということも、それは俺が死ぬということ、不幸にもなるということ、もっと生きて、生きて楽しむんだ。俺は嫌だ。

俺は気付くと、もとに、人に戻っていた。


「あれ俺は?悪魔になったんじゃ」

そして気付く。


自分が号泣し、頬を赤くして、泣いていることを。


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