超カワイイ
はやめにUP
目を開けたらもう朝だった。
昨日のダルさなどは残ってない、けどやはり何かが俺の中で渦を巻いている。
「夢だったのか?」
昨日のあれは夢だったのかと自分に問いかけてみた。体に違和感はないし、自分の顔を触ってもいつもと変わらない特徴のない俺の顔だと再確認した。
はあ、とため息をついたら一階から母さんの声がした。朝飯とのことだった。
しかたねえなと痛む腰を上げると俺の目に入ったのは仮面。
仮面だ。
昨日の俺の顔を同じ。
悪魔の仮面が俺の勉強机の上にあった。
腰の痛みなど忘れてベッドから起き上がってデスクの前にいった。
ごくりと生唾をのんでおそるおそる俺はそれ(悪魔の仮面)に手を延ばした。
手にっとってみて分かった。
本物だ。
「マジか?」と呟いたら急に俺のヘアのドアが開いた。
「何やっての?もう飯で出来てるぞ」
俺の弟翔太だった。俺とは三歳違いの弟。顔は中の下、成績は国語がずば抜けて高いが、その分、数学の成績が低い。背は145CMくらい、けどまだ子供っぽい。
あわててその仮面を背中の後ろに隠してその場をやり過ごした。考えた、少しの間、そして
「信じらんねーーーー!!」
叫んでみた。
通学路であの悪魔の仮面のこと考えながら学校に向かって歩いていた、学校は徒歩十五分くらい、夏なのに、歩きたくねええ、などとうなだれていた、そして、自分の思考を元に戻す、昨日の夜俺が何を見て何が起こっているか、自分でも意味が分からない、理解不能だ、それでも、今俺のバッグの中に入っている仮面は本物だ。
「頭の中が活動停止だぜ」
声に出して言ってみた。
諦めずに再度確認してみる。
「ええっと、昨日の夜の夢?だったっけなあ。最初に体がだるいと思って起きて、鏡見たんだよな」そして俺は見たんだ、この仮面をつけている悪魔を。んで、後ろから音がして、声が聞こえた、
「やっと見つけた!私の使い魔」
「女の子の声だったよなあれ」
そのあとはわからない、目を開けたら朝だったから。
「あああ!わからん!わからんぞ!」
また叫んでみた、その時、左の肩が叩かれた。「よっ、コウスケ!」山田だった。
「何叫んでんだよお前、ついに狂ったか?そうか狂ったか、うんうん、わかるわかる俺もお前のくらいのときなぜだか気持ちが高ぶってなあ」
一人で勝手に解釈して話をすすめるな。
「いや、たかぶってねえし狂ってもない」
こいつは友達の山田春義、いつも元気で少し幼稚な頭の持ち主、成績は俺より少し下、中の下ってとこ。
「お前さっきから何叫んでんの?悪魔がどうとかいってた?」
「いやまあ、なんでもねえよ、昨日変な夢見てな、ちょっと考えてた」
「いや、叫ぶ必要はないだろ、ふつう」
そんな会話をしながら学校に行った。
学校の授業はまあ頭に入ってくるわけがなく、一日ぼーっと過ごした、それも頭が白旗を上げて俺の思考活動を緊急停止。ちゃっちゃか荷物をまとめて帰る。徒歩十五分くらいはなれた家へ一直線で帰り、気付く。やけに体が重い、朝は何ともなかったのに、テキトーに飯済まして早々に寝るかと思い速攻で飯を済まして、二階に上がった。
二階に上がった時には死ぬほどにねむかった、そして、ドアを開けると、俺のベッドにだれか座ってる。こんちは、とかわいい声が聞こえた。体の疲れがピークに達し、意識が朦朧として、その声の持ち主が誰か、何故ここにいるのか、そして何故その声の持ち主がこんなに可愛いのか、俺はそのまま倒れるようにその子に向かって倒れてしまった。
「いや、な、何!!うわ!きゃ!」
俺は意識を失う前に思った
「超カワイイ」