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元悪役令嬢な聖女と、もふもふな賢者

作者: ペンネコ

異世界恋愛ジャンル日間Ptランキング171位に入っていました。評価してくださった方ありがとうございます!

「ふぁー…今日もいい天気。」

 私は、空に向かってぐっと伸びをした。


「ユラー!お前、またサボってるだろ!」

 こちらに突進してくる、もふもふの塊。


「フーモ、サボってなんかいないわよ〜。ちょっと日向ぼっこしてただけ。」

「それをサボってるって言うんだ!」


 そうまくし立てるのは、賢者のフーモ。私の相棒。

 身長は私の腰くらい。羊の獣人の男の子で、毛並みがもっふもふ。


 私?見た目はクールビューティ、中身はおっとり系・・・


「話を聞いてるのか!この見た目詐欺聖女!」

「それをいうなら、そっちも見た目詐欺でしょ〜。もふもふ賢者さん?」

 フーモは、見た目かわいいもっふもふのぬいぐるみなのに、口が悪いのだ。


「お前は、悪役みたいにキッツイ容姿のくせに、中身ゆるゆるの能天気だ!」

 フーモはフンッと鼻を鳴らす。

「悪役なんて、ひどいわ〜」

 フフっと笑いながら私は言葉を返す。

 これが、フーモと私の日常会話。

 普通の賢者と聖女は、こんな会話しないのでしょうね。




 フーモは知らないけれど、私は本当に悪役だったのだ。正確には、悪役令嬢。


 ここは、私が前世で好きだった乙女ゲームの世界。私、フリユーラは公爵令嬢であり、王太子の婚約者だった。


 男爵令嬢で天真爛漫なソフィーに、王太子が惹かれていき、それに嫉妬した私は、彼女に過剰ないじめを行う。

 それが王太子にバレて、国外追放になる、というありがちなシナリオだ。


 国外追放になる間際に、前世の記憶を取り戻した私は、王太子とソフィーに謝り倒し、自ら貴族社会からの追放を願った。そして、ほぼ自分の身一つで、王都から逃げ出したのだ。


 そして、行き着いたのが、賢者と呼ばれるフーモのいる村だった。 

 その後、ゲームの知識と公爵家の人間として生まれ持った才能から、私は聖属性魔法を極め、聖女と呼ばれるまでになった。




 対して相棒のフーモは、身体能力が重視される獣人の中で、少々異質な存在である。

 彼が秀でていたのは、身体能力ではなく、類まれなる頭脳だった。天文学、薬学、果ては錬金術まで極めたその知識は、賢者と呼ばれるにふさわしいものだ。




 貴族、獣人それぞれの枠から外れた私達は、二人仲良く辺境の村で暮らしているという訳だ。


「聖女様、賢者様!村に魔物が出ました!支援をお願いします!」

 私達の元には、様々な依頼が舞い込む。


「よーし!行くわよフーモ!」

「待てユラ!僕を置いていくな!」


 さぁ今日も、もふもふな相棒と、トラブルを解決だ!

読んでくださりありがとうございました。評価、ブクマ、感想、ありがとうございます。励みになります!

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[良い点] 改訂してよい方向に変わってますね!
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