3.やらしい雰囲気にして来ます。※イラスト
「赤ちゃんはコウノトリが運んでくるんだよね?」
「はあ?」
休日部屋でゲームをしていたら小腹が空いたので、コンビニに出かけた。
そこで買った一〇〇円のチキンに齧り付きなら、ブラブラ歩いていた時プリン頭は唐突にそう言った。
――コイツ赤ちゃんネタ激しいな、これは何かのアピールなんだろうか?
正直嫌いじゃない、一生に一度は聞いて見たい台詞ではある。
なんなのコイツ本当に可愛いな……
「フフン、オタク君こう言うの好きでしょ!」
幼馴染のプリン頭はいたずらっぽく笑う。
とても可愛い。好きだ、大好きだ。
「オ、オタクじゃねーし!? そんなの全然好きじゃないし!」
ケラケラと笑うプリン頭
「顔、滅茶苦茶赤いし、んじゃコウノトリ探しに行こうかオタク君」
「え? マジ何それ? 凄い面白そう。お前最高かよ」
「素直でよろしい」
スマホでコウノトリ見たいと検索する。
「この近くで見られるみたいだ、じゃあ行こうか」
「弦司、これってデートだよな?」
「そうだな、デートだな」
「もし……赤ちゃんが居たら、あたし育てられるかな?」
「その時はケッコンして二人で育てよう」
「へ、へへへうへへへへ」
プリン頭は照れて、だらしない笑い方をした。
「じゃじゃあレッツラゴー!!」
「オオー!!」
たまには幼馴染と素直に遊ぶのも良い。
あの汚い笑い方を見ると子供の頃を思い出す。
コウノトリを探しに行こう、二人で。