4話 雨のち晴れ
外を見ると雨が降っていた。それもかなりの豪雨だ。
だが、そんなのは今の僕には関係ない。
僕は軽やかな足で廊下をスキップで移動し、今日こそはと意気込み、期待し、扉を開けた。
僕が教室に入ると視線がこっちを向く。
周りの顔を見ると分かる。
僕は何も変わってないんだと。
僕は偶然ウェルターと契約した。ただそれだけだ。僕自身何も変わってはいない。だから僕に向けられる目も今までと変わらない事に気付かされた。さらにいくらかの生徒には嫉妬の感情も向けられる様になった。
普通の学生の契約出来る階級は第3階級辺りであり、優秀な者は第4階級以上の者が多い。
だが僕は優秀どころか普通のレベルにも達してない。
そんな僕が第4階級の悪魔と契約したら当然第3階級以下と契約した他の人が妬ましい気持ちを持っても仕方ないかもしれない。仕方ないかもしれないが、それを受け入れたくはない。
僕はこの現状が変わると信じていた…… 疑いたくなかった…… 信じていたかった……
僕はようやく見えた希望が打ち砕かれ、いつも以上に絶望した……
それでも僕は授業には出る。いや…… 出なければならない。
それが僕の出来る唯一の、父への恩返しだから……
僕の出来る事なんて何もない。だから、せめて心配はかけないようにしなければならい……
僕はその日の授業をなんとか乗り切った。
何も変わらないと思ったが変わったことが一つだけあった。
僕をいつも虐めてきたメンバーが虐めてこなくなったのだ。いつもなら暴言、暴力色々あるのだが、今日は何もなかったのだ。
これがどれだけ嬉しい事か分かる人などほとんどいないだろう。そんなにいたら困るけどね。
僕はスキップをしながら自室に戻る途中窓から外を見る。
朝見たときは豪雨だったのが、雲一つない快晴になっていた。