第四話 予期せぬ話
更新がものすごく遅くなりすみません。
色々立て込んでしまいまして・・・
「ふふふーん」
上機嫌で鼻歌混じりで歌いながら紗耶は台所で料理をしていた。
場所は迅の家。なんだか、そこで料理をしていると本当に自分がお嫁さんになったかのようで凄く嬉しくなる。
「お嫁さんか・・・」
紗耶は食材の下ごしらえをしながらもこの先のことを妄想・・・もとい想像して頬が緩んでいた。
「お、美味しそうだな。」
「じ、迅・・・!?」
そんな乙女の想像の対象である本人はなに食わぬ顔で台所に入ってきた。
今さっきまで迅とのあれこれを想像していた紗耶は少し赤くなった頬を隠して言った。
「もう少しで出来るからちょっと待っててね。」
「ああ、わかった。にしても・・・」
「どうしたの?」
迅は紗耶の姿を凝視したあとに感慨深そうに言った。
「エプロン似合ってるな紗耶。本当に新婚の新妻みたいだ。」
「ふぇ・・!?に、新妻!?」
その台詞に驚いた紗耶はうっかり手が熱い鍋に触れてしまう。
「あう・・・!?」
「大丈夫か!?」
「は、はい。少し赤くなっただけだから・・・」
「とりあえず冷やさないとな。」
「だ、大丈夫だよ、これくらい。」
「ダメだ。紗耶の手綺麗だし、何より心配なんだよ。だからほら。」
「あう・・・」
そう言って渋る紗耶の手を掴み、流しまで連れていき水で冷やす迅。
迅の手が触れるだけで不思議と心地よくて紗耶は照れながらも嬉しそうにしていた。
「これで大丈夫かな・・・あとは氷とかで冷やして・・・って紗耶?どうしたの?」
「えっ、な、なにが?」
「いや、なんか顔が赤いけど大丈夫?まさか熱があるとか・・・」
そう言って紗耶の額に手をあてる迅。
当然こんな状況でやられれば顔はさらに赤くなる。
「熱はないのなか・・・って、本当に大丈夫紗耶?」
「う、うん。大丈夫だよ。」
そう言って頬笑む紗耶。
(本当に・・・迅は無自覚にやってくれるから・・・)
優しさからくる迅の行動に翻弄される紗耶。
本当はもっと過激なことを考えていても、やっぱりいざとなると照れてしまうのは年頃の乙女だからだろう。
「じゃ、じゃあ、少し待っててね。もう少しで完成だから。」
「うん。」
そう言って頬笑む迅。
紗耶は絶対に美味しく仕上げようと心に決めて調理を再開した。
一方迅はと言うと・・・
「紗耶のエプロン似合ってたな・・・」
迅は一度自室に戻るとそんな言葉を呟いた。
紗耶がいる前ではなんとか普通にしていたが、迅の心臓はもはや爆発寸前なほどに高鳴っていた。
「反則だろあれは・・・」
台所で料理を作っていた紗耶は自前のエプロンをもってきていたのたが、それが超絶似合っていた。
今までエプロンなんてどうでもいいと思っていた迅だったが、その姿に思わず萌えてしまっていた。
そんなことを考えていると扉が控えめにノックされる。
「はい。」
「お兄さま。入ってもよろしいですか?」
「ひかり?どうぞ。」
返事をするとひかりが入ってきた。
「お兄さま。お夕食が出来そうなので呼びにきました。」
「ああ、そうか。ありがとう。」
「それと、今夜なのですが、夕食後にお時間をもらえますか?」
「・・・・ああ。わかった。紗耶は?」
用件はわからないが真剣な様子のひかりに迅は紗耶も一緒に呼んでいいか確認をとる。
「お兄さまがどうしてもとおっしゃるなら。」
「まあ、一応近いうちに身内になるからな。」
そう言うとひかりは薄く微笑んでいた。
ひかりと話した後に迅は下に降りる。
すると、机の上に紗耶が作った料理が色々と並んでいた。
和食メインだが洋食も所々にいれているのはひかりへの配慮にみえてそこで迅はまたほっこりとした。
「美味しそうだ。」
「ふふ。じゃあ、どうぞ。」
そう言って席に着くと紗耶が箸を渡してくる。
ひかりもそろい3人で食事をとる。
結論から言って紗耶の料理はやはり最高でしたと迅は心のなかでも言葉でも感動していた。
やがて、食事を終えて後片付けを終えたあとにテーブルには迅と紗耶、ひかりが揃っていた。
「それで、話ってなんだ?ひかり?」
テーブルに着いてからあれこれ悩んでいるのか黙ったままのひかりに迅は切りだしやすいようにそう言葉をかける。
ひかりは意を決したように二人をみて言った。
「お兄さま。紗耶さん。これから話すことは他言無用でお願いします。それから・・・信じるかどうかはお二人にお任せします。」
そう切り出したひかりは真剣な瞳で二人をみてから言った。
「まずはこれをみてください。」
そう言ったひかりは自信の手を目の付近に近づけた。
「なっ・・・!?」
「えっ・・・・・」
それをみた二人は驚いた声をあげた。何故なら・・・
「紅い瞳・・・」
ひかりの瞳の色が黒から紅色に変化したのだ。
しかし、迅が驚いたのはそれだけが原因ではない。
(まさか、あれは・・・)
ひかりの瞳の色の変化に似たものをよく知っていたからだ。
そんな迅の様子をみてひかりは頷く。
「お兄さまの想像に近いと思います。何故なら・・・」
そう言ってひかりは優しく微笑んだ。
「私もお兄さまと同じですから。」
落書きコーナーはっじまるよー
このコーナーは(以下略)
〈ひかりのカミングアウト〉
「まずはこれをみてください。」
「こ、これは・・・」
「お兄さまの子供の頃の写真です。」
「こ、これが一体・・・」
「可愛いですよね。」
「えっ・・・?」
「いや、そんなことよりこれ・・・」
「ひかりさん!」
「おわ!びっくりした・・・」
「どうかしましたか?紗耶さん?」
「この写真いくらで売ってくれますか!?」
「ちょっと?紗耶さん?」
「1枚100円でどうですか?」
「ちょっ・・・ひかりもなに売って・・・てかなんで持ってんの!?」
「他にもありますか?」
「もちろんです。よろしければカタログを出しますが。」
「ねぇ、写真のカタログってなんなの?しかもそれって盗撮・・・」
「是非!」
「では、こちらです。」
「ちょっと、二人とも話を・・・って行っちゃった・・・」
その後、大量の迅の写真を持って帰ってきた紗耶であった。
これはそのうち劇中でありそうな日常パートの一つだったり・・・
さて、更新がものすごく遅くなりすみません。
これからはもう少し早く出きるように気を付けます。




