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異世界迷宮に夢を持つのは間違っているだろうか?2


「むぐー!むぐー!むグググ!」


「アシェイラ、デインその後ろのは誰だ。少なくとも今日此処を通ってないぞ?」


俺が痴女幼女を背負い、ひとまずこの階層を出ようと思い歩き出すとまさか自分の力が通用しなかったとは思わなかった剣士の方が放心状態から回復し、魔女っぽいのは一足先に俺の前に回り込みアシェイラと名乗って「迷宮は入るのも出るのも冒険者用の識別タグがないとダメ」的な話を聞かせてくれたので彼女が付き添い兼説明係としてついてきてくれることになったのはいいのだが、まあ、案の定というか、タイミングが悪く簀巻き幼女が起きてしまったのだった。


「うーん、あまり使いたくないんだけどねぇ、仕方ないなぁ。」


そう言いながらアシェイラは胸元(ブレストなバレー)から金色に輝く登録証を取り出して、門番に何かを耳打ちする。

すると門番はすごい渋い顔をしながらも俺たちを通してくれた。少しくらい通路を歩いていくとそこには雑多なというかかなり雑然としたまとまりの何街並みが広がっているのであった。



王都やキャメロットと変わらないくらいの規模の街、やはりどこでもそうなのかたくさんの屋台が並んでおり様々な串焼きやサンドイッチなどが所狭しと並べられ、それぞれ競うように売っている。俺はそこからホットドックもどきをいくつか買い、何かともがく幼女の口の高速を解きながら口にホットドックもどきを詰める。

初めての場所故地理的な不利を被るかと思っていたが付き添いとして、そして恐らく監視役として一先ず冒険者ギルドまで送ってくれるそうだ。


「なあ、アレは一体なんだったんだ?」


俺はあいにくキャメロットから出たことがほとんどなく、書物で手に入る知識も新旧入り混じった物だ。やはり実際聞いて見るのが早いし、手っ取り早いのだ。俺は鳥の雛のように口を開けてホットドックもどきをせがむ幼女の口を拭き、新しいホットドックもどきを詰め込みつつ聞く。


「あははは、これはねぇ、『迷宮冒険者識別証』っていうまぁ、迷宮を探検するときの冒険者の等級を現す印みたいなモノだよぉ。」


「師匠は金色、つまり上級冒険者なんだぜ!」


何故か魔女っぽいアシェイラではなく。その弟子を名乗るどう見ても剣士なデインが自慢げなのは何故だろう。俺は少々の疑問というか、アホを見る目でそれを見つつ泣いて喚いて腹一杯ホットドックもどきを食べたからか寝ている幼女を生活用の空間を作り出し影に沈めた。ついでに影への接続が問題なくできるようになったので転移魔法で装備を次々と装備し、完全体になった。


黒い騎士鎧に黒い外套、刀身のない柄だけに見える剣のような何かを背に背負い、腰には計6本の刀剣とそれを入れる鞘、かなり異様な格好になったヒミツをギョッとしたような目で見るデイン、そして面白いものを見つけたという目でヒミツを見るアシェイラ、明らかに二人だけキャラが濃いためデインは少し凹んだ。


「で、そのタグにはどんな意味があるんだ?」


俺はまだまだつかないこの街の冒険者ギルドについて考えつつも、先ほど見た冒険者証を見せるような動きについての説明を求めた。


「うーん、それはねぇ、ある意味此処ではアレが騎士章や貴族章にも迫る力があるから。だねぇ。いわゆる囲い込み、この街で迷宮を探索する冒険者がいなくならないようにするための特権ってやつだよぉ。」


騎士章、貴族章というのは勲章の類で警察の持つ手帳、水戸の老人が持つ印籠と似たようなものであり、ある種の特権階級の持つ権力の象徴である。

かくいう俺も名誉貴族章と超級冒険者勲章を持っている。


名誉貴族章はアーサーちゃんから昔もらったもので領地を持たない一代限りの貴族章だ。扱いは通常の貴族と変わらないが、担保にして借りられる金が少し少ない、また位はそこまで高くない為貴族といっても大層なものではない。


超級冒険者勲章は・・・ギルドからのもので、実は総数が決まっている。故に仮免や上級上位で止まるものが多く。その権力は伯爵位の貴族へ喧嘩売っても大丈夫なレベル、王様に直談判しにいっても咎められないレベルと言えばいいだろうか?あまり使わないし、見せびらかすのは好きではないので出すことは滅多にないが、まあ、重宝する。まあ、人外認定証みたいなものだ。またデザインで個々人がわかるのでギルドではこれを提示することで身分を示せる。この前も一応見せたしな。


「さぁ、此処が迷宮都市『メイズ』の冒険者ギルドさぁ!」


まあ、何故彼女がドヤ顔なのかは知らないがなかなかに立派だ。王都のものより装飾は少ないし豪奢さは無いがキャメロットの所と同じような酒場との一体型、馴染みのある形で少し安心した。


「ん?ところで今メイズっていわなかったか?」


あるうぇ?メイズって確か・・・


「ああ、そうだぞ!此処は元神聖王国領、元王国領、現独立迷宮都市国家だ!」


「・・・まじか・・・そうかぁ・・・」


俺は頭を抱えた。何故なら初めての国境越えが強制転移だったというのもあるが、それ以前に、此処が、新王国東端と神聖王国の境にできた都市国家であり、最も今、政治的に面倒臭い場所であるのだから。


「あれ?あんた小夜の用心棒じゃ無い?」


なんというか面倒臭いことになりそうだ。

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