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放浪系騎士の様なナニカの冒険記的なサムシング  作者: 名状し難い魔王
色々改造を受けた俺氏がついに復活!
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起きて早々


「あら?」


最初に気付いたのは侍従長、ヒミツの部屋を封鎖していたモードレッドの意識が突然に途絶えその寸前に見た光景が使い魔としての主人との知識共有ラインから入り状況を察した。


「む?・・・あは!」


次に気付いたのはマーリン、魔力の感知やその流れを感じる魔法使いとしての基本技能の高い彼女はヒミツの魔力が動いている。正確には寝ている時とは違う意識的な動き方をしているのを感知し酒を飲み干すと王城に向かって歩き始めた。


そして俺は・・・


「ねぇ、何をしてるんですか?」ザワザワ


殺気、


「ぬお!?」


上半身の服を着なおし、モードレッドをそのままにしておくのは忍びないと横抱きにして彼女の寝室まで運ぼうと思い振り返ると、先ほどまで誰もいなかった背後から、正確には少々上の方から声が聞こえたと認知した瞬間に硬化したタヌキチによる反射防御が作動し左腕が液状化、バゴンと少々鈍い音と共に少しの衝撃、床にある絨毯が衝撃を吸収するが問題は下手人である。座標指定の短距離転移を行い瞬間的にモードレッドをベッドに放り込み元の位置へ戻るとそこには…


「おはようございます、ですね。ヒミツ?」


持ち前の魔力がざわめき髪がザワザワと不吉な感じに揺らし何故かヤバイ目をしたアーサーがいたのだった。その手には明らかに臨戦態勢なロンの槍、そしてカラになった蒸留酒の瓶が…


「随分と情熱的な挨拶ですね、アーサーちゃん。」


「えへへ、ちゃんだなんて・・・嫁と呼んでくれて構わないんですよ?」


どうしよう、これは面倒臭いタイプの酔っ払いだ。と言うかなんで一ヶ月ぶりのシャバで酔っ払いの相手をしないといけな!?


ガガガガキん

高速での連続刺突、全て急所ではなく関節や腕、足など動きを止めさせる為の攻撃、しかしそれをやったアーサーは足を縺れさせ倒れる。


「えへへ…あれれ…ヒミツがいっぱいだー」


俺の思考が強化魔法と模倣魔法によって金属的な硬度を得た左腕の隠密拘束を弾いた音で中断される。どうやら肉体的には健常な状態で精神的に酔っているようだ。視野の狭窄や動きのふらつき、言動の不明瞭さなどの症状からして例の媚薬、そしてそれを酒気と共に摂取したことによる効果の変容などが予想される。

ヤバイな、装備品は装備しないと意味がない上にかの名槍と即席錬金でできるかろうじて剣と言えるかもしれない鉄分の棒では太刀打ちできないし恐らくそんな隙もくれないだろう。

そのことを裏付けるように彼女は俺の解析をすり抜けて忽然と姿を消し、俺の背後から抱きついて来た。


「えへへ…」


「・・・」


ナンダコレ?


いや、彼女が俺に対して明らかな好意を持っているのも、彼女が婚期を逃しまくりの残念美人だったりするのも、承知しているしわかっているが・・・疑問符が多すぎる。


薬を盛られたのか、薬を自分で盛ったのか、何故俺の部屋から出て来たのか、何故ネグリジェなのかとか、様々な疑問は尽きないがひとまずこのまま成されるがまま、流れに身を任せるしかない、身体能力強化をかけてはいるがアーサーは全力でくっついているためこちらも全力近くを出さねばならない上にそうなれば色々と危険であるのは目に見えている。


主に薄い生地で構成されたネグリジェと言う衣服の為に破れでもすれば数年前まペタンヌだった筈の豊満ボディがポロリしてしまうし、さすがにこの密着度で俺も理性がガタガタである。

また、筋力的な意味でやりすぎれば婦女暴行の汚名を被ること間違いなしである。


「ふへへ…」ギリギリギリ


「・・・」


ブチ☆


「・・・!?」


「あははw」


まずいまずいまずいまずい!

アーサーちゃんの密着によってアーサーちゃんのビッグなバストが押し付けられることによって彼女の衣服が弾けそうとか言う楽しげな状況が生まれた!?

て言うか今のはどこの何が切れたんだ!さっき一瞬見た構造ではうっすい布を紐で肩に掛けたようなワンピース型だったと記憶しているが!?


「あらあら、楽しそうですね?」


「侍従長!」


やった!侍従長だ!悪戯と主人愛がカンストしてはいるものの比較的マトモな侍従長だ!これで・・・


「むぅうううう!他の人見ちゃダメ!」


ゴキン!


「グッ!?」


首からすごい音がした、がなんとか回転に合わせて体の力を抜き魔力の瞬間的な放出で体を浮かせる。

それにより頭を起点に加えられた捻りを全身に散らし俺ごと回転、命の危機をかいひするも今度は社会的なというか俺の理性的な問題が浮上する。


そう、回転したので助かった代わりにアーサーちゃんの上気し潤んだ顔と豊満なボディと正面から抱き合うような体勢になり、近い上に密着度はさらに上昇、ついでとばかりに彼女のネグリジェもどきが吹き飛んだ。


(まずい、まずいぞ!今のアーサーちゃんははっきり言って好みだがその勢いだけな感じと切羽詰まった感じが相まって残念化が進んでいる!もっと冷静な時を・・・ダメだ。彼女が俺へ向ける執着は女神様のそれとよく似ている。此処で応えれば・・・最悪史上最強に俺に特化したヤンデル系女子が爆たんしてしまう。)


超高速で保身を考えるキングオブクズなヒミツだが、ヤンデレに少々どころかかなりの苦手意識…のような、いつもは色々ズバズバいうタイプの彼が戸惑ってしまうのだ。

まあ、死にたくないからなのだが、と言うか侍従長は一体何を・・・


「ふふふ」ニコニコ


コイツ…楽しんでやがる!薬品の瓶を見えるように隠しながら高級魔道具の一つである記録魔道具にバッチリと一部始終を記録している。

今すぐにでも叩き割りたいところだが…


「動いちゃダメ☆」


ボキン


「・・・」


ぎりりと締め付けがきつくなり、面白いほどコミカルな音ともに軽く右腕が折れたんだが?左腕は既に液状化して難を逃れているが、魔法を発動しようにも密着しすぎて対象の絞り込みができない、また、どう言うわけか魔力量が増えているように見受けられる。


どうにか俺がそのまま眠ってしまった彼女の拘束から出られたのは夢から、と言うか30日に渡る睡眠から目覚めておよそ5時間後であった。


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