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放浪系騎士の様なナニカの冒険記的なサムシング  作者: 名状し難い魔王
狂気的な日常のその向こうはやっぱり非日常な俺氏
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終幕


どゴンと言う鈍い様な何かを粉砕する様な音と共に俺は自身が地面を蹴る様にして進んだだけで起きたソニックブームに驚愕しつつ目の前に迫ったニャルラトホテップの体をアンサラーで細切れにした。



「はぁ!?」


「なぁ!?」


奇しくも、水風船の様に、一瞬で破裂するかの様に唐突に目の前の敵が細切れにされ、間抜けな声をあげる小夜と、まるで豆腐の様に切り裂かれた挙句、それを認識を超えた速さでそれが繰り返され細切れとなった這い寄る混沌のリアクションはほぼ同じだった。


「ふむ、全魔法式待機解除(ファイア)。」


「・・・・!!(ファイア!!)」


そして細切れにしたのを認識しそれが再生する前に擬似太陽をはじめとする戦略級超極大魔法を多重並列発動、太陽の中心部近くと同じ約1万5000℃の熱と時間すら凍りつかせる概念冷却、月と同質量の隕石群、巨大天体の最期とも言われるブラックホール、様々な超物理&マジカルな事象が同時に複数しかも連続で細切れ邪神を包み込む。


瞬間、世界から色々なものが消える。と言うか正確には人間の知覚がぶっ壊れる。


「あ、防音結界忘れてた。」


「・・・〜(うっかりだな〜)」


「いや、いったい何になったんですか?ヒミツさん!?」


哀れにもなまじ不死身なだけに焼かれ、冷却され、分子的に崩壊させられ、焼き潰されとなかなかに恐ろしい勢いでゴミの様に吹き飛ぶ邪神、流石に本体じゃ無いと言うだけでスペック的にはほぼ本体のソレ、最強と言っても過言ではない存在として現世に降り立っただけあってなかなかに死なないし、普通の神様よりだいぶん頑丈な彼ら旧主は精神的にもかなりタフだ。

が、今回の敵は分霊、そして這い寄る混沌には自身の分身つまり別の顕現が殺されたのを知りその犯人を追う、と言った話がある。

つまり、どの顕現も死ぬし、少なくとも本体でないアレが万に一つ生き残ったとしても大丈夫、彼女の能力は既に割れているしそもそもここで殺しきるのは確定だ。


何故なら既に彼女の力は半減以下に落ちているし、おそらく顕現の触媒であり現世とのつながりであったモードレッドとの接続が断たれ、心臓を物理的に破壊され、作り出した異界も焼き尽くされた。

俺の左目が言うには…


「およそ10秒後、魔法が解除されるのと同時に現世との繋がりが保てなくなるとみたがどうだろう。」


約1分のうちに数え切れないほど死にに死んだ彼女が結界から出てくるなり俺のその言葉を聞くとまるで化け物を見るかの様にこちらを指差し、声も出せないまままるで崩れる砂の城の様に吹き消えたのであった。


「・・・え?」


「周辺に反応なし、王城内部、外部、地下、上空に異界形成反応、魔法式感知出来ず、顕現の反応もなし討伐終了。全解除」


地に足ついて、瞬く間に吹き飛んだ邪神を信じられない様に見る全員の姿をみながら俺の意識はブラックアウト、もとい夢の世界へ旅立ったのであった。



しかし、俺が寝た後も物語は動き始めてしまっていた。


終わりが始まり、介入される。


パチパチパチと乾いた拍手、その音に反応し構えるアーサーたち。


『なあに、素晴らしい喜劇じゃないか?俺の手が入ることを拒むかの様な徹底的かつ短絡的かつ感情的さだ。』


その瞬間朝になりかけていたはずの王都の時空が歪む。太陽と月は同居し朝と昼、闇と光その全てが混沌と混じり合う。


拍手をするは機械仕掛けの天使擬き、歯車と時計とほんのちょっぴりの善意の様な物で形作られた彼は機械仕掛けの神、人工的で人為的な神格の持ち主、


『なればこそこう名乗ろう。デウス・エクス・マキナ!ああ!なんと素晴らしい、気持ちがいい朝の風を受けながら新品のシャツに袖を通す様な爽快感!これが出番!これがセリフ!愛おしくも狂おしい!』


彼は機械仕掛けの神デウス・エクス・マキナあらゆる終幕を終末を作り出し、そして再生し捻じ曲げ書き直す、そんな彼は演劇批評家の批判の的である。

そして彼はごく最近に流行りだしたあることに造詣が深い


『ある人は私をご都合主義と、ある者は世界の力と、そしてある者は作者のエゴだと言う。それを全て肯定しこの物語に王都とその男を渦中とした話にカンマを付けにやってきた。』


マーリン達は動けない、彼は正真正銘の神でありその姿を現世に晒すことのできる現存する神だ。その威圧は立っているのもやっとであり、その威光は古き良き神には劣るものの事何かのそしてその終幕と言った場面では最強であり絶対だ。


再生されていく人々の記憶、整理され描き並べられていく各人物の動き、そして思惑、それらを端的に


『ふむ、駄作だな、目も当てられない、喜劇でありながら悲劇であろうとするその姿と姿勢には感嘆しておく。』


と言い指を軽く鳴らす。


『だがまあ気に入った。終わらなかった円卓と王位を継いだ叛逆、月の賢者、マーリン、異世界人、そして人でなし。そこの伸びてる彼にだけ干渉させてもらおうか、』


大仰な機械仕掛けで空を駆け上がる機械仕掛けの神がその視界からいなくなり、世界は色と時間と正常さを取り戻した。

始まりも不鮮明で終わりも不吉なこの戦いは一度区切りがつけられ、再びその身を祭り事に近づけたアーサー王とマーリンはモードレッドに引きずられ政務や整理、様々な処理に追われ、その身に大きな変革をもたらされた小夜は今回の功労者として国の英雄となり王国立の書物保管庫にて自身の求める手がかりを探す。


しかし、機械仕掛けの神によるものかそれとも身体的なものかそれすらも不明なまま彼は、ヒミツはおよそ一ヶ月の間彼彼女らがあくせくと動いている間眠りこけたのであった。

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