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放浪系騎士の様なナニカの冒険記的なサムシング  作者: 名状し難い魔王
束の間の安息のようでいてそれでいて休めない俺氏
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依頼:『王城で来賓と王様の暇を潰せ!』4


さて、一応恐らく一緒に戦う事になっている救世主との食事を終え、王都に屋根伝いに潜入、アーリマンによるとモードレッドと侍従長がモードレッドの私室にいるようなので…


「トゥ〜!ヘア!」


無駄な掛け声とともにアーリマンの側まで短距離転移し、回収しつつ左腕からワイヤー射出、兵長もびっくりの立体機動で窓をすり抜け女子の部屋に変態着地、


「・・・おかえり?」


そこには昼下がりの陽気に任せて悠々とベッドに寝転びネクロノミコン的なナニカを読む幼女と


「あら、よくもまあ帰ってこれましたねこの女誑しが…もう一回毒を盛りましょうか?」


相変わらず毒の強めなクラシックメイド、侍従長が紅茶と茶菓子を用意していた。勿論今回は毒なしである。それをとりあえず一口ふくみ、再度毒がないことを確かめて飲む。


「美味しいな。」


「あら、それはどうも。」


前回は強烈な毒とそれによる強制的な興奮で味どころではなかったからか、豊かな香りやまろやかな口当たりなど、前回飲んだ劇物と同じものとは思えない、いや、もしかしなくてもマーリンの野郎クソ不味い味にしたな?あとでぶん殴るか。


「そういえばアーサーは?」


「うーん、ちちうえはそこのてんじょううらー、しばってころがしてあるよ?」


「また飛び降りられると困るので少々手荒に行きました。」


道理でアーリマンじゃ見えないし、気配もしないわけだ。俺は天井を見上げ軽い魔力放出による周辺探知をしてみる。なんだか乙女の屁やらしからぬ物品や異常な数の隠蔽魔法、隠し部屋などを感知したが言わぬが花、とりあえずアーサー王がぐっすりと寝ているのを感知し、安心する。


「そういえば依頼はどうなるんだ?」


「ぶっちゃけどうでもいい、あなたをはめてあそんだじてんでだいぶせいこう。」


「・・・」


なんというか、複雑な気分だ。あと数回彼女は俺に無償での強制的な依頼の発注権を持っていると思うとアタマが痛い、これで本当に無邪気な子供ならやりようはあるのだが、中身は大人とかそういう次元じゃないし、基本的に子供モードだと感情を読み取るのが難しい、侍従長もまたこういう悪戯を仕掛けてこないと限らないし、なかなかに怖い職場である。


「・・・あ、あいつらってどう?頑張ってる?」


茶菓子に手を伸ばそうとすると侍従長に睨まれたので帰り際に買ってきた新作のお菓子を取り出して食べる。その匂いにつられたのかモードレッドがネクロノミコンを閉じて俺の近くに座ってきたのでマーリン達について聞く。


「ん…んむんう、んんっっmんんむ。」


「食うか喋るか片方にしたらどうだろう?」


「・・・・」モクモクモク


黙りやがった。新作のお菓子はマカロンで、東の方で転生者が建国した国から流れてきた高級品らしい、その品質のものを王都の料理人が創れないらしいが、店頭には幾つもマカロンが並んでいたし、どれも元の世界的にもプロ並みか超一流だったので、あっちの転生者が生産チートもちかナニカなのだろう。


「で、どんな感じかなあ、侍従長さん?」


「・・・ハァ、二人とも良く働いてくれています。マーリン卿は少々悪ふざけが目立ちますがそれは私直々に処理しておりますゆえ御安心を、」


処理といった時エプロンの中から液体を入れた瓶のぶつかるような音がしたり、さっきから使ってるフラゴンが時々自立移動しているのを見るに色々ヤッてくれているようだ・・・彼奴、置いてこうかな?


「小夜さん、でしたっけ?異様に影がうすいので城の修復後はちょっとしたお仕事をしてもらっています。ええ、とてもよく働いていて、素晴らしいですね。」


なんかこっちはこっちですごいことやらされてそうだな、アレか?暗殺者とかスパイとかそういう系なんだろうか?


「いいえ、メイドをしてもらっています。」


「へぇ、随分と入れ込んでるんだな?」


「ええ、飲み込みのいい新人、その上にメイドに必須な気配の薄さというのがずば抜けていますからね、今もこの部屋にいますよ?」


「・・・本当に気づかれてなかったんですね・・・ちょっと悲しいような?」


ウェイ!?

オカシイ、魔力は全方向へほぼ均一に放った、それにこの部屋は密閉空間、魔力が漏れる隙も触れられない様な死角も無い筈!


「どうやらその呪いじみた加護の効果、有効に活用できた様ですね、素晴らしいですよ。」


おっと、俺の前では絶対にしない柔らかな笑み!これはチェックや・・・あ、睨まんといて、怖いから。


「はい!お師匠様!」


そして小夜は何をして、何をされたのだろうか・・・纏う雰囲気が大分変わった様に思える上にナニカ不穏な単語が聞こえたぞ?


「侍従長様と呼びなさい。」


そしてそれは訂正なのだろうか師匠様・・・いや、だがその手腕は相当なものなのだろう、加護の数が多すぎる上に強力だった認識阻害を完全に制御出来ている。今ははっきりと存在感を出しているが恐らく加護の制御が強くなったことで魔力や触感などの感覚すら騙せる様になったのだろう。いや、ていうかそれはなんて忍者なんだ?


「「メイドです。」」


「アッハイ。」


とりあえず元気そうでなによりである。

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