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放浪系騎士の様なナニカの冒険記的なサムシング  作者: 名状し難い魔王
俺氏にとってルナティックとは
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依頼2:血で血を洗うって言うけど大体虐殺


真新しい黒塗りの片手剣、それに手を添え刀身の確認をする。


「オイ、テメエまた剣の芯までバッキリ行きやがって、ぶち殺されてえのか?あ゛?」


「いやー、ごめんごめん、ちょっと色々あってね。」


俺は暗殺依頼の為に、さらに言えばその先の為に昨晩をほとんど全て説明時間にして今日の夜特攻する為の準備をしているのだ。


ガンガンと金属を叩き引き伸ばし整形する音が響く此処は鍛冶場、またも職人街ホーエンハイムのアトリエに続き王都の西側である。そう言えばもう既に鎧の修復と強化は済んだらしいので今日は新品での出陣だ。


そんな呑気なことを思っていると筋肉モリモリマッチョな3メートル近い髭の爺の襟首を掴まれ持ち上げられる。


「遠い目してんじゃねえよ、こっちが遠い目になるわボケが・・・そもそも過付与(オーバーエンチャント)とか鉄の剣で起きねえような超現象をさらりと起こしてんじゃあねえぞ?テメエ補助魔法が切れた途端にドロドロに溶けてんじゃねえか、黒剣に至っては補助魔法が効いてても何とか原型がある程度じゃねえか頑丈なだけが取り柄見てえなこいつを壊すとかどんなバケモンと・・・ああ、すまん、お前バケモンだったな。」


そう言う彼の目には哀れにもボッキボキになった俺の武器達が・・・それらは全て俺の倉庫から出たロングソードと黒剣であった。


「あ、いや、長文でまくし立てて罵倒しないでくれるか?」


「バっきゃろう!たったの四、五年だぞ!たったの四、五年で二百近い剣がたった一人の奴が使っただけで多種多様なぶっ壊れ方してんだぞ!?」


「あはは・・・いや、その申し訳ない。」


普通の人族のl鍛冶屋ならともかくこの爺ようなドワーフ、彼はドワーフと巨人の合いの子らしいが、彼らの作品というのは基本何百年と壊れない代物なのだ。それが例えただの鉄の剣だったとしても、である。

まあそうは言っても武器は武器、使われるのが本望でありましてや俺の剣達は全て戦闘中に、主に下級ドラゴンとか、歴史に残る英雄的な傭兵だったりとか、ダンジョンマスターとか、王様とかに折られているわけで別にヘンテコなことをして折れたわけでは無い、あるとすれば最近剣の芯が逝った俺のアクロバット回避の基点となった黒剣くらいだが、アレは必要な回避だった。


「・・・ああ、もういい、修復と強化はしておく、で、そうじゃねえんだろ?」


巨人とドワーフのハーフである彼『ガーランド』は俺が新しい剣を見繕っているのを見て何かを察したようだ。


「ああ、多分もう少しで『神様』殺すから新しい武器をッブ!?」


「テメエは!俺を!どっかの青だぬきとかと勘違いしてんじゃあねえのか?オイィ!?」


神殺し・・・まあ言った俺もそうだがどこの神話だってレベルである。いや、意外と身近なのか?マジックウェポンの類は付喪神らしいし、此処の世界の神様結構死ぬし…


「そうじゃねえ、そうじゃねえよヒミツ!何でそんな面白そうな(・・・・・)仕事をもっと前から伝えなかったんだよ!?色々心の準備とか足りねえだろ!素材とかもな!?」


そう言いながらすごい笑顔で俺を工房まで連れ込み俺は素材を搾り取られ、カツオ出汁を取られるカツオぶしの気分を味わった。


「で、これか・・・うーんいいじゃ無い?」


取り合えずの装備品として真銀とチタン合金というマジカルとロジカルの合いの子な黒塗りの片手剣、マチェーテ、黒剣と同型の剣、そしてバスタードソードである。

うーん良い、黒塗りというかほぼ光を反射しない漆黒の刀身で、みると微かにだがヤスリのように小さなギザギザとした刻み目が付いている。これによって光による刀身の金属光沢を抑えているようだ。

勿論素材は俺持ち、技術はガーランド持ちである。意外とサクッと作られたもの達だが素材の格が違うためか、それとも折れた黒剣達の姿が脳裏に浮かんだのか凄まじい強度で片手剣、所謂ロングソードでも俺の体重程度は軽々と支え、代わりにだが重さが減った。


工房を追い出されその足でホーエンハイムの工房に行くも自動魔道人形に出来た鎧を渡されこちらでも店から蹴り出された。痛い。


「へぇ、こっちもかぁ。」


デザインは変わっていないが様々な加工や呪符、強化、補修、改造により見た目がかなり変わった。強いていうなら殆ど外套があっても見えるところは精神耐性や魔法による物理魔法カットの障壁、他にもこの前腕を作って貰った後見当たらなかった魔獣やら竜やらの革や双月の教会から定期的に送られてくる聖水や神の祝福を受けた聖符や聖布、あのクトゥルーなサムシングを感じた歪んだ頭骨を封じていた呪符(慌てて貼り直した。)などが還元されている。


「なんか・・・騎士感は消滅しつつあるな、うん。」


全体的に今にも剥がれそうな金属板を無理やり紐や呪符、布で補修したようにも見えるが、その実そのどれもが魔法的符号や魔法防御の要として配置されており、シンボルの強化や促進の役割をしているため無意味では無いしこれらの物品それ自体の防御力もそこそこに高い、またこちらも金属部は黒金から変更され竜鱗とチタン合金と金剛鉱などよくわからんくらい混ざった雑多な鉱石群を俺がもともと身につけていた黒金で強引にまとめたような超金属である。


「うーん重さもちょうど良い感じだ。」


やはり着ていないと落ち着かないな。



こうして上機嫌になった俺は公布された賞金首の紙を受け取り何の苦戦もなく血の海を王都の西の方にあった貴族の領地で生み出し帰って着たのだった。


「描写の必要性がないレベル。」


久しぶりのマチェーテは手によく馴染んだ。

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