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放浪系騎士の様なナニカの冒険記的なサムシング  作者: 名状し難い魔王
コズミックホラーは得意な俺氏
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最悪に向けた俺氏のサムシング3

朝だ。少なくとも時間的には、だが・・・


「アレレ〜?」


暗い、ランプの代わりに軽く魔法を発動させ光源を確保するが一向に外が見えない。いや・・・


「あー、魔物に襲われてるのか。」


「いや、驚いたほうがいいと思うよ?」


それはあまりに巨大で大雑把な生き物だった。むしろ何故このような姿なのかわからない、闇と言って差し支えない常にうごめく体表、よく見れば最近見たあの呪詛の塊のようにも見える。


「ふぁ・・・おはようございます。ずいぶんくらいですね。」


「ああ、おはよう、ちょっと襲われててね、出来れば起きてくれると助かる。」


「はい?」


どうにか上か最悪横でもいいので抜けれればいいのだが転移がうまく動かない、ヒミツの短距離転移ではなくマーリンが杖でブーストしてもダメなのだから相当だ。


とにかくこの状況を打破しなければなるまい、とヒミツは解析を始めるがどうにもわからない、話に聞く混沌では無さそうだし、終わりというやつでも無さそうだ。


「ふむ?なんだろう?」


取り敢えず何事も朝飯からである。幸い重量でも物理耐性でも魔法耐性でもこの結界を崩すことができないようなので料理をする。


「朝だし軽めにいくかな〜」


「むしろこの状況で平然と飯を作ろうとする君に脱帽だよ!?」


「楽しみですね!」


「もうやだ・・・ていうかなんでついてきてるの?」


今更である。どうせマーリンと同じくほとんど何と無くだろう。


「帰る方法を見つけるためです。ま、それに強い人について言ったほうが楽だってよく言いますしね!」


以外にも優等生な答えかと思った俺が馬鹿だった。そして言わせてもらうが微少女、己も強い奴って判定でおkですかね?


「えー、異世界転移くらい出来るんじゃないの〜?」


「世界の裏くらいならいけるんですけどねえ〜」


ひどい会話だ。まるで人外だぜ!

フライパンが熱されて来たのでコカトリスの卵を切る、割るのではない切るのだ。爬虫類特有のやわらかい殻を切ると中からはオレンジに近い黄色の黄身が出てくる。実はこのコカトリスひとつ取っても色々な種類がいる。このコカトリスは伝説を限りなく現実に落とし込んだいわば『リアルコカトリス』だ。

生殖もするし、やろうと思えば家畜として飼うこともできる、魔物では無く立派な生物なのだ。まあ、魔物も生き物なのだけれどね?


で、コカトリスなら伝承どうりの食えない奴や神話生物のコカトリスまで色々いる。ゴブリンだって、歪められた醜悪な魔物の者もいれば、一魔族として真っ当に生きるゴブリンと言う名の別の人種の場合もある。更にさらに可愛らしい姿の残虐な悪戯妖精としてのゴブリンだっている。

他神話複合世界の混沌さ、その一端をお分りいただけただろうか?おかげでこちらは大迷惑だ。伝承が少し違うだけで姿も力も場合によっては神聖か邪悪かすら変わってしまうのだから。


「コカトリス卵の卵焼き・・・かな?」


「いただき!」


「いただきます。」


取り敢えず食べ始める。さて、本当にどうしようか。


「助けとか来るかな?」


「・・・呼ぼうと思えばアーサーちゃんを拉・・・召喚できるよ?」


マーリンの案は却下の方向で、飯を食い終わり改めてどうしようか考える。ゴリ押そうと思えば出来る。昨日あたりを魔力で探査した時この周りに集落などの人がいる地域は見当たらなかったし、聖剣のリキャストは終わっているので最大解放してあたり一面ごと吹き飛ばせば良いのだ。しかし、夜でもないので魔力は全損すること間違いなしだろう、また、こいつの大きさが分からないのだから吹き飛ばしたところで上から落ちて来たり、デカ過ぎて吹き飛ばしきれなかったりすると不味い、


「弱点は確実に火か聖なんだよな〜」


「・・・・」


影の中を漁ると火炎瓶がいくつか出て来る。聖水もわんさかるし・・・ちょっと燃やしてみるか?


ヒミツが取り出した球形の火炎瓶に火を灯し投げる。


「えいや!」


火炎瓶がヒミツの手から離れる。


「ふぁ!?」


するとまるで火炎瓶はヒミツが投げようとした方向と逆の方向へ吹き飛びマーリンの横を通り抜けて黒いナニカにぶち当たる。


「ふー、すっとしたぜ。」


「いや!命の危機だよ!?なにあの魔球!馬鹿なの?死ぬの?」


ヒミツは自分の手をまじまじと見つめ、後ろに吹き飛び黒いナニカを燃やす火炎瓶だったものをみる。


「ふむ?なにをいう。俺は大概のことはできるが球形のものを投げると投げようとした方向と逆へ吹き飛ぶんだぜ?」


「呪いか何かかかい!?」


残念ながらこれは前世からである。どうにも球技系が向いていないようで蹴ったり投げたりするのと完璧に逆の方向へボールが吹き飛んで行くのだ。おかげで相手に背を向けてボールを蹴ってゴールを決めるというなんとも珍妙なことをした記憶もある。まあ呪いといえば呪いなのかもしれない。


それはさておき、黒いナニカは可燃性なようで苦しみ悶えるような叫びをあげながらグネグネと流体の体を動かしている。炎は燃え広がるが流体の流れにもみ消されていった。


「・・・火属性の魔法を放ちながら進むかな。」


ヒミツは剣に火の属性を付与し念のため全身から火を放つ。


「汚物は消毒!って奴だね!」


マーリンは虚空から大量の火球を現出させる。


「ふふふ、日本神話の超火力を見せてあげましょう!」


小夜は鏡を構え太陽神を讃える祝詞を捧げた。


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