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放浪系騎士の様なナニカの冒険記的なサムシング  作者: 名状し難い魔王
鋭角には気を付けよう。刺さるしな!
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みんなお待たせ、サァ、SANチェックを始めよう。


「さてさてさて、またきな臭せぇな・・・痛いじゃいないか犬っころ。」


「!!?」


何故俺がこの悍ましく形容し難く容赦無く精神を削ってくるナニカを犬と呼んだのはこの悍ましい生き物の事を見た事があったからだ。


現れてきたのは俺のロングソードの剣先から、つまり鋭角から、そしてそこから空間転移の魔法なしで転移してきた。


「ティンダロスの猟犬・・・か、とりま死ね。」


ヒミツは魔力炉で生命維持をしながら犬の頭を掴みそれをまたたく暇もないくらいの速さで燃やし尽くした。それと同時に心臓を再生しながら全身の鋭角を精査、余計な装備をしまい、鎧もしまい、パーカーと革製ジーンズに黒剣二本を構える。残念ながら透華も鋭角の切っ先を持つので仕舞う。ヒミツの武装で鋭角を持たないのは幅広い刀身を持つ黒剣と左腕くらいである。


「はぁあ〜、女神様?コレは?」


《あーい!コレはね、君の考えている通りティンダロスという概念の中に含まれるとある都市が迷宮都市の中心と迷宮の上層部の支配権を奪って現世に現出したモノ、流石は邪神ハンターですなwww》


相変わらず巫山戯た女神様だが今回は他の人間にも見える限定的な現実への干渉ができる姿での現界をしているあたり少々やばいのかもしれない。喋りながら行っていた魔力探査はほとんど意味をなさず、後ろにいる分断されて数人になった勇者四人しか生体反応が見られない、心臓と身体の再生を終え、振り返る。


「あー、帰「師匠!」おぶえ!?」


身長165、体重不詳、黒髪ポニテの剣客大和撫子が無駄に雷の精密制御によって加速し飛び込んできた。それを一応身長170、体重65〜な俺が体制を整えずに受け止めるのは不可能に近く。俺は瓦礫の多い石畳に倒れこむ。


「師匠!ついに私の師匠になりましたね!観念して交尾しましょ!!」


目にあった異様な輝きは随分とましになり、手足には蹴りや殴打を繰り出した跡や大量の傷があった。おそらく魔物の大量発生に巻き込まれ気の利いた冒険者の脱出用範囲転移魔法のスクロールに命辛々入ったのだろう。随分と怯えた目をしている。


《あ゛?》


俺は彼女が1日2日で変わるような信念の持ち主ではないと思ってあの過酷にも異様にも見える試練もどきを課したわけだが・・・どうにも脅し過ぎたらしい、国一個潰したり俺との模擬戦をしたりした時は格下ばかりだったり、俺に殺す気がなかったのだが、貪欲に、その肉を求めて確実に殺しにくる魔物のひしめく場所に、女子高校生を一人送り込むというのはよく考えなくても鬼畜の所業であった。


昔、というか前世で自分が猛獣ひしめくとある山に一人放置を喰らい一週間ほどサバイバルをしていたのを思い出したが、そこまでの異常性はなかったという事だ。


「・・・はぁ、意地悪だった。すまなかったな。」


俺はそう言って俺を押し倒し胸に顔を埋めた状態の彼女の背をポンポンと叩く。プルプルと震えて少々の嗚咽が漏れたのはきっと気のせいだろう。



「『意地悪だったな。』」イケヴォ


狸川孤空は軍服姿でニヤニヤとからかうような口調でヒミツの言葉を繰り返す。あいにくというか精神的な年齢的に孫と翁という差があるためヒミツは何の気もない感じだが、無駄に乙女な山田少女は顔を真っ赤にして孤空をどう斬るか思案している。


「別にからかうようなことでもないだろう?狸川。」


「えー、だって、青春って感じじゃん?からかいたいじゃん?」


「狸川君サイテー。」


この場にいる勇者四人というのはやはり神凪君、山田、狸川、魔法少女の四人、魔法少女はこの醜悪な都市の魔力に当てられしばらく発狂状態の一つである茫然自失状態だったが、回復して会話ができるレベルまでかいふくしていた。


「でだ、出鼻をくじかれたがお前らには選択肢がある。未だ浮上中なこのデカブツから今ならまだ安全転移させられる。それにぶっちゃけていうと邪魔なんで帰ってくれないか?」


ヒミツはそう提案するがしかしそれで引き下がるようなやわな勇者じゃない、


「敵はあの悍ましい生き物だけでないのはわかっているが、『錬金術師』として素材に興味がある。だから残る。警護もいらない。」


「師匠があるところ弟子あり!です。というかせっかく弟子入りさせてくれそうなのにうっかり姿をくらまされては困ります。逃げたら…斬り殺してしまいますよ?」


「にゃははは!こういうのは親玉を何とかしたら墜落するのがお決まりだからね、私は外側からこのピュタもどきを崩そうかな。」


「え!?コレって帰っちゃダメなやつかな?まじかぁ〜。」


何というか狸川のやる気のなさが際立っているが、他のは目的があって残りたいらしい、まあ死なれるのは目覚めが悪いので転移魔法スクロールを書き上げ渡しておく。微調整はできないが大体地面から5メートルくらいに出るようにしてある。つちのなかにいるや、いしのなかにいる、はシャレにならないからだ。


とりあえず此処をキャンプ地とし狸川が結界を張り安全地帯を確保、緊急時はそこに退避すると決めたらしく狸川はお留守番モード、おれは防御をタヌキチの自動防御と回避に任せ、とりあえず魔法をブッパしながら中心部にそびえる悍ましい城を目指すのであった。

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