オークの村
評価ありがとうございます!
泣いて喜んでいます!!
「さて、じゃあ何処の盗賊団潰しに行こうか?」
僕は週末にどこに遊びに行く?ぐらいのラフさで聞いてみた。
「いや…無理やりに潰しに行かなくてもいいんじゃないか?」
僕の提案を堅物エルフが遮ってきた。
「えーなんで?初戦だよ?早く行こうよー」
「だから、盗賊団が盗賊団潰す必要ないんじゃないかってことだよ」
それも一理あるな…よし、盗賊っぽく村でも襲うか。
「じゃあ村潰そう」
「なんでだよ!!!」
でたよ、なんでだよ…でも今の状況的に食べ物が欲しいんだよな。
そう、あれから僕たちはダークエルフの村から強制排除されて、食糧難だった。
建物は潰した盗賊団のアジトを使っていた。
「生きていくには、仕方ないんだよ…マーくん…悲しいけどこれ、生活なのよね」
そう言うと、マーは黙り込んでしまった。
彼も強がってはいるが、腹は減っているだろうし喉はカラカラだろう。
「オークの村を潰しましょう。」
やっと口を開いたメイアから、聞こえたのは彼女らしからぬ言葉だった。
「あ、いいね豚さんは食糧にもなるだろうし」
「お前たちに血は流れてないのか!!」
「失礼だなぁ、僕にもメイアにも流れてるよ」
「絶対鉛色だろうな」
そんなこんなで、オークの村を襲うことで確定した。
「ちわーっす食糧奪いにきたアリンメッタ盗賊団でーす。」
僕はオークの村に入って村民に喋りかけてみた。
「なんだ、お前?食糧?やるわけないだろ!それよりもお前俺の妻にならないかブヒ?」
取ってつけたようなブヒという語尾を付けた下劣なオークさんを丸焼きにしてしまいたい…
「食糧出してくれたら、命はとらないでいてやるっつってんだろ!?」
メイアがいつもとは違う、脅すような言葉遣いで言うと
「わ、分かったブヒ!食糧出しますブヒ!」
メイアの言葉使いが、怖がったのかオークさんは食糧を僕たちにくれるようだ。
「とでも言うと思ったか!」
オークさんは僕とメイアに殴りかかってきた。
「はぁ…だから、オークは嫌いなんですよ!!食らいなさい!」
メイアは大きく口を開いたかと思うと、口から火の玉をだし、オークを丸焼きにしていた。
「おいおい、やりすぎだろ…」
マー君はメイアにそういうとメイアから睨まれていた、超睨まれてた。
「あんな野郎どもは死んで当然なのですわ…世の女性の敵ですし」
そんなこんなで、僕たちは三方に散らばって片っ端からオークを脅してかかった。
「立ち話もなんだし…この水をどうぞだブヒ」
差し出された水を飲んで僕は交渉していた。
「これぐらい素直に食糧を…わけ…て」
「ふっふっふ、ようやく効いたブヒか…もしもし、ダークエルフに睡眠薬を飲ませたブヒ。大丈夫だブヒ手は出してないブヒ。」
オークはブッヒッヒっと、下卑た笑いをしていた。
何を話しているんだこの豚は…
そこで僕の意識はなくなった。
「おい起きろ」
その言葉と共に水をかけられる。
僕にかかった冷たい水が体を冷やしていく
そして僕は、見知らぬ場所で目を覚ました。
「ん?…ここどこ…?」
「おい、意識朦朧としてんじゃねーよブヒ」
どうやら僕はオークに捕まってしまったようだ。
足枷を嵌められ、手枷も嵌められ、吊るされていた。
「ここは俺たちオークの盗賊団のアジトの地下だブヒ」
ブッヒッヒっと下卑た笑いが地下に響き渡る。
「お前、俺の取り仕切ってる場所で何やってんだブヒ!オラァ!!」
ガスっと鈍い音が僕の体から発せられる。
「ぐはっ!!」
「お前、少し可愛い顔立ちしてるし奴隷商に売るのは勿体ねぇブヒ…」
「頭領、俺らのストレスとか溜まったモノとかの吐口にしましょうブヒ」
他の下劣な笑いが聞こえ、不快感がMAXまで達する。
「おい、手前ら…いい加減にしないと豚の丸焼きにするぞ」
僕がそう言ったあと、バレないように小声で詠唱していた特大のインフェルノをオーク達にぶつける。
「ぎゃあああああ!!」
「あつうううういいいい」
「いやだぁあああまだ死にたくない!!」
そんな声が行き来して、僕を囲んでいたオーク達は丸焦げになってぶっ倒れた。
僕は、インフェルノで脆くなった手枷と足枷を頑張って外して、オークのアジトの金品や食料を奪い、外に出て行った。
すると、所々赤く染まったメイアと、それに怯えた様子のマーが出迎えてくれた。
龍族が赤く染まるのは焔を口から何発も出した証拠だ。
「さあここ一帯のオークは殲滅しました、帰りましょう」
ニッコリ笑ったメイアがいた。
そしてマーは…
「こわいこわいこわいこわい」
メイアを怖がっていた。
初戦は僕にとって、負け戦だったかも知れないが、メイアの初めての一面が見れたりして面白かった。
「よし、帰ろう」
そう言って僕たちは、帰る場所を探していた。
善いことメーター【□□□□】
悪いことメーター【□□□□□】
【次回予告】
アジトの設備