盗賊になるきっかけ
おや?おかしいことになってまいりました。
「「アリン、おめでとう」」
僕の元にやってきたマーとメイアが声を揃え祝いの言葉を懸けてきたが、なにのことか分からない。
「なんだ?学校を退学扱いになった僕に嫌味か?」
そう、僕は先日学校を退学になってしまった。
何故かというと、あれから10年間ドワーフ君と喧嘩の毎日だったのだ。
魔法攻撃力は成長し、マーの所のエルフの村長レベルに達してしまって…校舎が全壊したのである。
「違うよ、今日お前の誕生日&成人式だろ?」
「あのころからスッカリ成長して色気も出てまいりましたものね」
そういえば、成人式だったっけ?
村長から呼ばれていた気がするがまあいい。
式典は夜からだそうだし…
「ほんとそうだよな、ちっぱいだったのが…たわわに実って…」
「色気言うな!胸のせいで変に目立つんだよ!」
僕は二人に反論してみた。
しかし肩が凝るので本当に要らない。
「またまた、ご謙遜を…」
「おいこらエロエルフ、最近ファイアから派生したインフェルノでも食らってみるか?」
少しムカッと来たのでとりあえず真顔で脅しておこう
「やめてください、死んでしまいます」
マーが土下座をして謝ってきたので許しておこう、うん森が消えるのも嫌だしね。
そんなこんなで式典まで三人でバカ騒ぎをしていた。
式典がそろそろ始まるからと言って、先に二人は会場に向かった。
「馬鹿者!ワシに挨拶に来いと言っただろうが!!」
僕はその頃村長に叱られていた。
「だって別にいいかなーって」
「貴様、ワシを誰だと思っておるんじゃ!」
「お爺様ですね。」
魔力の少ないとは口が裂けても言えない。
なにせ周りには、僕クラスの魔力を持ったダークエルフが居るんだもの。
「えぇい!貴様の事は祝ってやるが、式典が終わって賊にでも襲われて子袋にされてしまえ」
このじいさん村長じゃなかったら今頃火葬されてたぞ…僕に!
「それは、あんまりです!一応私の子供であって貴方の孫なのですよ!」
ナイスお母さん!でも一応ってつけたよね?
村長もとい爺様は、話を聞かず臍を曲げてしまった。
とりあえず、式典用のドレスに着替えて外に出る。
フリフリで何だか可愛らしい服だ。
「おや、美しい…僕と結婚してください!」
エルフの見知らぬ男の人が求婚してきた。マーの友達だろうなぁ
「いやだ断る。」
僕は見知らぬエルフをバッサリ切り捨て、式典に向かった。
「えーっと今回はダークエルフの成人式にお集まりいただきありがとうございます。」
成人したの僕だけってどういうことなの・・・
会場からマーの物と思われる声が聞こえる。
「ヒューヒュー!ドレス姿のアリン可愛いー!」
あのやろう、後で灰にしてやる。
そのあともつまらない進行が続き、成人式は終わった。
「ちわっーす!ここで美味いもん食い放題って聞いたぞ」
なんということでしょう、見るからに汚い盗賊がやってまいりました。警備兵は何をしているのでしょうか。
「ダークエルフの成人式に何か用ですか?リザードマンの盗賊さん」
僕は盗賊のボスっぽい人に話かけてみた。
「なんじゃ、ワシに興味があるのか?よく見ると可愛いな、お前。俺の妾にしてやってもいいぞ」
リザードマンの盗賊はそういいながら、僕の尻を撫でまわしてきた。
よし決めた、野郎…ぶちころがしてやる。
「おい、トカゲ野郎…」
「ん?なんだ?」
「僕の…僕の尻を触るな!」
僕はそういいながら、リザードマンの顔に肘鉄を一発と喉仏に掌底を一発食らわせ、鳩尾に蹴りを入れてからファイアで燃やしておいた。
「これは駄目だな…盗賊の風上にも置けない…」
弱すぎる…女子供に一方的にやられる盗賊のボスが居ていいのだろうか?いや、良くない。
「決めた!僕は盗賊になって、他の盗賊団を潰して取り込んで教育してやる!」
そんなダークエルフは他に居ないだろう。
友人と親戚が口をあんぐり開けていた。
善いことメーター【□】
悪いことメーター【□□】
【次回予告】
道ずれ




