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小説主人公の悪役令嬢の姉に転生しました〜モブのはずが第一王子に一途に愛されています〜  作者: みかん桜
本編

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23.調査の結果

 今、私は隣国に向かう馬車の中にいる。お祖母様の実家である隣国の公爵家、その次期公爵となる再従兄弟の結婚式に参列するために。


 お祖父様とお祖母様は旅行も兼ねるそうなので既に出発済み。残りのウィリアムズ公爵家の5人とアルフレッド様が共に今朝出発した。


 馬車は先頭がお父様とお母様、次にアルフレッド様と私、その後ろにお兄様とメアリー、最後尾は使用人達や荷物が乗っている馬車が続いており、それらを護衛の騎士たちが囲んでいる。


 アルフレッド様が参列する理由は、結婚相手が隣国の王女だから。


 先程、小休憩を挟んでから、隣に座っているアルフレッド様の機嫌がものすごく悪い。


 なぜなら……


「レオニール、なぜお前もこっちに乗るんだ」

「少々お伝えしておきたい事がございまして。そもそも殿下はこの結婚式に参列予定ではなかったではないですか」


 そうなの?


「行くとおっしゃって譲らないので急遽手配したのは私ですよ。どれだけ大変だったとお思いですか」

「……ブローチのお礼をしたかったんだ」

「そうでしたか。私はてっきりリリーナのそばから離れたくなかったからだと思っておりました」

「うっ」


 でもブローチのお礼は私もしたいと思っているのよね。

 国内でも良かったのだけど、念には念を入れ隣国で手配することにし、再従兄弟に相談すると王女が利用している宝石店を紹介してくれたの。


「それで、伝えたいというのは」

「はい。ホワイト男爵の婚約者だった人物が見つかりました。彼女によると……」


 男爵には幼い頃から通っていた食堂があり、その食堂の兄妹とは幼馴染として育ち大変仲が良かった。

 しかも男爵は娘の方にそうとう惚れ込んでおり……そう、その娘こそ現男爵夫人その人。


 男爵は、婚約者ではなくその娘と結婚したいと何度も父親である前男爵に訴えていたが、平民との結婚は許されなかったそう。


 そんな結婚式が近づいてきたある日、男爵の婚約者である彼女の不貞行為が分かってしまい、彼女の有責で婚約解消となった。

 彼女は全く覚えておらず、起きた時に隣に知らない男性がいて驚いたそうな。その後自ら修道院を選んだとか。


「男爵が例の薬を手に入れたのは、不貞行為が分かる少し前でした。しかも不貞の相手は夫人の兄のようなので、おそらく彼女に例の薬草を使用するため、3人で知恵を絞り手に入れたのでしょう」

「そんなっ、酷い……」


 その後しばらくして夫人の妊娠、ルーシーができたことが分かり結婚に至ったそう。


「子供ができてしまった以上、前男爵も結婚を認めざるを得なかったのだろうな」

「おそらくは。それから、購入日が婚姻後となっていましたので日付を改ざんしたと思われます。仮に購入が発覚し問いただされたとしても、平民出身の夫人が間違えて購入してしまった事にすれば言い逃れできるとでも思ったのでしょう」


 ルーシーは母親に確認してくるとメアリーに言っていた。ということは、お母様の調べでは購入日の改ざんまで分からなかったってことね。


「ホワイト嬢は長期休暇でもない時に領地に帰っていました。その際に手配の方法、もしくは男爵自身に手配を依頼した可能性もあります。男爵及び夫人、ルーシーと念の為夫人の兄にも監視を付けましたが、前回と別の方法で既に入手している可能性も捨てきれません」

「そうか」


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