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小説主人公の悪役令嬢の姉に転生しました〜モブのはずが第一王子に一途に愛されています〜  作者: みかん桜
本編

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2.妹の誕生日

「おめでとう。メアリー」

「ありがとうございます。お姉様」


 ……朝から豪勢ですこと。この後のパーティーでも豪勢な食事を用意しているのに、今日一日でどれだけ食べるつもりなのかしら。


「そうそう、リリーナ。今日のパーティーで着るドレス変えて頂戴」

「えっ、、それはなぜでしょうか」


 他の家族にも挨拶しようとしたタイミングで、お母様にドレスを変えるように言われた。


「メアリーがやっぱり最初に選んだドレスにしたいそうなの。でもそれだとあなたのと色が被るでしょう」

「ごめんなさい、お姉様…」


 白々しいわね。悪いなんてこれっぽっちも思ってないくせに。


「メアリー謝らなくていいんだよ。今日は君の誕生日なんだから、好きに選べばいい」

「お兄様っ! そうですよね! ねっ、お姉様、変えてくださいますでしょ?」


 ほらやっぱり。悪いと思ってない。お兄様もお兄様よ。


「ですが1着しか用意していないですし、今から新しいものを準備する時間もありませんが」


 メアリーのドレスは何着も用意したのに私は一着だけなのよね。メアリーの誕生日だからってお母様は言っていたけれど…今思えば私の誕生日の時は一着だけだったのにおかしな話よね。


 でも何故かしら? メアリーだけズルいと思う気持ちも確かにあるのに、たかが妹の誕生日会に、一着でも新品で、しかもオーダーメイドのドレスを買ってもらえるなんて贅沢じゃない。って今なら思うわ。


「そうねぇ………そうだわ! 来週のお茶会用のドレスを着ればいいじゃない」

「王宮のお茶会用の、ですか?」

「ええ。なにか問題あるかしら?」


 問題大有りでしょう。第一王子主催のお茶会に妹の誕生日パーティーで着たドレスを着るなんて…しかもただのお茶会ならまだしも王子の側近と婚約者を選ぶために開かれると言われてるお茶会で着回しなんて…。今日の招待客はお茶会の招待客と被っている方が何人もいるし、短期間の公式の場で着回しなんて、公爵家の面子が丸潰れでお父様のプライドが許さないわ。


「ん"んっ」


 ほらっ、やっぱり。でもメアリーに嫌われたくないからって私のこと睨まないでよね。


「お母様、第一王子殿下主催のお茶会で着回しのドレスを着るのは、公爵家の面子問題になりかねないです。ドレスの色は同じですが上にボレロを羽織りますし、腰に別の色のリボンも結びますのでドレスはそのままでお願いします」

「そうねぇ…」

「同じ色のドレスなんてまるで仲の良い姉妹みたいですけどね」

「おぉ。それはいいじゃないか」


 嫌味ですからー! その後もメアリーは散々ゴネていたけれど、お父様は私を第一王子の婚約者にしたいから、さすがに譲らなかったわ。


 ……ん? 第一王子の婚約者にしたいって言われていたっけ? どうしてそう思ったんだろう?


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