謝罪と紅茶
まあ、そんなオルディアはさておき。
変ないやらしいことを想像してしまったオルディアさんはこき使うことにしましょう。それはそうとして、次はオルデアだ。
こっちは重罪である。
なにせ、急に連れてきたのに加えて私の部屋にノックもなしに押しかけたのだから。それも早朝。その恨みは晴らさねば!
「じゃあ、オルデアにはここに私を連れてきた理由でも聞きましょうか。」
その言葉にオルデアが顔を青ざめさせる。そして、もごもごとなにか言葉にならない言葉を呟き俯いている。
これは、案外私の言葉はオルデアにとってダメージだったようだ。そんな言いにくいような理由なのだろうか。
そんなことを疑問に思いつつ、追い討ちをかけるように言葉を発する。
「別に、すぐということは言いませんわ。そうね…オルデアの心の準備ができた頃で、と言っておこうかしら。」
にっこりと微笑みながらオルデアに歩み寄る。
近寄った私の顔をオルデアの瞳がじっと見つめていた。
「オルディア様、紅茶買ってきてくださる?この紅茶人気であまり買えなくて。」
オルディアを片手で手招きして呼び寄せる。このオルディアこき使い生活も早3日。そろそろこのオルディアを従えるのも様になってきたのではなかろうか。
いや、この生活が楽すぎて、やめられないとかそういう理由では決してないのだが、まだやめる気はない。
まあ…やらかしたのはあちらですし。
この扱いをやめるときぐらいは決めさせてもらってもいいだろう。
オルディアは渋々と言った様子で歩き出し、私の部屋の扉を開けて部屋から去っていった。
はじめは私の部屋に常に控えていたわけではなかったオルディアも、私があまりにも呼び出すために、今では部屋の中で常に控えている。
本人は自分がわざわざ部屋を移動する手間が省けた、とか思っているかもしれないが、実際は私がオルディアを使う頻度が増えるだけとはいざ知らず。
なんだか申し訳なくなってきたよ…
そんなこんなでオルディアはしっかりと謝罪がてら私の願いを叶えてくれているのだけれど、オルデアに至っては未だ動きはない。それもそうだろう。あの様子だと、よほど言いたくない理由でもあるのだろうから。
なら、急かすのは野暮というものだ。私の計算だとまだ時間に余裕はある。
ここはおそらくレイの住むところから程遠い隣国の僻地。
オルディアの屋敷といっても周りにあまり建築物が見えないことから、首都にある本邸ではないと考えていいだろう。基本的に私のいた国では貴族は本邸は首都、別邸は首都の屋敷からかなり離れた辺境と、建てる場所が大まかに決まっている。
なら、この辺鄙な場所は、明らかに辺境…
おそらく、ここはオルディアの別邸なのだろう。
その別邸はたしか私が連れ去られる前いた場所からはかなり離れているはず。ならば少なくとも時間的な余裕はかなりある。
オルデアにはゆっくり話を聞くとしよう。そう、ゆっくり…どれだけ待たされてもいい。しかし、確実に聞き出してやる…!
そんなことを考えながらオルディアの持ってくる紅茶を窓を眺めながら待ったのだった。




