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最高じゃないですか…?1

ということでやってきました!中央の城…王族の住まう場所です。

ここは別名アメジストの城と言われていて、アメジストをはじめとした鉱石類が盛んであるこの国の象徴とも言えるだろう。

その本城であるここは、一面が白の大理石で囲まれているほか、アメジストでところどころに装飾が施されていて、優美な印象を受ける。

そんなアメジストの宝庫とも言えるここには、中央に位置する城とあり、王族の暮らす場所…というもの以外にも、国王の謁見室だったり、貴賓室が数室あったり……重要なものが多く集まっているのだ。


そんな中央の城の一角に部屋を改めて与えられたのだ。

いやでも王子の婚約者になってしまったことを自覚させてくる。


困ったな…逆ハーレムの夢が折れないのはいいのだけれど、これでは乙女ゲームから外れてしまう…オルデアのことは気がかりだ。

けれど、レイとの()()でオルデアとは交流することがほぼ不可能となってしまった。


契約というのも、いくらなんでもなんの縛りもなく解放するのはいただけないようで、レイは私に契約という形を持ちかけてきたのだ。


・一つ、祖国への帰国は結婚まで禁ずる。


・二つ、異性との交流は外聞に傷がつかぬよう細心の注意を払うこと。


・三つ……


とまあ、一つめの条項からオルデアから私を遠ざけるような内容が入っていたわけだ。

となると、私がオルデアに会いに行くことができるのも結婚してから……脅されたからというのもあるけれど、この契約を飲んでしまったからには従わぬわけにはいかない。


ならば、なるべく早く結婚してオルデアに会いにいくか……それとも……


一瞬浮かびかけた別の考えを遮る。

こんなことは不可能だ。なにせ、私には力など皆無に等しいのだから。


そんなことをぼうっと考えながら長く続く廊下を歩いていくと、城の二階部分、城の中央よりも少し右に位置する部屋へたどり着いた。

ここまでメイドさんの案内で来たけれど、これ、かなりメイドさん疲れるんじゃないかしら…?

余計な仕事を増やしてしまったであろうことに申し訳なさを感じつつ、部屋へと続く扉を開く。白く傷ひとつない扉には上部がステンドグラスで花の形に彩られていた。


キィ…と静かな音を響かせ扉が開く。

おそるおそる扉から身を乗り出し中を眺める。

城内の印象と同じく白で統一された部屋。ソファのクッションやベッドなどにはところどころ紫で彩られており、こちらもアメジストの優美さを思わせる。

ツートンカラーで揃えられた家具は、統一感を出すとともに気品さも兼ね備えているかのようだ。


暮らすのに不便がないようさまざまなものが揃えられている。

おまけにテラスにはティーテーブルや椅子が置いており、好きな時に寛げるようにという配慮が感じられる。


王族の婚約者って少しいいかもしれません。

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