努力という裏腹に、信頼を得るという難しさ
天界から追放された私。
たくさんの罪を犯したのだろう....。
私にはよく分からない。
しかし、仲間からの信頼というモノは、ほとんどなくなった。
私はもう一度、天界に戻って仲間と一緒に働きたい。
しかし、天界に戻るためには色んな徳を積まないと行けない。
しかも、その徳を積むのは自分自身で考えないといけないという。
私は考えた。
私は...考えた....。
そうして導き出したのが、私の羽を配るということだった。
私自身の羽、それは幸福を運ぶという呪符のようなもの。
それを利用した。
たくさんの陥ってそうな人間に羽を配ったり。
人間には気がつかないだろうが、羽を配った....。
たくさん、たくさん配った。
ついには、私の翼には何一つもない枯れ枝になるまで....。
私は確信した。
こんだけ配ったから戻れるだろうと。
しかし、戻ることはなかった。
そうして私は、翼を失った。
失うと共に、普通の人間になってしまった。
わたしは後悔した。
一度失った信頼は、努力しても、頑張ったところでも
元の信頼に近づくことはできても、回復することは到底無理だということに.....。