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横のつながり

 今度はヒミン王女の指先が少しだけ動いた。


 アトラ姉ちゃんが小さな声で言う。


「トルムル。もしかして動かなかったか?」


 アトラ姉ちゃんは、命力絆ライフフォースボンドで視力が格段に上がっているので、わずかな動きも見える。

 俺だけが見えたのではなく、アトラ姉ちゃんも見たので少し安心した。


 あ……。

 瞼がユックリと開いていく。


 ヒミン王女が目を覚ました。

 目をキョロキョロさせている。


 王女の考えが伝わって来た。

『確か私は、ミノタウルスに殺されたはずなのに』と。


 ヤッタァーーー!

 大成功だ!


「バブゥー」


 俺はそう言って、後ろにいる人達に振り向いた。

 そして、彼らが待ち望んでいた右手を上げる。


 王妃様がヒミン王女に足早に近寄って来る。

 エイル姉ちゃんも、アトラ姉ちゃんも近寄って来た。


 誰もが笑顔になって嬉し涙を流している。


 ヒミン王女は起き上がって4人を見ている。

 王女は、感覚がいつもと大きく違うのに気が付いた。


 そして、思ったことを王妃様に言う。


「もしかして、トルムル様が私に命力絆ライフフォースボンドをして下さったのですか?」


 王妃様は涙声で言う。


「ええ。そうなのです。

 ウールの中にトルムルちゃんが居て、ヒミンに命力絆ライフフォースボンドをして下さったのです。


 気分はどうですかヒミン?」


「痛みが無くて、気分は最高です。お母様。


 それに、こんなに嬉しいことはありません。

 全ての感覚が格段に上がっていて、まるで別人の私みたいです。


 トルムル様、本当にありがとうございました」


 ヒミン王女が、今まで見た中で最高の笑顔で俺を見る。

 こんなに嬉しいことはないよな。


 瀕死の王女を助けられたんだからさ。

 俺も笑顔で生えかけの乳歯……?


 舌でハグキを触っても乳歯にあたらない。

 ウール王女にはまだ乳歯がはえていないんだ。


 少しだけ、俺の体の乳歯の方が成長が早いようだ。

 ちょっとだけ優越感……。


 ウール王女の乳歯のないハグキをヒミン王女に見せて俺は笑った。


 エイル姉ちゃんがヒミン王女に抱きついた。

 そして、言いながら泣いている。


「よかったわ、グスン。

 本当に良かった。グスン、グスン」


「ヒミン、よかったな完治して」


 アトラ姉ちゃんがそう言うと、ヒミン王女が突然固まった!

 俺も、固まった!


 え〜〜〜〜〜〜!

 アトラ姉ちゃんの声が、直接ヒミン王女の頭の中に届いているよ!


 何で?

 何でそうなるの?


 ヒミン王女がアトラ姉ちゃんを見て言う。


「アトラさんの声が直接頭の中で聞こえました。

 どうしてでしょうか?」


 今度は、アトラ姉ちゃんまでも、直接ヒミン王女の声を頭の中で聞いて驚いている。


「ヒミンの声が頭の中で直接聞こえる。

 これはいったい……?」


 2人が俺を見ているけれど、なぜだかはわかりませ〜〜ん。


 ん?

 まてよ!


 2人とも、俺から命力絆ライフフォースボンドで命を取り止めた。

 もしかして、横の繋がりができる?


 これってどう考えたらいいの?

 ヒミン王女が興奮しながら言う。


「これは素晴らしいことです。

 トルムル様から命力絆ライフフォースボンドをしていただいた人達の間で、心の繋がりができるのです。


 遠く離れていてもその人を思って言葉を言うと、会話ができるのです。

 つまり、情報を瞬時に共有できることを意味しています」


 そういうことか。

 それって凄く便利だよね。


 エイル姉ちゃんを見ると、顔がこわばっている。


 あ?

 仲間はずれにされたと思っているよ、たぶん。


 どうしよう?

 エイル姉ちゃんが俺を見ている。


 明らかに、私にも命力絆ライフフォースボンドをとお願いと思っている。


 え〜〜〜〜〜〜〜〜い!!

 エイル姉ちゃんだけ仲間はずれは、俺には耐えられない。


 今まで俺のウンチなどの下の世話を主にしていたのはエイル姉ちゃんだ。

 そのエイル姉ちゃんを悲しませたくはな〜〜〜〜〜〜い!


 決めたぞーーーーーーーーっと。


 エイル姉ちゃんにも命力絆ライフフォースボンドをする!

 そして、俺たち5人でこの国を守るんだ!


 俺はエイル姉ちゃんを指差して、次にヒミンがいるベッドを指さした。

 そして言う。


「エーねーたん。バブゥー」


 エイル姉ちゃんは驚きながらも言う。


「ト、トルムルは、私にも命力絆ライフフォースボンドをしてくれるの?」


「バブゥー」


 そう言って俺は、力強くウール王女の右手を上げた。

 エイル姉ちゃんは困惑しながらも笑顔になっていく。


「ありがとう。

 本当にありがとうトルムル。


 これからも、美味しい離乳食をいっぱい作るからね」


 ヒミン王女は驚きながらもエイル姉ちゃんと変わった。

 横になったエイル姉ちゃんは目をつむった。


 神妙な顔で、微動だにもしていない。


 俺は再び命力絆ライフフォースボンドをエイル姉ちゃんに発動した。


 しばらくしてエイル姉ちゃんが起き上がった。

 姉ちゃんは今までと感覚が違うのに気が付いて、喜びの顔付きに変わっていく。


「凄いわ!

 こんなに感覚が飛躍的に上がるなんて。


 ありがとう、トルムル。

 トルムルは、私を素晴らしい体に生まれ変わらせてくれたわ」


 そう言うとエイル姉ちゃんは、ウール王女の体に入っている俺を抱いてくれた。

 その柔らかな胸で。


ブックマーク、評価、誤字脱字報告、本当にありがとうございます。



ブックマーク、評価まだの方で、

面白いよ〜

おいおい、もっと頑張れ〜〜〜!

更新待っているぜ。


と、少しでも思ってくれましたら、ブックマーク、評価をお願いします。


パワーを下さい。宜しくお願いしま〜す。

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