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目指せへいおんライフ!……波乱万丈なんてお断りです!!  作者: おいしいクルミ
第1部 エレナ・幼女期~異世界生活スタートです!~
9/50

6:兄、ローベルの思惑/最善の回避策は・・・!?

俺は、ローベル・ディベメント。

この家の長男で、父上に一番認められている。だからこの商会の跡取りの第1候補だった。


だが、今妹が洗礼式から持って帰ってきた結果表はなんだ。

俺の洗礼式の時の何十倍も上。

母上が騒ぐのは仕方なかったが、父上まで興味を示しだした。父上が自ら鍛えようとするなんて、この商会の跡取りにしようと考えているに違いない。

父上は実力第一主義なのだ。

それが商会の仕事と関係のない力でも、他より抜け出ている力をもつものに興味を示す。

自分の立ち位置が一気に怪しいものになった。


あの妹が3歳にして家の書庫の本を読んでいた、というのは母上がことあるごとに自慢していたが、母上の大げさに変換された話だろうと気にも留めなかった。

しかし、それが本当なのだとしたら、間違いなく跡取りの座は妹のものになるだろう。


どうする、どうすればいい?


ここまで6年間、父上の厳しい鍛練と座学をこなし、あと一歩で継ぐことのできる、父上の合格ラインだ。


ここまでやってきて、捨てられるのか?


激しい憎悪が胸の中をかき乱す。


妹と、皆の笑う声が聞こえた。

聞きたくない、耳障りだ。


表面上は、父上に叩き込まれた商人の笑顔(ポーカーフェイス)で妹をほめたたえる。

しかし、その心は、ふたをあければぞっとするような殺気が渦巻いていた。



そして思いついてしまった。この憎たらしい妹をこの家から消す方法を・・・






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次から次に運ばれる料理の数に軽くめまいがする。

最悪の場合、国王様との会見が待ち受ける私の未来。私の望むのは”普通”な生活だよ!?


かーさまの褒め言葉に合図地を打ってにこにこしながら、とにかく国王様はだめだ、と回避ルートを探していた。


洗礼式の次の日、妙案の思いつかなかった私はとりあえずかーさまに直接抗議しに行ってみることにした。


「かーさま、国王様にご報告するというのは本当ですか?」


「もちろんよ!」


「それ、やめにできませんか?」


「……え?どうしてかしら?」


「私は国王様の前に出れるような常識をわきまえておりませんし、魔法の方も結果こそよかったものの、実力は伴わないのです。」


「そこまで考えるなんて、さすがエレナちゃんね!でも、その必要はないのよ?国王様もそのあたりは気にしないということだったはずよ。」


「こ、国王様ともうお話しされたのですか?」


「いいえ?この情報は、7年前に出されたお触書に書いてあったものよ。」


「そうなのですね。しかしかーさま、私は完ぺきな状態で国王様に会いたいのです。」


「んー、そうね。エレナちゃんの心がけは立派だわ。2年間お勉強して力をつけてから行く、でどうかしら?」


2年間の延命に成功しました。


やはり、行かないという選択肢はないらしい……。

2年のうちに良い方法を考えなくては……。


この家にいる限りどうやっても逃げられないような?


いっそのこと家出しちゃう?


んー、でもこの家は好きだからなぁ。最終手段、かな。




この時、兄の計画と回避最善策は苦しくも同じだったのであった。








天才フラグっていうのがもっとたいそうなものに変わってきている気が…

天才って騒がれるフラグ、から国王様って…




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