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目指せへいおんライフ!……波乱万丈なんてお断りです!!  作者: おいしいクルミ
第2部 エレナ・少女期~旅をしよう!~
36/50

32:秘密を打ち明けました。

「親父-、ちょっといいかー?」


「ライアン、店の中では言葉づかいをなおしなさいと何回言わせるんだ。」


「ちょっと部屋で話したいことがあるんだ。」


「はぁ……。先に行っていなさい。すぐにいく。」


「わかった。」


「ん?後ろの御嬢さんは、ライアンの友達かな?」


「はじめまして、エレナと申します。ライアン君とは、今日パーティーを組ませていただきました。」


「エレナさん、ライアンに変なことはされてないかい?」


「いえ、ライアン君には助けて頂いた縁なのです。」


「ほぉ、そうなのか。―――――ぜひ、ゆっくりしていってくれ。」


「ありがとうございます。」


「ライアン、こんなに小さい子でもしっかり礼儀を身に着けているんだ、お前もしっかりしなさい。」


「わたし、10さいです!!ライアン君と同じなんです!!小さいけれど、本当はもっと年上なんです!」


「そ、そうなのか、それは申し訳ない。」


「こちらこそ、騒いでしまってすみません。今日一日で何度も言われるもので……。」


「そのうち大きくなると思うよ。」


「はい、がんばります……。」


「へ、へやにいこうか。」


「そうですね。」




応接間に入り改めて向き合ったところでライアン君が口を開く。


「おれが冒険者になって各国を回ってみたい、っていう話はしていただろ?」


「ああ、そういう話は確かにあった。それで、それに関することなのか。」


「今回、エレナとギルド側のお願いでパーティーを組むことになったんだ。エレナはいろんな事情があって、各国を回って調べなくちゃいけないことがあるらしくて、一か所にはとどまれないんだって。だから、おれもついて行こうと思ってるんだ。」


「そうか。……お前の技量はよく知っている。ただ、いろいろなところに行く、ということはそれ以外の、生活、礼儀などの力も必要だ。それらも自分でできるのか?」


「すべては最初からできるかはわからない。でも、毎日しっかり成長できるように努力はする。エレナに迷惑をかけちゃ元も子もないからな。」


「エレナさんは、どう考えているのかね? ライアンがいて目的は達成できるのか、足りない部分があるやつだ、お荷物にはならないのか?」


「えっと、私はこれまで一人でやることの方が断然多くて、対人経験が足りません。私ができることはライアン君に教えたり、私がやったり、ライアン君が得意なことは補ってもらったり、教えてもらったり、そういう風にして一緒にやっていければいいな、と思っています。」


「そうか……。」


「いつ、ここを出る予定なのだ?」


「まだはっきりとは決めていませんが、近いうちに出発しようかな、とは考えています。」


「ライアン、成人になったら、という話だったな。」


「っ、ああ。」


「いいか、世界を見て、感じて学んで来い。」


「えっ?いいのか?」


「お前は確かにそこらの一般人よりは強い。でも、だからと言ってすべての人に勝てる力を持つわけじゃない。己の力を過信するな。そして、精神、常識、生きていくうえで大切なものを身につけろ。」


「ああ、わかってる。ありがとう。」


「エレナさん。」


「はい。」


「こいつは、口は悪いし、礼儀もない。生活面においても迷惑をかけるだろう。もしかしたら大変かもしれない。その時は遠慮なく言ってやってくれ。こいつを、息子を宜しく頼む。」


「はい。ライアン君は、無事に返します。」


「ライアン、女に言わせてどうする。守れるぐらいの力をつけろよ?」


「いわれなくてもわかってるさ。」


「出発が決まったら教えてくれ。」


「わかりました。あ、あの、こんなこと聞くのはあれなんですけど、本当にいいんですか?」


「うちは結構大きな商会になっただろう?そうすると、下級貴族に近い存在にもなる。だから、上の娘二人は貴族に嫁に出した。そんなことはさせたくなかったが仕方ないものは仕方ない。男は、継ぐか、婿入りするか、自分の店を持つか。生まれる前から人生の道が決まってるようなものだ。できれば自由に生きてほしい。まあ、とは言ったもののうちのは変わっているのかなんなのか、ありがたいことに皆が喜んで決まった道に進んだが。」


「そうなんですね。」


「ああ。だから、突拍子もないことだったが、自由になれるうちに自由にできるのなら、可能性はつぶしたくないんだ。商人としてではなく、親として、だな。」


「私、ライアン君と一緒に行くことができるのは、心強いんです。だから、成長を楽しみに待っていてください!わたしも、ライアン君の成長、お手伝いしますから!」


「楽しみに待っているよ。――――そろそろ仕事に戻る。ライアン、早いうちに荷物はまとめておきなさい。」


「ああ、わかった。」


「では、また。」


「はい、お時間、ありがとうございました。」



ライアン君のお父さんが部屋を出て行ったのを見送って、ライアン君は切り出した。


「なぁ、さっき言ってた話、ってなんだ?」


「ここで話して、誰にも聞かれないかな?」


「あー、ならおれの部屋にいこーぜ。ぜってーだれもはいってこないし。」


「そっちの方が安心かも。」


ライアン君の部屋は4階にあるらしい。

階段をのぼりながら、改めてこの建物、大きいな、って思う。

1,2階がお店だったとしても、敷地も広いから、住居スペースは一般的な平民の家の何倍もある。


「あのさ、そんな、聞かれちゃ困る話なの?」


「うん、悪いことじゃないんだけど、あんまり人には知られたくないの。」


「ふぅん。今更だけど、おれにそれ言っちゃっていいわけ?」


「それは許可ももらったし、ライアン君なら大丈夫、ってお墨付きももらってるよ。」


「へ?おれのこと知ってたの?」


「あ、その辺も含めて話すよ。」



ライアン君の部屋について、小さな椅子に座って話し始める。


「実は、私は、いろいろややこしいの。まず、生まれて、育ったところは、ディベメント商会。本当は、エレナ・ディベメント。でも、7歳くらいの時にエレナ・ディベメントは死んで、ただのエレナになった。詳しい理由は省くね?で、生きるために冒険者登録をしたの。」


「ここからが秘密の大きい部分なんだけど、登録した後、たいして依頼を受けないままいなくなった、っていうのは何となくギルドでの反応でわかったでしょ?その理由が、”精霊界” に行っていたからなの。」


「は!?”精霊界”!?それって、お伽話の精霊の?」


「うん、そうだよ。精霊は実在するの。」


「いや、信じられねー。いや、でも嘘つく理由なんてねーよな……。」


「信じられないのはしょうがないよ。後で一緒に行こう。今は、それがある、っていう前提で聞いてもらえる?」


「あ、ああ。」


「精霊界に行く前に、ある怪しい女の人にあってね、その人に―――――――」


女からされた話、女の情報を得ようとハクと痕跡を折って行ったら急にソフィアナさんに転移させられた話。精霊界でやった特訓、解決すべきこと。

今まであったほとんどすべてのことをライアン君に話す。


途中から突っ込む気も失せたのかおとなしく聞いていたが、やはり半信半疑、といったところか。


私の人生、すごいよね、すでに。

”へいおんライフ”を求めてたのに……。

ていうか、転生の時に、『普通に』って言ったのに。

あれ、そういえば、精霊界に行く前あたりからファラウザーさんとお話ししてないな。

どうしたんだろ。


あ、そうそう、転生云々については話していない。

今必要ないし、ないものと考えた方がいいと思う。

あくまで私はエレナなのだ。


「あ、あのさ、やばくね?」


「あー、でしょ?」


「これ、ホントに一人でやろうとしてたわけ?」


「え?うん、そうだけど?」


「いや、あぶないだろ。てか、お前、狙われてるんじゃね?」


「……そ、そうかな?」


「だって、その謎の女とかに声かけられてるし、俺らが会った時に追われてたのもそれ関連だったりしないの?」


「そうかもしれない……。」


「で、これからどうすんの?」


「あ、そうそう、ギルドで声が聞こえたって言ったでしょ?」


「ん? あぁ、ギルドマスター探してたときか?」


「うん、そう。でね、その時――――――」


その時の会話、そして考えたこと、それらを話すと、ライアン君の表情が険しくなった。


「もし仮に、ギルドマスターとかが怪しいのとつながってたりして、それがお前を追ってるやつらの仲間だとしたら、ここにいんの、危ないんじゃねーの?」


「つながりがあるかはわからないよ?」


「念のために離れた方がいいかもしれない。あと、しばらく冒険者ギルドは使わない方がいいかもな。」


「え?それじゃあ、どうやってお金稼ぐの?」


「んー、薬師ギルドとか、商人ギルドとか、そっちのほうかな。」


「できるのかなぁ?というか、おおげさじゃない?」


「とりあえずここからは離れようぜ?」


「んー、まあ、近いうちには出発しようと思ってたから、気持ちはやめ、位でいいんじゃないかな?」


「そうか? なら3日後くらいでどうだ?」


「はやくない?まあ、私はいつでも出発できるけど。」


「なら、そうしようぜ。」


「あ、あのね、行き先なんだけど、2”セサンカ・B・レ・3チネ・7・ルバオーット”っていうところに行けないかな?」


「は?どこだよ、それ。てか、なんで行きたいの?」


「ギルドマスターと私が調べていることについて関係があるのかわからないかな、と思って。」


「ああ、そういうことか。」


「暗号かなにかだと思うから、3日後までに場所がわかるように考えておくね。」


「わかった。」



さて、2”セサンカ・B・レ・3チネ・7・ルバオーット”って、どこだろ。

さっそく考えなくっちゃ。

あと、ソフィアナさんにも一応報告かな。

そのときにライアン君も連れて行ってあげよう。


なんだかいっきに忙しくなって大変だけど、充実感はある……。


って、充実はいいけど、目立たないように、慎重に、だよね!


ここで大事にしちゃったら、問題解決後の”へいおんライフ”―――――――そのころには隠居生活に変わってる?―――――――に支障がでちゃうよ。













ライアン君視点いれるの忘れてました(-_-;)

きりがよくなったらにします……。


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