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クロスディメンション  作者: himajin
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歪な日常

色々と不手際がございますが温かい目で読んでいただけると幸いです。

最初のうちはそんなに進展はないので気長に待っていただけると嬉しいです。

才能とは、物事を上達するためにかかる時間を、短縮するものにすぎない。


 つまり、自分より上の才能を持つものよりも時間をかければ、それを超えられるのだ。


 才能とはゲームで言ううところのバフだ。


 自分の能力を高めるための効率を上げるものに過ぎない。


 こういった話は”秀才”の範囲のものだ。


 ”天才”はちがう、”天才”は、”あいつ”はちがう。













 朝目覚まし時計の音で目が覚める、俺は寝ぐせのついた寝ぼけた頭で目覚まし時計を止める。


 時計を見るともう10時を回っている、俺は今16歳だ、普通ならこの時間は学校に行って勉学に励んでいなければならないのだろうが、俺は今自分の部屋で起きたばかりだ。


 別に高校入試に失敗したとかではない、高校には最初の一か月行ったきり一度も登校したことがないだけだ。


 退学になった?


 違うそうでもない、この状況は自分の意志でなっているものだ。


 というよりは逃げてきたの方が正しいが。


 ちなみに今でも高校には所属している、きちんと進級もして今肩書的には高校二年生だ。成績は五段階評価でオール五、出席も毎日していることになっている。


 まぁあの学校で成績なんてあってないようなものだが。


 そんなことを考えながら、洗面台に足を運ぶ。


 顔を洗い頭を完全に目覚めさせる。


 俺は一人暮らしをしている、マンションの最上階五階の1LDKにちょうど一年前から住んでいる。


 一人暮らしなのでリビングに行っても誰もいない、親や兄弟がいないのかと言えばそうでもない、親はどちらも存命だし、一つ下になる妹もいる。色々な経緯で一人暮らしをさせてもらっているだけだ。


 一人暮らしは気楽でいいが、自分の身の回りのことは一人でやらなければならないという点で面倒くさい。


 この年齢でこの場合は母親などが起こしにきたり、ご飯を作ってくれたりするものだろうが、一人暮らしはそうもいかない。


 俺は棚からパンを取り出してテレビの前にある机に置く。パンだけでは味気ないので冷蔵庫からバターを取り出す、飲み物は紅茶だ。


 朝は決まってこのセットで朝食をとる、そんなに手の込んだ朝食は作れないし。

 机を挟んでテレビの向かい側にあるソファに腰を掛けテレビのリモコンを手にする。


 テレビをつけると一番最初にニュース番組が映った。


 その内容は都内で最近多発している破壊活動についてだ。


 最近この手のニュースが非常に多く、先週あたりでは一つの通りだけで電柱が5本も倒れていたことがあった。


 それまでは偶然が重なっただけの単なる交通事故で済まされていたが、ここまでくると偶然では済まされなくなってきている。


 ニュースでは交通事故と今でも言っているが、ネットの中では他の国からのテロ活動や反政府宗教組織の陰謀などと言われている。


 まぁ・・・後者に関しては中らずと雖も遠からず、って感じだけど。


 そんなことを考えていると、新しい情報が入ったらしく、ニュースキャスターがスタッフと慌ただしくしている。


 内容は昨晩起きた破壊活動についてだ。


 どうやら今回の現場は路地裏らしく、これまた異様な破壊の跡らしい。


 現場は商店街の路地裏で、お店の壁に半径一メートル程のクレーターのような跡があったらしい。


 かなり狭い路地裏なので車などの衝突でできたとは考えられず、今情報を集めているとキャスターが言っている。


 俺はそのニュースを見ながら考える。

 これは明らかに俺の・・・俺たちの案件だ、無視はできない。


 だがニュースになっているということは、もう現場には何も残っていないだろう。そんな場所に行くのはメリットのならない。


 それよりかも”あいつら”に見つかるデメリットの方が大きい。


 別に犯罪を犯して逃亡中というわけではないが、ああいった場所には必ず知り合い、もしくは俺を知っている奴がいる。


 そんな奴らに出会ってしまうとかなり面倒なので行きたくないだけだ。


 そもそもに俺はそういったこととは表向きには関りを断っているのだ、俺が一人暮らしをしているのもそれが理由の一つでもある。


 ただ今夜あたり出かけてみるのもいいかもしれない。


 一年前に起きたあの事件を追っている身としては、何かしらの手掛かりがつかめるかもしれない。

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