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「くそっ……とんでもねえもん作ってくれやがって、あの野郎……!」
壁や床、辺り一面が白一色の無味乾燥な通路を疾走しつつ、フリックは愚痴る。
走りながらも、フリックは思考する。
このまま逃げ切り地上へと戻ること自体は簡単だ。例えゲオルグによって封鎖されていたとしても、イヴの力でどうにかすることは可能だろう。
しかし今回の目的は、あくまでゲオルグを連れて地上へと戻ることである。ここで一旦撤退し準備を整え、再びこの地下へと踏み込むというのはどういうことか。
当然あちらもまた確実にイヴを捕える為、悪辣な罠を張り巡らせ待ち伏せることだろう。そうなってしまえば泥仕合になることは避けられない。運が悪ければ今度こそ、地上へ戻ることは叶わなくなるだろう。
最悪見て見ぬ振りをして何もかも放り出して遁走するにしても、やがてゲオルグが地下を出て、あの改良型を伴ってこちらを地の果てまで追い回すという展開も十分考えられる。どちらにせよ、歓迎すべき事態ではない。
そうなる前に、ここで決着をつける必要がある。そして決着をつけるに当たって、あの改良型と戦うことは避けては通れない。
「しかし、厄介な能力持ってんな……」
フリックが歯噛みし、唸るように呟く。彼はあの手の自己再生能力持ちの魔物と戦った機会が過去に何度かあり、そしてその撃破方法も心得ている。
至極簡単、魔物自身の再生能力が追いつかない程の損壊を与えれば良いのだ。再生能力というのは、言わば細胞分裂の速度が高く、従って治癒能力が極めて高くなっている、という単純な理屈の上で成り立っている。
どんなに高い治癒能力を備えていようと、体の大凡半分以上を吹っ飛ばしてしまえば、再生しようにもそれを実行するためのエネルギー、つまりは生命力が追いつかず、やがては力尽きる。よしんば死なずともそのダメージを再生するために消費するエネルギーは莫大な為、いずれかの隙が必ずできる。
しかし改良型の脅威は再生能力だけではなく、優れた運動性能を備えているところにもある。生憎フリックはこの二つを兼ね備えた魔物は、あの改良型の他に知らない。あれだけ素早く動かれては、威力の大きな一撃を叩き込むのは難しいだろう。何らかの方法で隙を作る必要があった。
しばらく道なりを意識せず走り続けていると、一行はとある場所へと出た。ゲオルグと初めて遭遇する直前に入った、武具等が散乱した争いの跡が残るあの交差点である。
ゲオルグによって化け物をけしかけられた冒険者達が存在していた証であるそれらに、フリックが視線を落とし、観察する。よく見れば、使えそうなものも無い事は無い。彼は今の今まで抱えていたロレンタをゆっくり床へと下ろした後、床に散らばる武具を一つ一つ確認し始めた。
「剣、弩、鋼糸……ふむふむ、成程な」
そんなフリックに、ロレンタはゆっくりと顔を上げ、どこか力ない様子で話しかけた。
「……フリックさん、どうしたんですか? ……逃げないんですか?」
「そうしたいのはやまやまだが、色々考えた結果、ここで決着をつけるのが一番手っ取り早いという結論が出た。だからここで奴を迎え撃つ。幸い使えそうな物もあるしな」
「……本気で? 言っているんですか?」
「生憎本気も本気よ。心配するな、あの化け物をどうにかする算段ならある。なあに、あの化け物、あの様子じゃ5分は起きられねえ。その間に余裕で準備できるから待ってろ」
そう言うとフリックはイヴを呼びつけ、二人で協力しててきぱきと作業を開始していった。そして素早く仕掛けを完成させていくフリックとイヴの背中を、ロレンタはぼんやりと見つめていた。
「……なんか元気ねえなお前。疲れでもしたか?」
どうということの無さそうないつも通りの口調で、作業中の手元から目を離さないまま、フリックはロレンタに尋ねた。無論ここにきて彼女に元気が無い理由が分からないなどと本気で言い出す程、彼は人でなしではない。分かりきった上で彼は問いかけていた。
そんなフリックの考えをなんとなくではあったが読み取ったロレンタは、先ほどより幾分か沈んだ声音で、ぽつぽつと語り始めた。
「……正直、まだ信じられないんです。お父さんがあんなことをしていただなんて……」
それに口を挟むことなく、フリックはロレンタの言葉の続きを静かに待つ。やがて、ロレンタは再び口を開いた。
「……フリックさん、フリックさんはあちこち旅をしてきたっていう話でしたよね。……お父さんがあんなものを作らなきゃならない程、今の世界ってその……それほどまでに、酷いんですか?」
「酷いってーと、魔物による被害がどのくらいって話か? ……うーん、俺もただ渡り歩いているだけだから、細かい事情とかは分からねえが」
フリックは作業の手を止めないまま、首を捻りつつ考える。
「まあ旅をしている中で、魔物に滅ぼされたり、住民が被害を見越して余所へ逃げたってな事情で、廃墟になった街や村はそれなりの頻度で見掛けたぜ。時には魔物の巣になってるところもあった。そういう話も年々上がってきてるから、まあ魔物に人間の生存圏が脅かされてるってのは確かだと思うな」
「……やっぱり、危機的状況ではあるんですね。……お父さんの考えを肯定している訳ではありませんが、そんな世界を旅するのって、辛くは……ないんですか?」
「辛くか……。キツく感じることはあっても……辛いとは感じないな」
「辛くはない……ってどうしてですか?」
「旅は何もキツくて辛いばかりじゃないってことだ、ロレンタ。確かにこの世界、街から一歩出りゃ魔物やろくでなし共が我が物顔でうようよのさばる有様だ。さっきのゲオルグみたいに家族が殺された、知り合いが殺されたなんて話は珍しくねえ。終末論を唱える奴らもあちこちで見かけるようになってきているが、そんな奴らももう鼻で笑えなくなってきてる状態かもな」
フリックは作業を一旦中断し、ロレンタの方へと振り返った。
「だが……それ以上に凄いものも見られる。その土地特有の文化、飯、景色や名品、その他諸々……それらを体験するのも旅の醍醐味ってやつだ。そんでそんなワクワクするようなことも、キツいことと同じか、それ以上に山ほどある。だから俺は今だに旅を続けている。まあゲオルグはああ言うが、俺はこの世界、案外捨てたもんじゃないと思うぜ」
ロレンタの方を真っ直ぐに見つつ、そう語ったフリック。落ち着いた語り口調ではあったが、彼の眼は真剣そのものであり、その言葉はロレンタに対する冗談でも気休めでもないことが見て取れた。
魔物の蔓延る、人には生きづらい世界の中にありながらも、それでも彼はこの世界を愛しているのだと、ロレンタは直感的に感じ取った。
「……フリックさん、何だか凄いですね……そんな風に思えるの。私なら悪いところばかりが目についてしまいそうで……」
「凄いか? 何をどう感じるかなんて、そいつ次第だろ。なあ」
フリックは傍らに居るイヴに同意を求め、そしてそれに対しこくりと僅かに首を上下に動かすことで、イヴは肯定の意を示した。
「……」
「ロレンタ、無理に元気出せとは言わねえよ。俺も出来る限り、お前とゲオルグが生きてここから出られるように努力する。……お前は一段落したら親父とどう話し合ってケリを着けるか、それだけを考えていればいい」
はた、とロレンタは目をぱちくりとさせた。
「お父さんと、話し合う?」
「そうだ。所詮は他人の俺がどうこう言おうとあの親父は止まらんだろう。だがあいつのやっていることは、まあ世界がどうのとかなり迂遠ではあるが、たった一人の家族であるお前の為ってことでもある。お前から何か言ってやればそれなりに効くんじゃねえか?」
ロレンタは少し考え、口を開く。
「……そうですね。あなた達を巻き込んでしまったとはいえ、これはあくまで私達家族の問題ですから。……私が何としても、お父さんを止めてあげるのが筋というものです」
目を伏せ、ロレンタは言葉を続ける。
「いつの間にか、こんなことに巻き込んでしまってすみません。最初の話と全然違うことになってしまってますから、報酬も見直さなきゃいけませんね」
「気にすんな。報酬額はそのままでいい。メシ奢らせろ。もちろんゲオルグの金でな」
たんまり貯め込んでるって話だしな、と、フリックは人差し指と親指で輪っかを作り、ニヤリと意地の悪い笑みを浮かべた。
そのフリックの様子を見て、ロレンタの口の端から自然に笑いがこぼれていた。
「……ところで、6年前に10歳くらいの女の子……イヴちゃんと会ったって、お父さん言ってましたけれど」
「ああ、多分俺と会う前の話だな、それ」
まじまじと、イヴの方を見つつ、ロレンタは言葉を続けた。
「……お父さんの口ぶりだと、イヴちゃん、6年前と殆ど姿形が変わっていないってことになるんですけど……」
「そうだな。俺と初めて会った時から殆ど変わってねえぞ。こいつの見た目」
親指で傍らのイヴを指し示しながら、あっけらかんとした口調でフリックはそう答えた。一方当のイヴというと、何の問題があるのか、とでも言わんばかりに不思議げに首を傾げていた。
「……もしかしてエルフとかドワーフとかの、不老長寿の精霊種とか……?」
「俺もそうかと思ったんだが、そいつらに当てはまるような特徴が無いから何とも言えんな。イヴも自分のことに関してはよく分かってないようだし、分からんものはいくら考えてもどうしようもないしな。まあ別に分からないからって困ったことは特に無えから、今までさほど気にしてなかったな」
「……」
あっさり受け入れてしまっているがそれで良いのかと言いたいところであったが、ロレンタにしても、イヴに対してある程度の親愛が無いでもない。彼女が積極的に他者に害を成す存在ならまだしも、それどころか彼女には大いに助けられているところもある。不躾な真似はするべきではないと考え、ロレンタはイヴに関しそれ以上の追及は止めておくことにした。
準備は整った。
それとほぼ同時に、遠くからだん、だん、と振動を伴った重量感溢れる音が、一定のリズムで響いてきた。
しかも音はこちらに向かって来ているようで、段々と、少しずつ大きくなる。間違いなく、改良型の足音なのだろう。
「来た来た……手順は覚えているな、イヴ」
「……」
傍らに立つフリックに、彼女は振り向いて頷くことで答えた。
彼らが立っているのは、武具が散らばる円形の分帰路の中心。目の前に存在する、白い壁をたっぷり天井をとりつつ切り取るようにして作られた四角い通路口を、イヴはいつも通りの無表情でじっと眺めていた。
やがて、四角く切り取られた通路の奥から、一つの影が少しずつこちらへと近づいていた。
「……てっきり施設内を逃げ回るかと思いきや、まさかこんな近くで待ち構えるとはね。愚かなのか賢明なのか、判断に困るところだ」
「愚かってことはやっぱ出入口は封鎖されてるってことか。参ったぜ」
改良型の屈強な腕によって支えられたゲオルグは、素早くその腕から体を離し、地面へと降り立った。
「なんとしても逃がすわけにはいかない。その娘を逃がすことは……」
「人類にとってタダイなるソンシツダーとでも言うつもりか? 人類が人類がってあんたそればっかかよ。いい加減聞き飽きたぜ」
その言葉が少々癇に障ったか、ゲオルグの眉がピクリと動く。
「……少々君には壮大過ぎる話だったか? 視野を広げたまえ。君の狭い価値観でどうこう言えるような問題ではないのだよ」
「調子こいて無駄に広げ過ぎて足元を疎かにするのもどうかと思うがな」
ちらりと、自身の背後にある通路の影に身を潜めているロレンタの方を一瞬だけ向き、そうフリックは皮肉気に呟く。
「お前が人類の為になりてえってんなら勝手にやってろ。だがその人類の為に躊躇なく同じ人類を生贄にするような奴に、俺はイヴを任せるつもりはねえ」
「……やはり何を語ろうと平行線だな。どうやら君との交渉の余地はもう無いらしい」
「今更何を言ってんだか。オラ来いよ。俺をぶっ殺してイヴを分捕るつもりなんだろ?」
片手剣を宙に投げては掴んでを繰り返し弄びながら、フリックが挑発的に言い放った直後、
「お望みとあらば、そうさせてもらおう」
ゲオルグの宣言と共に、改良型が飛び出した。
「狭い通路なら、行動は自ずと限定される……だよなあ!」
フリックは懐から先程使用した円筒形の物体―――閃光筒を取り出すと、再び靴裏に強く擦りつけ、煙が出たことを確認するとすぐさま投擲した。
狙いは言うまでもなく改良型。眼が弱点だということはこれまでの経験でもう理解できている。投擲した瞬間、フリックとイヴは目を塞ぎ顔を背ける。
即座に筒は発光、爆発的な光が改良型を中心として周囲を覆った。
「同じ手を食う程馬鹿と思われたか!?」
改良型は目を防御した姿勢のまま光を振り払い、ただ真っ直ぐに進み続けた。その足はもう通路から広間へと至らんとしている。
“仕掛け”に引っかかるかと、密かにフリックが期待した瞬間、
「―――飛べ」
一言、ゲオルグがそう発した。
「んなっ……!?」
その言葉通り、改良型は膝を折り曲げ、跳躍した。
「そこにつまらない仕掛けを設置していることくらいは分かっている。この施設にはそこらを監視するための『目』があることを忘れていないか?」
ゲオルグは通路から広間に至る出口付近に仕掛けられた、ピンと張られたワイヤーを見る。
張りつめたそれは鋭さすら持ち合わせており、もし改良型が何も知らず突っ込んでいれば容易く足を切断されていたに違いない。
先程放った閃光筒は囮。フリック達の本命はこれを用いて動きを確実に封じること。ゲオルグはそう推測していた。
ワイヤーを設置するのに必要な両側の支柱部分は四角い出口の両端……通路側からは死角に当たる部分に立てられており、一見しただけではワイヤーが仕掛けられていると容易には分からないようになっている。が、この地下遺跡の遺構をある程度解析、掌握したゲオルグには、彼らがワイヤーをこの場に仕掛けている様子が筒抜けになっていたのだった。
しかし、ゲオルグがフリックに目線を向けると、彼はニヤリと意地の悪そうな笑みを浮かべた。
「俺らに会ったばかりのあの時、不用意に『目』がある、なんてことを漏らさなけりゃ勝てたかもしれなかったかもな。残念、それも囮だ」
「何を……」
ハッとした顔で、ゲオルグは見た。
改良型が跳躍し、通路から広間に身を躍らせた瞬間、
イヴが通路側から死角になっている場所から冒険者達の遺品と思われる槍を引っ掴み、そのままその超常的な身体能力を持って改良型の背後へと周り込んだ。
未だ跳躍途中で地に足の着いていない改良型に、これに反応はできても対応することは叶わない。
碌な抵抗もできないまま、改良型の背中から容赦無く槍が突き込まれ、一刺しで腹部を貫通し、地面に縫い止めた。素材不明の白い床が尋常外の力で叩き込まれた鉄製の刃に砕かれ、高く大きな音を立てる。
「GGa…!?」
移動が不可能になった改良型の上顎をイヴが掴み、その大きな口を無理やり開けさせる。
「……っ!? な、何だ……。一体何が……!?」
改良型が跳躍してからの一連の展開に頭が追いつかず、ただただ混乱した声を上げるのみのゲオルグ。
「上出来上出来っと。さて、とっておきを食らわせてやるとするか!」
その声に、ゲオルグはハッと顔を上げる。
見れば、フリックが改良型に向けて弩を構えている。見れば番えた矢には、包帯のような帯状の布によって隙間無く巻かれた、団子のような丸い何かが括りつけてある。
そしてそれが何であるかを悟ったゲオルグが顔を青ざめさせた時、フリックは遠慮も容赦も無くトリガーを引いた。
引かれると同時に、当然の帰結として矢が発射された。そして矢が放たれると同時に、片端が弩本体に固定されてあった帯布が一瞬にして解け、その中身を露わにする。
赤い光が視界を横切ったが、ゲオルグの眼に確認できたのはそこまでだった。発射された矢は吸い込まれるようにして無防備に開かされた改良型の口内に飛び込み、その体内に着弾する。
そのタイミングで、押さえていた手をパッと放し、イヴが飛び退く。彼女が小さな身体をぺたりと地に伏せた瞬間、
改良型の身体が、重い破裂音と共に四散した。黒い煙が噴き上がると同時に白い身体の破片が四方八方に飛び散り、水っぽい音を立てながら白い壁や床を汚した。
瞬きの間に、改良型の立っていた場所には両のひざ下程度しか残っていないような状態となった。そのひざ下を含めた、辺りに転がっていたある程度の大きさのパーツはその状態であっても細胞を再構成しようと蠢いていたが、それも空しくやがて大半のパーツが完全に沈黙した。
「……!」
改良型がその生命活動を終える一部始終を目撃したゲオルグは、目の前の光景が認め難いかのように、目を見開き、まぶたをわなわなと震わせていた。
「いやー、飛び散った肉片が蠢いてんのを見た時は焦ったが、やっぱりここまで派手にやっときゃもう再生はできないみたいだな」
ゲオルグが見開かせたままの眼を向けた先には、弩を片手に持ったままのフリックが、おどけた仕草で肩を竦めていた。
「ネタバラししとくと、弩の矢にこいつを括りつけておいたんだよ。学者さんなら見当つくんじゃねーの?」
そう言ってフリックは懐からそれを取り出した。団子大の大きさの、帯で全体を巻かれた物体。先程クロスボウの矢に括りつけられていたものと同じ物だ。
「爆火石……」
苦々しい表情を浮かべ、ゲオルグはそう呟いた。
爆火石は特殊な薬品を鉱石に漬けることで生産される爆薬である。酸素に触れるとたちまち発熱し爆発するため、いざ使用する時以外は帯布で巻くように決められている。
ただしそれなりに高価であり、また扱いに関しても厳重な注意が必要になる。しかし威力に関しては先程の通りであり、一般人でも簡単に魔術師の炎魔法並の威力を出すことができるため、要所要所で重宝される代物だ。
改良型は例え爆発に晒され衝撃と火傷を負おうとも、すぐさま再生できる程の耐久力を備えていた。だが内部から爆破され木端微塵にされてはもうどうしようもない。手足が欠損しようとも体が大元残っていれば再生は可能だが、体が残らず細切れにされあちこちに散乱したその状態で再生するのは無理がある。
改良型や初期型含めたあれらの『進化体』は出来損ないではあるが、幾多の思考錯誤の末に生み出された希少なものだ。そして最大戦力である改良型を倒された今、ゲオルグの身を守り、イヴを確保するものの存在は何も無い。
「さて、もうあんたを守るものは何も無いわけだが、どうする?」
そう告げた後に、フリックは目を意地悪げに細め、ニヤリとふてぶてしい笑顔を浮かべた。