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掌編小説集3 (101話~150話)

リサイクル

作者: 蹴沢缶九郎

閉店時間間際の客足が途絶えたリサイクルショップに一人の男がやってきた。男はしばらく店内を見て回った後、レジにきてゲーム機の買い取りを申し出た。店番をしていた新人の店員は、男が持ち込んだゲーム機を査定して言った。


「かなり状態も良いですし、中々手に入らないゲーム機なので、そうですね…、四千円ですかね。」


「もう一声、なんとかならんかね。頼むよ。」


接客商売、また利用してもらえる事を考えれば安いと言えるかもしれない。そう思った店員は少し悩んだ後、男の頼みを聞く事にした。


「じゃあ五千円。これ以上は難しいですね。」


「わかった、じゃあそれで。どうもありがとう。」


男は店員から五千円を受け取り店を出ていった。それから三十分程して、買い取り出張から戻ってきた店長が店員に聞いた。


「おい、そこの棚に置いてあったゲーム機は売れたのか?」


「いや、まだ売れてないですよ。そういえばさっき、そこに置いてあるゲーム機と同じゲーム機を売りにきたお客さんがいましたよ。少し色をつけて五千円で買い取らせてもらいました。」


店長は店員が出したゲーム機を見て怒鳴った。


「バカ野郎!! これはうちのゲーム機だ!!」


まさかの事実を突き付けられた店員は悔しそうに言った。


「という事は、さっきの男はうちの商品をうちで売ったのか…。」


勿論男がそのリサイクルショップを利用する事は二度となく、店員はしばらくレジから担当を外されたのだった。

この話はフィクションです。お店は正しく利用しましょう。

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