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第27話【回想】 いなくなろうと

 一筋の光も差さない新月の夜、透華は寝室で眠れない夜を過ごしていた。


 布団にくるまってはいるのだが、どうにも眼が冴えてしまって仕方がないのだ。


「……本でも読むか」


 このまま布団に入っていても眠れる気がしないので、透華は体を起こして立ち上がり、本棚から一冊本を手に取った。


 読むこと数分。


「……全然入ってこない……」


 物語の内容は面白いはずなのに、目が滑ってしまって内容が全く頭に入ってこない。


 このまま読んでも無意味だと、パタンと本を閉じて本棚に戻した。再び布団に転がってみても、全く眠気はやってこない。


 部屋が全くの無音になる。耳の中でキーンという甲高い音が鳴り響いて騒がしい。


 掛けられた詰襟制服につけられた中学校の校章が目に入る。


 あれを纏っている時は一人の学生。両親の前では一人の子供。では今は何者なのか──。


 たった一人で家にいて、今この瞬間いなくなろうとも誰も気づかない自分は、何者なのだろうか。




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