メモの中身
私は食事を取った。
ありがとう。
…ハーブティもあったし豆もあって私の皿は少し豪華だった。
私は髪と体だけ清潔にして寝る前のことを済ませてから
自室に入る。
隣からバルドさんとレンさんの騒ぎが聞こえてくる。
煩いけど…安心した。
光媒体をこっそり訓練室から持ち込んで、
私は自室でメモを開いた。
キャロスさんとの訓練で使った青媒体のように
光媒体は光魔法を使用するための人工媒体だ。
思い付きでやってみたら明かりにぴったりだった。
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日葵の今後の方針について:
結論:中級ダンジョン以上でモンスターの撃破の祝福による
日葵の大幅なレベルアップを目指す。
最初からそのつもりでレンたちを受け入れた、
利害の一致だ。
説明:撃破の祝福とは、ダンジョン内モンスターに
まれに潜む現象。
異常固体が混じっているのか、撃破時に祝福が起こり
音で分かるレベルアップが起こる現象である。
魂に関連する現象であるため研究が進んでいない。
そうでなくとも冒険はレベルアップを日常よりしやすい。
中級ダンジョン以上の理由:
監視魔術・帰還魔術等が妨害波動で使えなくなるため。
というよりそれらが使えなく、難しいものが中級以上に認定される。
初級でも比較的簡単ならそういうダンジョンが残っているため
偽装して通信が途絶えても魔女の目を誤魔化しやすい。
また中級ダンジョン以上なら、撃破の祝福が多いと聞く
君も勇者で主人公だ…レン・オーブライト
俺を盾だと思ってこき使ってくれ…バルドドート
私も功績をあげて認めてもらうから…(ローラ)ライラフロイラ
中級ダンジョンぐらいの保証金はこの分なら稼げるかもしれん。
ギルドは俺が守るし、増員をかけるつもりだ
安心して冒険に行ってこい…キャロス・ノード
大変みたいだけど、命第一で頑張ってね…キャロス・リーファ
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泣いてはいけないのに、防魔法室の外なのに…
自室で泣いていると、それに気づいたのかノック。
「はい」
扉を開けたのは、レンさんとバルドさんだった。




