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こんなに大変だなんて
私は朝、ギルドの掃除をした。
カウンターから見たギルドが私の新たな日常になるかもしれない。
心に水の板が張ったかのように期待と心地よさが共存する。
(日葵、ちょっと待って!)
フラリスさんだ、どうしたんだろうと目をつぶる。
「私から見て、危なかったから。
魔女に下手な対抗心を持っちゃだめだよ。
そういうの、言葉で分かるからさ。」
そうか…そうかもしれない。
あからさまに反発したら、怪しまれちゃうもんね。
フラリスさんに感謝の気持ちで少し体力を捧げて祈った。
朝、食事を食べる。
いつものパンと食事だけど、昨日の報酬があるから
もし時間があったらリーファさんとキャロスさんにおいしいものを買って来よう。
そしたら、もっと楽しくなるもんね!
暖かい時間も終わり、ギルドの業務が開始する。
私は、期待をもってその分不相応に大きい扉を開けていく。
開く視界、行列。
心臓の鼓動音と、背筋が凍るのを感じた。




