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レベルアップが命取り?建内 日葵と不思議な服  作者: 和琴
——こうして、私は”草取り”を始めた ーーーって何この展開!
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自己紹介 - 火山並みの疑惑

★初評価記念で文章少しだけ追加&気合入れて見直し

やがて外に水を捨てたらしく、女の人が戻ってきた。

私は3人に自己紹介することにした。


先ほどの光景を見てしまい、夢の中みたいだったが頑張った。

「こんにちは…建内 日葵です。

 普段はギルドの住み込みですが、

 今日は草取りの依頼に参加します。」


証拠として依頼受領書を前に掲げる。

「受領書はこちらです。

 本日はよろしくお願いいたします。」


私とその依頼受領書を見て口を開いたのは、

髪が赤い中に黄色のメッシュがあり、

どことなく気品を感じるかわいらしいお姉さん。

お返しするように、自己紹介を始めた。


「よろしく日葵。

 …ローラ・ブラウンです。

 ローラって呼んでね。」

自信がないのか、疲れているのか。

何か言いよどむように名前を教えてくれた。


「私は魔法使いで、この…何の変哲もない普通の杖で

 いろんな魔法が使えるわ。頼りにしてね。」

杖は独特の形をしていて、宝石の様なものがある。

高くて貴重なものなんだろうとすぐに分かった。


ローラさん…こんな年齢の低い私相手にすら…目が泳いでいる。


この人は何かを隠そうとしている、でも訳アリなんだと聞かないことにした。

大変なんだよね?私も訳アリだもんわかるよ。


続けてバルドさんが声を上げる。

デコボコの肩パッドが目立っていて、自慢げに胸を張る。

身長も一番高いしがっしりとしていたがその顔は少年の様だった。


「俺はバルドドルド!レベル33!一番高いんだぜぇ!

 俺は怒ると強くなるって国に雇われたことまである。

 だがどんなに怒ってても仲間には手を出さねぇ。

 よろしくな日葵!」


ダン!と床を踏んでにやりと笑い腕の筋肉を見せつける。

私は飛び跳ねてしまった。


「なんかあったら俺を呼べ!脊髄反射で助けてやるぜ!」

私は絶対助けてくれるって安心感をその笑顔に感じた。


最後にレン・オーブライトが自己紹介する。


自己紹介の瞬間一歩前に出る。

俺が主人公だ!とばかりの自身の満ちた顔になる。


「そして俺が、レン・オーブライトだ。

 水の寺院出身で伝説を打ち立てる男!

 の予定なんだけど、まだまだ遠い未来みたいだな。

 今は草取りを一生懸命やるつもりだ。よろしくね、日葵!」


す、凄く個性豊かで素敵な方たち…!

圧倒されて頭がマヒしてる…?

手に汗が…


「武器以外の重い装備は縁の下ギルドに預けてあるから、

 このまま草取りに向かおう」


三人の自己紹介を頭の中で反芻していると、

おばあさんが口をはさむ。


「その依頼200クランだろ?依頼で報酬を受け取ったら

 3人100クランで宿屋代は勘弁してやる、

 今夜は泊っていきなよ。」

おばあさんはやっぱり優しいな。


「ばあさん、いいとこあるじゃ…!」

レンさんだけひっぱたかれていた。


「ありがとうございます!」

「ほんとにありがてぇ!感謝だぜ!」


私が移動の準備をしていると

レンさんが私の服装を見て気遣ってくれる。

「日葵ちゃん、そんな装備で大丈夫かい?」


見た目はそうだね。でもこれは魔法服。

「大丈夫です。この服は通気性が良いので問題ないです!」


「僕は水の宝珠が使える。

 乱用は出来ないけど水を作れたりするから、

 暑い中の労働には一番いい装備なんだ。」

魔女さんが言及するほどの装備だ。


「ローラはいろんな魔法が使える。

 その分忙しいと思うけど、補助魔法がすごいんだよ。」

本に書いてあったように、きっと杖でいろんな魔法を安定して再現できるんだろう。


この人達は相当凄いという予感がした。

でも頼りきりじゃだめだ、私も頑張るんだ!


その後、4人で依頼場所まで移動することにした。


馬車が横を通る中、私たちは費用の節約のため

歩いていると少し遠くの川沿いに施設があった。

良く見えなかったけれど、この街を知らないことを実感する。


郊外の農家につくと、農家のおじさんは歓迎してくれた。

「今年継いだばっかだけど、思ったよりじいさんの畑が草だらけで

 歩くのも危険だから抜いてほしいんじゃ。こっちじゃよ!」


そうして”元畑”に私たちは案内された。


「これは、すごいわね」

目の前には広大な草むらが広がっていた…。

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