地味ながら堅実
本をぺらぺらとめくって読んでいたが、
日葵は魔女に怪しまれるといけないと思い、読み終わる前だったが
半刻ほどで部屋を出た。
2階の倉庫にキャロスさんがいた。
「あの、まだ仕事はありますか…?」
「おお、もう寝ていいぞ。やることはないからな。
そういえば、倉庫にバックを置いたままだったな。」
私確かにあの時防魔法室に置いて行ったかも…。
防魔法室に戻ると確かに使っているバックがあった。
私はそのバッグを手に持ち、中を見るとパンがあった。
寝る前の事を済ませ、3階右手前の部屋の中に入る。
もったいなかったのでバッグの中のホテルの朝食のパンを食べる。
ちょっと乾いていたが、運動した後なのでおいしく食べれた。
口を漱いで水を飲み、私は横になった。
フラリスさんが声をかけてきた。
(約束のヒントやろうよ!)
そうだった、日葵は眠いながらもわずかな意識を使い
残った体力を捧げてヒントを受け取ることができた。
イメージの遠くに黒い影が見える。
「今は絶望的な状況だね。
魔女から見たレベルを誤魔化せるといっても、
いつかは気づくからね。何十日もあれば…。」
影はどんどん近づいてくる。
それとともにイメージの森もどんどん暗くなり
私は後ずさる。
そうかも、私伝説級の魔女に…
「だから、その間にレベルを上げる必要があるんだけど
訓練だけで過ごせば、年齢平均のレベル前後で限界…」
じゃあどうすればいいの?
「日葵ちゃんの知識がないと、怪しまれるから
ヒントが出せないよ。色々知識を貯めないとね。」
そこには防魔法室で見た本や、人の影が黒い影をせき止めていた。
その様子を見ていたが、体力を捧げたので眠気が増していた。
だめだ…眠い…。
私の意識は眠りに向かって滑り落ちた。
果たして、希望は何処に…?




