せり上がる
私は会話の後、防魔法室に入った。
防魔法室でレベルを測る。
"レベル21"
"レベル21"
"レベル21"
私のレベル、高すぎ…!
待って、何でこんなに上がってるの?
11+5で16じゃないの…???
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我との戦いの後を
思い出せ。
強敵に対する戦果
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…レベルが急激に上がってた。
服のせいか敵の資質のせいか。
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闇兵器は暗闇での奇襲
のために作られた。
光で消去できる。
古代の闇魔法で重さ
が付与され
そして人より強い
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資質が高かったんだ。
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あの番狼も猿も
並なら死を携える。
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もうダンジョンには挑みたくないけど
魔力波長はずれていないの?
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否
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もし機会があるなら、
また挑まないといけない。
私は1階に戻った。
そして聞いてみる。
「あの、装備どうでしたか?
やっぱり、"初級装備"
だけでしたか?」
魔女の音声監視対策だろう。
マッツェンダさんの言葉を引用する。
「そうね、これは売れないわ。」
指に宝石が2つ増えている。
そのほかにもあの緑の魔具も持っていた。
魔法関連なんだね。
「ああ、マッツェンダさんも
そういってたぞ。
倉庫がまた厳しくなるな。」
新しい剣と盾を持っている。
青と赤のおしゃれな首飾りも。
バルドさん用なのか鎧と
棍棒が置いてあった。
「このローブ、ないよりはマシでしょ。
どう?着てみる?」
私はそのローブを着てみた。
緑色で、すごく肌触りがいい。
明らかに貴重なものだ。
「見た目が…」
私はそれを羽織った途端、
世界がよりくっきりとした。
頭が回るだけじゃない、今すぐ駆けだしたい。
体が騒ぎ出す、試しに足を床に付けず動かすと
ものすごく素早く動いた。
「はしゃいじゃって、
おしゃれが好きなお年頃なのね。」
表情は"でしょでしょ"だ。
「気持ちは分かるよ、初めての
戦利品だもんね。」
レンさんも声と違ってニコニコ。
(明らかに軍事用の
超高級品だよね。昔の。)
私もそう思う。
「あははは、ちょっとほこりっぽいけど
それもまたうれしい。」
「ちょっとしたおしゃれな小物もあったの。
捨てられてたのかな。
気に入るデザインある?」
赤い羽根のような金属のピン、可愛い!
白い小さめでツルツルの両肩当、これは付ける所だけ
治せば壊れるまで使えそうだ。
黄色と緑の混ざった綺麗な石の付いたネックレス。
それを全部つけてみた。
全部!
私はピンを付けた後、手を動かしてみた。
その瞬間一瞬体が浮き上がる。
と、鳥さんになれる…??
それと同時にわずかに体が冷えた、力を使う
リスクのある装備と感じた。
ローブを外して白いツルツルの肩当をつけてみた。
すると光の球をローラさんが飛ばすが、
肩当でかき消えた…ナニコレ??
私はネックレスをつけてみた。
…何も感じない。
(これは精霊の入れる宝石のネックレスだね。
私、暫くここに住む!)
フラリスさんのお家だった…!
(お祈りエネルギーも私だけより効率よく
貯めれるから、頑張って貯蓄してね!)
おおーー、やりくり名人だね!
「いったんはピンとネックレスだけにしようか。
他は部屋に置いとくね。」
「あの、バルドさんは…?」
レンさんの表情が曇る。
「かなり強い毒だって。
生きてるのが奇跡だって言われたよ。」
…そんな、そんな…。
私は鎖帷子を思い出す。
見るとそこには少し変形した後があった。
毒の付いたところだ。
それだけの毒や酸だったんだ。
「大丈夫、死にはしなくて5日安静ぐらいだって」
良かった…。
私はとりあえずネックレスだけをつけて、
残りの装備や、探索用の装備もはずす。
そして忘れていた
荷車の回収に戻ろうとしたが
バレてはまずい、ということで
荷車は放置とキャロスさんに指示された。
これは…凄いものを手に入れちゃったなぁ。
ペンダントの中にいるけど、快適すぎる!
これが精霊も封印されると言われる高価な宝石だね!
それに…
必死に保持していた祈りをペンダントの中に開放すると
それは石の中にぴったりとどまった。
いつでも拾って使える祈り。
無理に仲間に配らなくても問題なくなる。
最近飽食で困ってたんだよねぇー。
宝飾で飽食を解決…なんつって。
日葵ちゃんだと無理かもしれないけど
これならアレができるかもしれない…
フラリスはそう思っていた。




