<▲(邂逅)▼>
私は2階に行きレベル測定器の前に立ち、
座る。
<待って、信用できないから
映像探知を起動するわ。>
空気が振動する、背筋が凍り思わず丸まって机に突っ伏す。
<顔を上げて、測りなさい>
私は血の気が引いたまま顔を上げると
レベル計測器に手を伸ばす。
もし誤魔化せてなかったら、そう考えると手が震える。
"レベル9"
レベル16に対してレベル9?
慌てて表示を隠してしまう、
見られていられる感覚がして
つい過剰反応する。
<もう見たわ、レベル9。もう少しね…>
空気の振動が止まる。
映像監視が止まったようだ。
<木刀は見えたけど、周りが倉庫みたいだったわね
そんなに物の置き場に困っているのかしら?>
…!
「冒険者の装備も預かっていたリ
魔法影響あるものと別の倉庫が必要らしいです。」
下手な嘘ついちゃった…!
音声監視されてるのに!
<…>
沈黙が怖い。
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「お前の目的はなんだ」
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私の口が勝手にしゃべった。
諦神さんだ。
勝手にのっとった…!
<何者>
魔女さんも私じゃないことを察したみたい。
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「抵抗しない、
目的を教えろ」
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<…何を>
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「この服の目的を。
魂の祝福の蓄積
病気の治癒か。」
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<…憑依した古代霊か!>
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「代償さえ払えば
小娘を奪う事は
ない。」
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<取引材料はいくらでもあるわ
時が来れば>
諦神さんは守ってくれないんだ…!
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「目的を教えろ。
そうすれば、
時まで邪魔
しない契約」
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<分かったわ。そう、万能な回復装備を作るの。
究極の魂の魔具>
これが目的…!究極の魔具作成…魂の?
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「脱げればいいのか」
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<壊さず、呪いを解除する方法はないわ。
たとえ魔力波長がずれても、破壊を伴う>
何度聞いても、魔女さんは本当に無いと信じてる。
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「お前には勝てない。
可能性があれば
お前に伝える」
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もし見つかれば、やっぱり助かる…?
少しの間、沈黙。
<…もし”日葵”が逃げようとするなら
私に協力しなさい。
少しでも壊せばお前ごと殺す>
(…どうするの?)
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「まだ時間はある
収穫は時まで保留」
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<…そうね、時が来れば>
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「時が来る際に」
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(時が来る前に!)
絶対に服を脱ぐ!
そうして、双方の会話が終了した。
第三者によってはじめて会話が成功した。
究極の魂の魔具作成のため
私は犠牲になるわけにはいかない。
そうして私は生きる決意をより強くした。
誤魔化しきれなかったレベルは何とかしないと。




