オモテオモテの裏のダンジョン
植物魔法のトラップが発動して戻るのを諦め
通路を上り、誘導フレアを使う。
「直線の後、何通りか通路があるわ。」
ローラさんは周辺の地図と照らし合わせる。
特に山の範囲と今の推定位置をよく見ている。
「多分直線で行った方が出口は近そうね。
もしかしたら出口がないかもしれないけど。」
「それはないだろ、どうやって入るんだよ」
「おう、レンに賛成だ」
私は黙って裏からついて行った。
すると突然木がこちらに向かって生えてくる。
わわわ!
私は祈り、冷気を発生させると
その木は動きを止めた。
ローラさんは探知に集中していて
一歩遅れていた。
しかし裏で音がする、シュルシュルと。
嫌な予感がしてサレットで照らす。
…これはまずい。
裏の道が塞がれてる…。
「植物魔法…!こんな一瞬で…」
「マジかよ!こん棒でも砕けねぇ!」
ガシガシと鉄のこん棒で殴るも砕けない。
これはこれで貴重な素材…ってそんな事
みてる場合じゃないよ!
周りに動く気配や温度はない、最悪壁を掘ることになるかもしれないけど
今は…。
(うん、空気はありそう
慎重にね。)
「バルドがそれなら、僕も無理だ。
先に進むしかないね。」
私たちはかろうじて閉じ込めを回避して
先に進んだ。
ふみ超える際、私は怯えを感じたが
他の皆さんは真剣だった。
まるで怯えたら死ぬかのような強い表情。
通路は二か所、ローサさんが
探知している間、私も目を閉じてヒントをもらう。
「ヒントね!
私、天井に怪しいもの見つけちゃった!」
目を開けてみんなに話す。
「天井の警戒が必要かもしれません。」
「まずは左に向かう通路よ。
狭いと思うけど、なんで有るのか
気になるわ。
隠し通路もあるかもしれない。」
私たちはその通路を進む。
先ほどの機械が出てきた通路と似ている。
これは軍事施設だ…。
皆は床を警戒して壁を石で鳴らしながら進む。
ローラさんが浮遊した石が壁をたたいた時
矢が飛んでいた!
レンさんが固形化した浮いた水で叩いた時も
同様だ。
二人とも険しい顔をしている。
「もし植物魔法みたいなのがあったら…」
「どうしようもないわよね…」
もはや帰れるかも分からない。
空気があることだけが救いだった。
10メートルほど進んだ突き当り、
何もなかった。
ふと見ると天井にくぼんだ穴があった。
「皆さん、あの穴…」
私が指を差す先には剣のような穴があった。
「刺すから遠くに逃げてて」
レンさんが水を生成して剣を浮き上げる。
「いいえ一緒にいるわ。
日葵ちゃんもバルドも、防御準備して!」
私は闇の板と盾を使って天井を支えつつ警戒する感じ
ローラさんも重力の魔法の準備と探知、
バルドさんは周りを見回しながら腕にこん棒を構えている。
ごごごっごごごごごご
左の壁が動き、分厚い石の板が上がっていく。
中には何かの箱があった。




